タイトル_04

行き詰まった時のキャッチコピーの考え方。〜あくまで参考(笑)〜

こうして文章を考えるだけでも難しいのに、タイトルまで考えないといけない。実のところ、結構大変です。


世の中にはたくさんのキャッチコピーがあふれています。

私が好きなキャッチコピーは「ひとのときを、想う。」という、JTさんのキャッチコピー。タバコを吸う”ひと時”という短い時間と、"人の時”を想う=大切に考えていますよ、という、二重の意味がなんとなく感じられて、「ひとの些細な時間ですら大切に考えてくれるんだな。」と、好印象を抱きます。



キャッチコピーとタグラインっていうのがある

よく聞くのは、キャッチコピーという言葉かと思いますが、実は、似たような言葉でタグラインというものもあります。私はキャッチコピーを考える仕事の中で知りました。

キャッチコピー
…キャッチコピー、キャッチフレーズとは、主に商品や作品の広告など、何らかの告知や宣伝に用いられ、謳い文句や煽り文句となる文章である。惹句とも呼ばれる。(引用:Wikipedia

タグライン
…タグライン(tag line)とは顧客と潜在顧客、つまり世の中に対して、その企業やブランドが持つ感情面と機能面のベネフィット(優れた点)をわかりやすく伝えるための表現である。 またタグラインは具体的で、誰にでもわかる言葉で簡潔に書かれている必要がある。(引用:MarketingPedia

要するに、キャッチコピーは購買意欲を刺激するための、広告宣伝用の短い謳い文句で、タグラインは、自分たちの信念や顧客の感じるベネフィット(価値)を表現するための短い文章、と、明確に違いが分かれています。

そう考えると、世の中に溢れているキャッチコピーっぽいものって、なんとなくキャッチコピーとタグラインに分けられそうです。

<キャッチコピー>
「一目で義理とわかるチョコ」(ブラックサンダー/有楽製菓)
「撮るという、アイラブユー。」(デジタル一眼/オリンパス)
「やめられない、とまらない」(かっぱえびせん/カルビー)

<タグライン>
「地図に残る仕事。」(大成建設)
「愛は食卓にある。」(キューピー)
「i’m lovin’ it」(マクドナルド)

※今回、この記事ではキャッチコピー、タグラインとも、親しみがある「キャッチコピー」という言葉で全部統一します。



キャッチコピーは「行動を起こすこと」が目的

今回、これを考えるときに前提としてお話ししておきたかったことは、「見た人にどのような方向から行動を起こしてもらいたいか。」ということを考えてからキャッチコピーを考えると、結構考えやすくなる!ということです。


おおむね、「顧客に起こしてほしい行動」というのは、

①自分の商品・サービスを買う

②自社の採用にエントリーしてもらう

③自社にとっていいイメージを抱いてもらう

だったりするのですが、全ての行動を起こすためのプロセスとして私が大切だと考えるのは、「理解」→「納得」・「共感」だと思っています。

まずは自分たちのことを理解してもらい、納得してもらう、もしくは共感してもらう、ということ。

理解だけでは行動を喚起できないし、理解が抜けて共感だけでも、何者なのかが不明ならば、行動にはなかなか移されません。

・自分たちが何者であるのか

・自分たちの強みはなんなのか

・自分たちの表現したい世界観は何か

これらを、さらに魅力的な言葉で表現できること。そして、表現したいことを伝える時にもうひとつ考えることは「誰に届けるのか」という相手のことです。

行動を起こしてほしい人物像を明確に想像し、その人たちに刺さりそうな言葉を選択しましょう。


このポイントを前提として、具体的にキャッチコピー考案に行き詰まった時の考え方の例を、私なりに発見してみたので、ご紹介します。



行き詰まったら① 日頃の会話や利用シーンを想像してみる

共感を生むためのポイントとして考えられるのは、「自分たちの言っていることが顧客の身近な部分で起こりうることか」ということです。

顧客の生活、日常の中で自分たちの商品、サービスが使用されたらどんなことが起こるだろう、どう言った会話が繰り広げられるだろう。

そして、会話や利用シーンを想像するときは、できる限りリアリティのある言葉を使いましょう。

若い人なら「まじ?」「ありえないんだけど〜」や、お母さんだったら、「あんた宿題やったの!?」「帰ったら手洗いなさい!」など、想像する人がリアルに使用する言葉を使って想像します。

できる限りリアルに想像してみることで、顧客にとってのベネフィットがリアリティを持って想像でき、身近で独自性のある言葉が出てくる、かもしれません。



行き詰まったら② 物語を作ってみる

自分たちの伝えたい商品やサービスの背景やコンセプトを物語として描いてみましょう。

物語にすることで、商品、サービスの伝えたいこと、背景、自分たちの込めた想いなどに、伝える側の人間性がにじみ出て、顧客は親しみやすさを感じます。無機的に、合理的なものではなく、感情が見えることで、顧客はより共感を抱きやすくな流のです。

また、物語として整理することで、自分たちの強みを改めて理解するきっかけにもなります。

作った物語に簡単なタイトルをつけるならば?どんな言葉が生まれるでしょうか。



行き詰まったら③ とにかく類義語を並べてみる

自分の中のボキャブラリーの引き出しに自信はありますか?自分が知っている言葉と、自分が知らない言葉とだったら、結構な割合で知らない言葉の方が多いと思います。

最近はネットで「○○ 類義語」と調べると、たくさんの類義語を提案してくれるサイトがあったりします。そうしたサイトを利用して、本当に表現したいこの気持ちを、ニュアンスを表現してくれる言葉は何か、を探してみましょう。

ただ、ここで一点注意なのが、前述にもあるように、理解でき、世界観を守る、ターゲットに刺さる言葉であることを忘れないよう。



行き詰まったら④ 類似の商品、サービスの例を参考にする

最終的にはやはり、他のキャッチコピーを参考にすることです。しかし、この参考にする、というのは真似をする、というわけではなく、他のサービスが表現していることと違う点を探すことに意味があります。

類似のサービスの使用している表現や意味を知ることで、他のサービスの強みを知ることになります。他のサービスを知ることで、「では、自分たちのサービスはこういうところが強みだな。」と、他のサービスとのポジションが明確になります。

真似をするのではなく、他のサービスとの違いを知ること、そして、どのような点を取り上げてキャッチコピーを作っているのか、を研究することで、自分たちだけの強みがより鮮明にわかってくるかと思います。

※ポジションとは、マーケティング用語で自分たちがどこを強みとしているのか、というものを簡単にマップで表現したものです。



まとめ〜伝えたい、と、伝わってほしい、のバランス〜

⭐︎自分たちの強みを知ること

⭐︎自分たちの強みが顧客にどのような価値=ベネフィットをもたらすか理解すること

⭐︎どのような価値観、表現ならば共感してくれるのか適切に想像できること

この3点が大切です。


自己理解をしっかりすること顧客目線で考えることが何より大切です。

さあ、皆さんもキャッチコピーをいっぱい考えてみましょう。



筆者紹介

関西圏内でデザイナー/カメラマンとして週末フリーランスをする23歳、女。スターバックスのコーヒーを飲みながらスターバックスで仕事をするのが好き。

キャッチコピーは最低100案、遊びも含めて自由に考えることも大切だと考えている。


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