やる気は上下するもの

連日テレビやラジオから流れるコロナ感染者数。

どうしてそうなった?!?!

と訳がわからない数字になっていて、正直それを聞くだけで疲弊する。


東京で4000人を超える報道がされた位から、さすがにここから東京へ行くことを躊躇った。


ありがたい事にこのご時世でもあるので養成所の授業もオンラインで受ける事ができる。

わざわざコロナ禍に、片道2時間近くかかる場所から通うという選択をした私も私だが、今だ!と思ったのだから仕方ない。


だがそうは言っても物理的な距離というのは精神的な距離にも直結するところがあって、

授業だけ受ければいいというのであればオンラインだけでもそこそこ参加できる。

空気感とか何にもならない雑談とか、そんなところに結構この養成所にわざわざ通う意味があると思っている。



そして私は今、ピンの活動をしている。

和牛さんに衝撃を受けて憧れて、漫才をやってみたい!と思って、身近に誘える人がいないから養成所に通うという選択をしたのに

蓋を開けてみればまもなく1年が経とうとしているにも関わらず、いまだピン芸人。


ちょっと前までは、こじらせた自意識が邪魔をして、自己紹介であれだけコンビ組みたいです!とか言ってて誰とも組めてないの恥ずかし…とか思っていたのだが

ある時、気づいてしまった。



私はピン向きなのかもしれない

と。


養成所に入ったのに、最大のメリットである出会いをかなり無駄遣いしている。と自負している。

とにかく手当たり次第いろんな人ととりあえずやってみる

をしとけばよかったな〜したかったな〜と思う反面、

しなかったのではなく、できなかった、のだ。

もはや人見知りとかそんなんで言い訳できるそれでもないのかもしれない。


これは私だけなのかわからないが、いわゆるピンとくるの「ピン」が無かったのだ。(ダジャレかよ)

そう簡単に来るものでもないし、だったら色々やってみることで合う合わないが分かるから、

まじで今もやれよ!!!と思っているのだが…

誘われたらもちろん喜んでやると思うが、そのスタンスが良くないよね。わかってるわかってる。


つくづく思う。めんどくせーやつだな。


他人と何かを作り上げるということは、思っている以上に難しい。

特にこのネタというのは正解がない。

個人の趣味趣向が大きく反映する。

もちろん、こうやったら笑いやすいとか順番はこうした方がいいとか、理論的なことはある。


でも設定を考える、ボケを考えるとなると理論では語れないところになってくる。


それはもう、合うか合わないか、なのである。




数人としかネタづくりをしたことがないが、それでも感じた。

難しい………と。

自分の考えの伝え方とか、相手の考えの受け入れ方とか、

考えすぎなのかもしれないが、私は結構頑固のようで

意外と譲れなかったりする。

そしてそれが面白いのか分からなくなって迷子の末、落ち込む。の繰り返し。


あとこれは完全に言い訳だが、私はフルタイムで働いている。

大したことないのかもしれないが、平日朝から夜何時に帰れるか分からない毎日の中で、時間を合わせたりそれまでにネタを考えたりすることがかなりキツいことに気付いた。

これはやってみなければ分からなかった。

想像だけで出来ると思いこんでいた。

案外、自分の想像上の能力というのは儚くも簡単にその遥か下に留まる。それが現実の能力だと突き付けられる。うっ、、、



本格的にネタづくりをし始めたのが今年の2月からだから、最初の4ヶ月は何をしていたんだと我ながら呆れるが

私はピンではなく誰かと漫才かコントをするものだと思いこんでいた為、本格的にとは言いつつもひとつ作れたら満足していた。(典型的なダメ人間)


それから時は流れ、6月も末の頃、私はピンでやっていくんだろうなぁといううっすらとした覚悟が芽生えた。

実に9ヶ月を要した。

そうと決めれば結構楽になって、それまで勝手に背負っていたものが軽くなった。


よっしゃ!やったるで!!!

と意気込んでピンネタづくりを始めた。



が、ここに来てスランプ。



スランプと言ってもいいのかわからないレベルの人間が言うスランプだなんてサボりだろ!

はいはい、そうですよね。私がいちばん思ってるよーーー(棒読み)



やはり一人というのは、モチベーションを保つのにもかなり大変だ。


こういう時って、いわゆる仲間とかがいて切磋琢磨してしのぎを削ってやっていくものなのでしょう。


が、コミュ力の無さというか、自意識過剰というか

また拗れた性格のせいでなんかうまくいかない。


この件はあと数年経たないと書けない気がする(重)



そんなこんなで、全然やる気が出ないというか、ネタづくりが捗らない日々が続いている。


そんな昨日、ネタ見せの授業で講師の先生が南海キャンディーズの山里さんの話をしてくれた。

山ちゃん(敬意を持ってこの呼び方にする)は千葉県出身。

だが、お笑いをやろうと決めて、どうせやるなら本場関西でトップにならなければいけない

そう思い、大阪NSCに入学したそうだ。


そこでしずちゃんとコンビを組む訳だが

オーディションの時やネタ見せ時、自分たちを否定する人もいて、悔しくて悔しくて堪らない気持ちを持ちつつも腐らずにやっていったらしい。

復讐ノートなるものをつけていたらしい。


その中でも知り合った方のお店で月1回のライブをやらせてもらえるようになったらしく

売れる前で舞台の数もそんなにこなせない中で、こんな出会いがある、そしてそれを物にするというのはやはり、常にアンテナを立ててチャンスにはすぐに飛び付く瞬発力が必要なのだろう。


それに、山ちゃんというと休みの日とかは常にネタ探しの為に外に出ていたという話を聞いたことがある。


よくチャンスの神様は前髪しかないと聞くが、そんなすごい勢いで走り去って行くのなら、その前髪がなびいて少しくらいなら遅れても掴めそうだよなーなんて。

いや、そんなことはない!

常に構えている姿勢がいざという時につかめるってこと!



そして復讐ノートにしたためていつか見返してやる!という気持ちを持って今や芸人なら憧れる地位に立っている山ちゃん。


特にM-1の戦略的な戦い方はまだ0年目の私も参考になった。(真似できるかは置いといて)

それは、M-1用に2本だけネタを作り上げてそれで戦うというもの。

確かに、決勝戦まで行けば最大2本できる。

それまでに完璧な2本を作り上げるという絞りに絞って洗練させるというやり方をしたのだ。


そして、ネタの内容も最初はしずちゃんの容姿いじりなどが中心だったが、しずちゃんも、そして山ちゃんもやり辛さがあったりしっくりこなかったりしていたらしい。

ある時、しずちゃんの自由なボケに対して山ちゃんがツッコむという形式にしたところ、お互いの良さが出るようになったらしい。


やはり、自分に似合う、向いてる、自分の好きなやり方こそが成功する近道なのだと改めて思った。


山ちゃんはアイドル好きとかいろんなキャラクターを経て今に至っているが、

それもすべて戦略のひとつなのだと思うと多少したたかさを兼ね備えなければと思う。



それに、いちばんぐっと来たのが

小さな成功を自信に変えていたということ。


千葉にいる時にたまに、仲間から言われる「面白いね」を思い出してモチベーションを保っていたという話を聞いて


それ私も!!!!

と勝手に同じ思考であることに嬉しくなった。


私の場合は人生でそんなに面白いねは意識したことなく生きてきたけど(そんなに言われたことはない)

いざ、お笑いの世界に片足突っ込んだ身としては

面白い

と言われることこそ正義というか、

これほど嬉しいことはない。


もちろん、かわいいとか癒やされるとかも言われたい。(言われたいんかい)


そりゃあもちろん言われたいけど一番は面白いね!がほしいのです。


ただ、面白いだなんてめちゃめちゃ遠くてたまに悲しくなる。


だから、たまに言ってもらえる嬉しいことばを大事に大事に丁寧に丁寧に包んで胸ポッケにしまっている。


ライブ前なんかは特に、そのことばにすがるレベルで大事に大事にしている。

そのことばを自信に、大丈夫。面白い。私は面白い。あのネタは面白い。

と信じ込ませている。笑


こういう時ピン芸人って寂しいよなとつくづく思う。

ま、コンビやトリオだからって上手く行かないときはいかないと思うけれど。



何が言いたいかっていうと

山ちゃんは私。

私は山ちゃんなのだ!!!!!(は)



天才になりたかった山ちゃん。でもそうじゃないと気付き、どうしたら天才に近づくのかと努力した結果が今。



私もちゃんとがんばりたい。

今はそれすら出来ていない。


山ちゃんのその戦略的な野心や行動力を見習いたい。

モチベーションを常に高く持ち続けることは難しい。


でも、落ちた時にまた戻す力を、やる気を底には持っていなければいけない。

それが消えたときは辞めるとき。



私は褒められて伸びるタイプだと思う。

豚もおだてりゃなんちゃらがまさに当てはまる。


とにかく褒められたいーーー!


言うてる前にネタづくりしよう!!






今関係ないけど、本人見てないのに書いちゃうけど

たりないふたり見ました!!!(今更)

めちゃくちゃ感動しました。

あんなふうに生き様で人の心を揺さぶるなんて本当にかっこよすぎます!!!

また憧れのシチュエーションが増えました。(やりたいことリストは基本シチュエーションで)

あと、山ちゃんの自虐の竹槍、若林さんのモデルガンのマシンガン。

それは武器であり武器でもないのかもしれないけどめちゃくちゃ格好良いです。

武器ほしい。もっと角度のついたネタやりたい。毒をユーモアに落とし込みたい。色々野望は持ちつつも、いつももう一人の自分がネガティブなことを言ってくる。そんな自分自身と戦いながら、大丈夫私は山ちゃんと言い聞かせて頑張りたいと思います。



いや…こんなタイムリーにこの話をしてくださったイデアさん、ありがとうございます!!!

ちょっと回復した気がします!!!

最後まで読んでくださった方、ありがとうございました!!!

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