見出し画像

インクルーシブ教育を考える

 さて、今日は私が興味あるインクルーシブ教育について考えていきます。

特別支援学校等の現状

 少子化の影響で、子どもの数は減少しています。しかしながら、特別支援学校等に在籍する生徒は増加傾向です。必然的に特別支援学校等に在籍する生徒は増えていると考えて問題ないでしょう。以下の文部科学省でもその傾向は明らかだと思います。

https://www.mhlw.go.jp/content/001076370.pdf

 そんななか、学校はそのニーズに応えきれていないのが現状のようです。

 通常学級でも特別な支援を要する生徒は在籍しています。診断をうけている生徒もいるでしょう。現場感覚でもそれは理解できます。
 生徒が増えるということは、特別支援学級は増えます。通常学級は40人、特別支援学級は8人が上限ですから、支援が厚いのもうなずけます。と同時に、そのぶん教員も増えるのですから教員不足に拍車をかけているとも言えます。また、地域格差も問題になっているようです。

特別支援教育はグローバルスタンダードでない?

 このように日本では特別支援教育が求められているわけですが、国際的な視点で見ると時代と逆行しているようです。
 日本は「障碍者権利条約」に批准しています。そこで国連から分離教育(ここでは特別支援教育のこと)をやめるように勧告されています。インクルーシブ教育といって、障がいをもっていてもいなくとも、みんな一緒に学校生活を送ろうという考えです。教育の時点で分離教育をしていたら、差別や偏見が広がってしまうので、そういった意識をなくして、一緒に社会で生活できるようにしていくのがメリットとしてあります。

 もちろん、それは素敵な社会ですが、今のニーズとはかけ離れている気もするのです。

みどりの考える特別支援教育

 時代や世論は流れていきます。そのため、ベストだと思うことが変わりゆくものだという前提で、今のベストを考えたいと思います。

 まず、特別支援教育における手厚い指導やユニバーサルデザイン化された授業は誰にとっても理解を助けるものになります。その実現のために、まずは「学級の少人数化」を提案します。そうすれば、教員の負担は減るうえに、生徒への比重も多くなります。誰にでも優しい集団作りができるのではないでしょうか。
 もうひとつ、「教員の理解」も必要になっていくと思います。特別支援教育は何も特殊なことではなく、みんなで生活する社会では当たり前のことという意識がないと、この変革は行われません。我々が、偏見の目を持たないことこそが新しい社会をつくる手助けになると思うのでした。

 そうはいっても、それは私が考えても実現することではありませんから、私ができることとして、「授業のユニバーサルデザイン化」と「集団としての取り組み」を考えた教科指導や学級経営をしていくしかないな、と思っています。また、情報収集と学ぶことをやめずに、居心地のよい学校にしていきたいですね。

 余談ですが、私は合唱や学園祭が好きなのですが、学級の人数が減ったら、迫力がなくなってしまうことが懸念です。集団生活の学びも難しいし、給食当番足りるかな、などと目先のことも考えてしまうのでした。
 どういう方向性になるか注目です。


では、また。