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ダイナミックプライシングについて調査した件

こんにちは!ミドマガ編集部です!

Webマガジン『ミドマガWeekly』では、山雅周辺の1週間の動きをダイジェストでお送りしつつ、山雅サポーターに向け、情報、ネタ、想いを発信しておりますが、今回は不定期発信の「調査してみた件」シリーズ。

前回は「現金が使えないアウェイ神戸戦について調査した件」をお届けしました。


今回はダイナミックプライシングについて調査しました!


1.ダイナミックプライシングって何?

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』によると

ダイナミック・プライシング(Dynamic Pricing)とは、同一の商品やサービスの価格を需要と供給の状況に合わせて変動させる価格戦略。
動的価格設定や変動料金制ともいう。

だそうです。

要するに、今までのように固定された価格ではなく、いろんな要因によって価格が変動するということです。

既に導入されているホテル飛行機(航空券)を利用されている方は、すでにダイナミックプライシングの制度も利用しています。
例えば土曜日午前中の羽田(名古屋)発と、日曜日夕方の羽田(名古屋)行きの航空券はなんでこんなに高額なの?と思った方もいるかもしれません。
また、土曜日と日曜日の宿泊でこんなに価格が違うの?と思ったこともあるでしょう。
これこそが「ダイナミックプライシング」なのです。

2.メリットとデメリット

WEBマガジン FUTURE STRIDEによると

<売る側>
メリット
収益の最大化
値段を付けるためのコスト削減
デメリット
システム開発・運用コストがかかる
信頼を得られないと買い控えされる
<買う側(消費者)>
メリット
高額でも手に入る可能性がある
需要が無いと安く手に入る
デメリット
欲しいものが思わぬ高額になる
価格への信頼感・透明性が薄れる

つまり、売る側は収益を最大化できるうえ、消費者は安く買える可能性もあれば、消費者とのギャップが生じると買い控えが起こり売る側も収益を下げてしまうという可能性もあるということです。


また日経クロストレンド
「ダイナミックプライシングは万能か」によると、

ダイナミックプライシングは実質的な値上げの手段として使われると消費者に受け入れられない

とありました。
これまでは「需要」と「供給」で「価格」が決まっていたのが、そこに過去や今後の予測などの膨大なデータが含まれてくるので、ある意味売る側と買う側の心理戦になりそうな感じがしています。

3.アウェイ仙台戦の価格は?

ベガルタ仙台でもダイナミックプライシングを導入しており、その価格変動が話題になったため価格推移をグラフにしてみました。

画像1

なんと、最低価格が3,000円、最高価格が5,400円と2,400円もの差が付きました。

↑↑高低差ありすぎて耳キーンなるわ!!

余談ですが、毎日データが変わるため、私たちが最低価格および最高価格を見極めることは不可能だと思っています。

4.ゴール裏=価格の安い席ではなくなる

実は、ダイナミックプライシングは供給量に限りがあるものに対してはかなり有効な手段でもあります。
既に導入されているホテル(部屋数)、航空券(座席数)はいずれも日にちおよび便ごとに限りがあるため、ダイナミックプライシングは有効なのです。
Jリーグでも上記のように仙台をはじめいくつかのクラブでも導入されており、JリーグYBCルヴァンカップ決勝戦でも導入されています。


私たちのなかではメイン・バックスタンドのほうが価格が高くて、ゴール裏は価格の安い席というのがこれまでの考え方でした。
しかし、ダイナミックプライシングが浸透すると、人気の高い席がいちばん価格が高くなる席になります。
供給に対して需要が上回れば価格は自然と上がっていきます。
売る側も、限られた供給に対して価格を据え置いておけば、本来取れるはずの売り上げ収益を失っていくことにもなりかねません。
一方で、出された価格に対して消費者とのギャップが生じると需要が下がり、買わなくなる人が多くなるのも事実です。
なので、ダイナミックプライシングは思った以上に難しいのです。

なので、

メインスタンドより
ゴール裏の価格が高くなるのでは?
スタジアムに来る客層が大きく変わる
(新規でも入りやすくなる)のでは?

と私は考えます。

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日本人は儲ける・稼ぐことに対してあまり良いイメージを持っていません。
しかし、会社やクラブが儲からなければ最悪潰れてしまうし、税金も納められないため景気もどんどん悪くなっていきます。
これまでのデフレ経済では消費者がただただ安いものを求め続け、経済がどんどん悪化してきました。
2002年の日韓ワールドカップの年、ハンバーガーが59円だった時代が懐かしいですね。
しかし、令和の時代は適正価格が求められてきそうです。「良いものを安く」よりは「良いものには良い価格」をつけるのが当たり前なんだと思っています。

今回調べていて、私たちが良いものを手に入れるには良く稼いで良く使うことも大事なのではないかと思いました。

以上、ダイナミックプライシングについて調査した件でした。

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