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コロナウイルスが収まったら、ぜひ訪れてほしい
わたしたちの「ふるさと」
 vol.1

第22期 緑のふるさと協力隊 鏡野町派遣

鏡野町ってどんなところ?

岡山県鏡野町は2005年に鏡野町・奥津町・富村・上齋原村が合併した町で、私が派遣されたのはちょうど10周年の頃。
富村の富地区に住まわせてもらい大変お世話になりました。
Wikipediaの写真の富振興センターの建物が懐かしい!
向かいに元中学校、裏手に幼稚園と福祉センターと公園と国の重要文化財(茅ぶきの旧森江家住宅)、少し車で進むと美しい白賀渓谷があります。

鏡野町へのアクセスは、大阪からは直通高速バスで4時間足らず。鉄道でもお隣の津山市まで来られます。

4町村が合併した鏡野町は広いので、JR津山駅・院庄I.Cからの移動は自動車がよいでしょう。(自転車やバイクの人もよく見かけますけどね)
レンタカーか、もちろんドライブが好きな人は、自宅からマイカーでもよいですよ。

南北に走る国道179号線は、とても走りやすい。北に抜けると鳥取県です。
東西の移動は、山や谷を越える道が多いですが、観光マップを頼りに、美しい景色を楽しみましょう。

私は車の運転は苦手ですが、鏡野町の夏のドライブだけはよい思い出になっています。(窓を開け放していればとても涼しい)

1-富地区2(西)

おすすめの【白賀渓谷】

富地区に行くには、院庄I.Cから179号を北へ、苫田ダムを過ぎてしばらく行き、(苫田ダムもまた奥津町の歴史的な経緯があるのですが)西へ入る橋が見えたら、思い切って渡ってみましょう。(字数のため、ざっくり書いてますけど、ナビか観光マップを持って行ってくださいね)
そこからは県道56号、『箱』の峠の曲がりくねった上り坂・曲がりくねった下り坂を越えると富地区の市街地にでます。
市街地には目木川や白賀川が流れていて、自動車道からも流れを目にすることができます。
そしてこの白賀川の上流が白賀渓谷なのです。市街地の真ん中に富振興センターがあるのですが、そこからところどころにある案内標識に従って進んでみましょう。
天気の良い日曜日、もし運が良ければ富地区即売所「白賀の郷」が開いているかもしれません。
そこでは旬の野菜や、特産品を買うことができ、コーヒーを飲むことができます。青空の下で。
(地域の婦人会が日曜日に営業してらっしゃいますが、営業日は変更になることがあるので、お目当ての場合は事前に確認したほうが良いかもしれませんよ)

「白賀の郷」を過ぎて、左手に小学校を見ながらまっすぐ進み、ほどなく右へ橋を渡りまた道なりにまっすぐ。
振興センターから車で5分ほどで、渓谷の入り口に差し掛かります。この当たりからうっそうとしてきて、車道の左右に川面を見ながら、休憩場所・駐車場スペースまで、徐行のドライブを楽しめます。(1車線なので、もしほかにも車がいたら譲り合いの精神で!)
ここまで来たら、あとは『白賀渓谷散策マップ』を手にあなたの好きなように楽しみましょう。
この渓谷のどこでも、川の流れや渓谷の岩並を眺めたり、周囲の音に耳を澄ませているだけでもなんといっても飽きませんし、
植物を観察したり写真に撮ってみたりするもよし、(実際、川や植物の写真を撮っている人はいつも見かけましたよ。600種近い植物が生息している!)
途中に様々の云われを記した案内板を探すのもよいでしょう。川面近くを通る遊歩道もあります。
もし足に自信があるなら、一番奥の木柵(現在鉄柵)まで歩いてみてはいかがですか?(行きは上り坂、帰りは下り坂です)

2①_白賀渓谷の遊歩道

おすすめの【お祭り】

残念なことに、今年はCOVID-19のために鏡野町の色々なイベントが中止になってしまっています。
ここでは私が任期中に参加したことのあるお祭りについて、少し紹介させてくださいね。(早く収束しますように!)
これらの日はちょっと早起きして出発するか、前の日からの泊まり込みで、訪問してみましょう。

春はふもとの布施神社で岡山県重要無形文化財『お田植祭』があります(5月5日)。五穀豊穣を祈る神事ですが、一般の人も、見ることができます。

神事は難しい?そんなことはありません。

それでも心配な人は、始まる前にお参りして、神社のパンフレットで予習しましょう。
社殿や大きなケヤキも、見上げてみましょう。午前中には『昔ながらの田植え再現のイベント』があり、屋台も出てとてもにぎやかです。

夏はひらめ祭りがあります。振興センターの裏手の公園で、鯉のぼりならぬひらめのぼりが迎えてくれます。
ひらめを知らない?
サケの仲間「あまご」のことで、この地域では「ひらめ」と呼ぶのです。美しい縞と赤い斑点があります。
(「あまご」でググってみましょう)
川魚といえば、アユしか知らなかったほどの私ですが、ひらめの塩焼きを頭からかじれるようになりましたよ。
(淡泊でとてもおいしい!)
公園内の人口水路では、この日特別にひらめのつかみ取りができます。毎年楽しみにしている熱烈なファン、達人(子供たち)の技にほれぼれししまいますよ。

秋の紅葉祭り(11月3日)は、渓谷の山小屋滝見で手打ちそばや特産品の屋台がでます。そばの実は、ふもとの中学校横のソバ畑で収穫されたものです。
他にもお餅や、こんにゃくや、おこわ、野菜…地元の産品ばかり、手作りの味に出会えますよ!
少し頑張って歩いて「もみじ平」へ上がると、なめこ汁の提供もあります。(なくなる前に、急いで!)
おいしい食べ物や素敵なお土産物だけでなく、このお祭りの雰囲気が本当によい感じなのです。眺めのよい辺りに座って耳をそばだてていると、地元の人はもちろんですが、毎年訪れるファンも多いようです。都会の商業施設などでは模範的な紅葉の飾りを施しますが、渓谷では、樹々の色づき具合も川の様子も毎年違うのですね。

2②_神社のケヤキ

メッセージ

最後に、こういったお祭りや渓谷の整備(草刈りをしたり、道を整備したり、山小屋を作ったり!)は地域のボランティアの皆さんが心を込めて運営していらっしゃいます。
ときどき、活動を紹介する掲示物があるので足を止めてみてくださいね。初めて訪れる人にもきっと興味深い内容だと思いますよ。

長々と書いてしまいましたが、私の任期中や訪問した時の記憶をたよりに書いているので、現在とは違ったり、少し間違っていたり、書ききれてないことがあったりします。
最新情報は、Googleとか、Yahoo!とか、DuckDuckGoとかで検索してみてくださいね。私の記事なんかより、役に立つ面白い情報が出てくると思います。
出掛けることができない間にも、色々と計画したり、準備を整える事が出来ます。

例えば、白賀川地域協議会のホームページでは白賀渓谷や富地区の動画を紹介していますし、『富みどころマップ』『『富みどころマップ』『白賀渓谷散策マップ』のPDFをダウンロードできます!

そして観光でなくて「緑のふるさと協力隊」に興味があるという人(とくに、説明を読んでも知らない土地に住むことのイメージが湧かないという人)には、以下の本の前半をオススメします。なぜ前半かというと暇つぶしに立ち寄った図書館で前半しか読んでいないからです。
そのうちには、本の後半も読もうと考えていますし、元になった映画も観ようと思っています。

これはドキュメンタリー映画製作についての本ですが、この中の「人に会ったり、話を聴いたり」が、協力隊の活動によく似ている、と思ったのです。
映画の舞台となった牛窓といえば、牛のイラストの牛窓白菜の段ボールを思い出しますが、映画では漁師町、牡蠣の産地として取り上げられています。
(協力隊の任期中、スーパーへの買出しのとき、よく持ち帰り用にもらって帰ったものです)

岡山県には牡蠣の産地がいくつもあり、旬ともなれば富地区の人も牡蠣(一斗缶の!)を買いつけに行くと聞きました。


ときに遠いかなと思っても人間の住むところ陸つづき、海つづきなのです。

「観察する男 映画を一本撮るときに、 監督が考えること」(想田和弘/著)

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