見出し画像

子どもに失敗させるということ

ついつい、失敗しないように
口を出し、手を出し、なんなら代わりにやってあげたりしてしまう。
過保護な親だな。と自覚しているならまだ良いのです。

失敗しないように先手を打つことが子育てだと思ってしまったらまずいな。
と、
時々思い出して、自分を戒めています。

先日、長女が漢検を受けました。
日本に住んでいたときはむしろ嫌いだった漢字。
イギリスに住んで「日本人」としてのアイデンティティが刺激されたのが良かったのかもしれません。
もしくはただ「成長」のタイミングが来ただけかもしれません。
長女は突然、漢字が得意になりました。

試験の日が近づくにつれて、むくむくと、私のエゴが顔を出します。
「どうせ受けるのであれば、受かって欲しい」

過去問を購入し、試験前の1週間、みっちり解いて、直して、また解いてを繰り返しさせました。

試験の当日、娘が冷蔵庫に貼られたホワイトボードにこう書きました。

「かんけん、おちても、うかっても、たのしもう」

習った漢字を一切使わずに書かれたメッセージを見て私は反省しました。

彼女は楽しもうと思っていたのに
どうして私はキリキリしてしまったんだろうか。

思い起こせば、私は勉強ということに関して
親にほぼ期待されない人生を送ってきました。

成績を見ても「よく頑張ったね」としか言わない母。
テストで90点でも40点でも、
「それが実力!」と、言われていました。

「自分で責任を持って自分の将来を決めて欲しい」
「あなたが決めたことなら、全力で応援する」

それが、私が母から受け取ったメッセージでした。

我が家には習い事に関してあるルールがあります。
「楽しいと思えなくなったら、やめること」

夫婦共々、好きで楽しいと思えることだけを突き詰めて
ここまでのキャリアを築いてきました。
だから「好き」の力を信じて、
子どもの決めたことを全力で応援してあげたい。
失敗する前に手を出すだなんて無粋なことはやめたい。
と、頭で分かっていても
手が出てしまう、、、、私です。


この記事が参加している募集

#育児日記

49,460件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?