「培ってきた知識が活かせた」~緑のふるさと協力隊を経験して~
過疎化・少子化に悩みながらも地域を元気にしたい地方自治体と、農山村での活動や暮らしに関心をもつ若者をつなげるプログラムとして1994年にスタートした『緑のふるさと協力隊』。
これまでに107市町村で830人以上の隊員たちが活動してきました。
今回は、2016年度の23期隊員として、長野県麻績村で活動をした山本さんに協力隊時代と現在について書いてもらいました。
①はじめに
はじめまして。23期緑のふるさと協力隊として長野県麻績村で活動した山本と申します。令和6年現在神奈川県の平塚市で独立して野菜農家をしています。
当時を振り返り応募の動機と隊員として過ごした感想について書き起こしてみましたのでご一読いただけますと幸いです。
②なぜ、『緑のふるさと協力隊』に応募したか?
少し私自身について自己紹介させていただきます。出身は神奈川県川崎市、昆虫少年として小さいころから今日まで生きてきました。ありきたりですが街中で育ったのでいつか田舎で暮らしたいというぼんやりとした思いが小さいころからずっとありました。
時は流れ生物系の専門学校に通い2年生になり進路に悩んでいました。やりたい仕事が見つからず、就職の決まった動機を見て焦っていました。そんな時に緑のふるさと協力隊のポスターを見てこれだ!と思い参加を決めました。
③協力隊時代を振り返って
参加の申し込みをしてから事務局の方から派遣地のお知らせをみて長野県の麻績村(おみむら)に派遣が決まりました。初めて村の名前を見たときは読み方すら分かりませんでした(笑)期待と不安を胸に協力隊としての生活が始まります。
村に派遣される前に同期生と事前の研修があるのですが、そこで知り合った仲間たちが心強く一年間活動するのに派遣地は違いますが非常に頼もしかったです。今でも食事に行くくらいの仲です。
ほかの制度と違いここの横のつながりが協力隊の終了後も人生を豊かにしてくれること間違いなしだと思うのでここが個人的にはふるさと協力隊のよい点だと思います。
麻績村での活動は地域の清掃活動や農作物生産の手伝い、村のイベント手伝い、自主活動等が中心でした。初めての一人暮らしということもあり不安でしたが集落の方も優しくあっという間に時間がすぎていきました。
そんな時に民宿を営む村の方から村の自然のガイドブックを作れないかとお話をいただき、昆虫少年だった私としては願ったり叶ったりでした。村の方と協力して2冊昆虫のガイドブックを作成することが出来ました。
村の図書館や小学校に置かせていただいたりしました。それがきっかけで小学校の理科の授業の時間をいただいて昆虫の授業もさせていただきました。こういった自分が今まで培ってきた知識や経験を活かした活動もふるさと協力隊のよい点だと思います。
④終わりに
ここまで駄文を書かせていただきましたがこれを読んだだけでは協力隊の良さはよく分からないと思います。分からない、だけど興味のある方はぜひ1年日本の農村に飛び込んでみてください!とても濃い1年になると思いますし、その後の人生もより豊かになると思います。