ボスママと対峙して懐に入った話【体験談】※この方法は推奨しない
これは、私がまだ青かった息子の幼稚園時代のお話です。ボスママと対峙して、上手くその懐に入り込んだという数少ない成功談です。なんてことはない、ただ怒りのまま突っ込んでいって、なんか運よくうまくいった話。でも、この方法はHSPで繊細なママにはオススメしません。
ボスママってどんなん?とか黒歴史の多い作者の数少ない武勇伝を読みたい方はどうぞ。
息子の幼稚園には絵に描いたようなボスママがいた。育児漫画やママ友ドラマに出てきそうなキャラだった。
息子の通う幼稚園はごくごく普通の誰でも入れる幼稚園だったのだが、彼女はいつも目力強いバッチリメイクにワンピースにヒールというセレブママスタイルだった。そして、コミュ力も抜群。上の子がその幼稚園の卒園児で、下の子と年も離れていて大きいこともあり、常に上から目線でなにかとマウンティングを仕掛けてくる人だった。情報収集力もすごくて、本人へ根掘り葉掘り聞くのはもちろん、定期的にランチ会を開き、さらにインスタなどの幼稚園の先生や通う保護者のSNS検索も日々欠かさない。このお方に睨まれてしまうと、大変で、あることないこと周りに吹聴されて、肩身の狭い思いをすることになる。
え? そんな人、現実に存在するのって?
お子様が小さい方はそれだけでママ友社会に震えてしまうかもしれないけど、ほとんどの方はごく普通の、適度な距離感のとれる方が多いですよ。ただ、やっぱり時折、モンスターペアレントやボスママなどには遭遇する。
事件は幼稚園の入園後すぐに息子が熱を出して数日休んだ後に起こった。
「みどりねこちゃん」
息子を幼稚園に送った後に、件のボスママに声を掛けられた。
この段階で、私の頭の中ではパトランプが点灯している。
この時、ボスママがPTAの役員をしていて、PTAのプリントを配る役をしていたらしい。幼稚園の送り迎えの時間帯に配っていたけど、息子が数日休んでいる間に配り終わったらしい。
「今日はプリントを持ってないし、大した内容じゃないから、いらないよね?」
こういう時、私のおしゃべりな頭は一気に真っ白になる。
その後にどっといろいろな考えや感情が渦巻く。
は? 全員に配る配布物なら、ちゃんと配ってよ!
それがあなたの仕事でしょ?
それを大した内容じゃないから、渡しませんってありえないんですけど!
アドレナリンが体を駆け巡って、背中や脇には汗がどっと噴き出る。
これが所謂、逃げるか?戦うか?反応か?と頭のどこかで声が聞こえる。
普段の平和を愛する私なら、「うん、わかったよ」と引き下がる。こういう場面では『逃げる』一択だ。
でも、ここでこの人になめられたら、今後ずっと私に対して手を抜かれるかもしれない。今回はなんてことないプリントだけど、もっと事が大きくなるかもしれない。
そこで、『戦う?』を選択してしまった。
あたいだって、上の子育てて二人目なんや! 多少図太くなってるんだ!
よくわかんない啖呵を心の中できった。
「ボスママちゃんがせっかく作ってくれたプリントだから、ほしいな~」
体にも心にもだらだら汗をかきながら、要求をつきつける。
どうだろう?と思ったら、それを聞いて「もーそんなに言うなら仕方ないなー」なんて、ちょっとご機嫌になって、後日、無事プリントもゲットできた。なんてことはない、ただ運が良かっただけだ。
そこで味をしめた私は、ボスママやパートのお局さん相手にはとにかく相手を褒めまくるという戦法をとることにした。
普通の人って過剰なお世辞ってむしろ、嫌だと思う。だけど、ボスママやパートのお局さんなんかは上機嫌になる。きっと承認欲求とか強いんだろうなぁ。
それからなぜか気に入られてしまってしばらくランチに誘われ続けたのにはまいったけど、のらりくらりと断っているうちに、うまく距離を置くことができた。その後も、目をつけられることはなく、顔を合わせれば和やかに挨拶をする関係に落ち着いて、平和な幼稚園ライフを送ることができた。まぁ、逆に私がPTA役員をした時にはゴタゴタも多少はあったけど。
大したエピソードではないけど、HSPで、繊細な気質を持つ人にとってはこういうささいな出来事が(脳内で)大事件になるんですよって話でもあります。
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