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No.7 一級建築士製図試験について ~その1~


私の一級建築士試験について

先日の記事で書き忘れていましたが、一級建築士試験に合格してから数年が経ち、生活等も落ち着いてきたので、記憶が薄れる前に一級建築士試験(特に製図試験)について書いていってます。

資格学校(製図短期コース)に行ってみての感想

資格学校通学時によく言われたのが、「きれいな図面を書け」ということでした。
しかし、現在の問題文は情報量が多く、プランの方向性や問題の条件を満たしているか、建築基準法を満足しているかにより合否が決まっているため、図面のきれいさの優先度はかなり低いように思います。

一般的な製図試験の時間配分は

問題文   : 30分

エスキース : 1.5時間

記述    : 1時間

作図    : 3時間

見直し   : 30分

と言われていますが、問題文の情報量が増えた昨今、問題文30分はかなり速足で読まないと厳しいです。また、読めたとしても読み落としが出やすく、言われた通り問題文を30分で無理して読んだ場合のデメリットの方が多いように感じます。
私は読むのは早い方だと思いますが、それでも40分程度はかかっていました。

また、エスキース1.5時間も私にはほとんどできませんでした。時間を意識して1.5時間で出来たと思っても結局考えなければいけないことが考え切れていない部分があり、作図をしながら考えることになってしまい、結果的に余計に時間がかかっていました。そして作図はだいたい3時間程度かかっていたので、確認の時間がとれない。または最後まで書ききれないという感じでした。

また、私が受けた製図試験短期講座に対する感想ですが、

・市販の問題集よりも質の高い問題を多く手に入れることが出来ます。独学で苦労する一番の点は、資料集めにかなりの時間を割かれることですが、それがないのは資格学校の一番大きなメリットだと思います。

また、自分の書いた図面・記述をマンツーマンで添削してくれるため、自分にあった成長ができると思います。

担当してくれていた営業の方は、色々資料などをそろえていただきとても助かることが多かったです。道具や本なども資格学校で購入・取り寄せは可能です。

・家から離れた会社の近くにしかその資格学校がなかったため、そちらを利用しましたが移動時間が少しもったいなく感じました。また、製図試験対策は製図盤などの荷物が多く、移動で体力を消耗します。仕事と製図試験勉強はかなり体力的にハードです。

・教室・学校によって違うとは思いますが、自分が通っていたところは周りの図面を見る機会が少なかったです。時間があれば、twitterの一級建築士試験を受けるという方のアカウントを眺めて、情報収取なども合わせて行うと良いと思います。

また、通学時・独学時に共通して問題を解く際に気を付けたことですが、たくさんの問題を解いても、すべて自分が得意なスパン割などで解いてしまうと本番で解けない場合が出てきます。出来るだけ、色々なスパン割り、建物形状で解く方が良いです。
特に最近は7mx7mばかり使っていると難しい場合が多いので、注意が必要です。今は分かりませんが、当時私が通っていた資格学校では7mx7mで解ける問題が出る割合が多かったです。あくまで本番のための練習であり、1回1回の出来た出来ていないにこだわる必要はありません。

私がそうでしたが、何度も製図試験に合格できない人は1回1回の出来た出来ていないといった考え方もしくは資格学校の中での採点基準で高得点をとろうとする人が多いのではないかと思います。
1回1回の課題の結果にこだわるから自分の得意なスパン割、同じような形状で解いてしまい、本番で融通が利かない、いつもの形から離れられず、こだわってしまう。その結果、時間が足りない、部屋が配置できない。その結果、不合格となってしまうのではないかと思っています。

これから受験する誰かの参考になれば良いなと思います。


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