たんぽぽ

 大森靖子さんの曲の歌詞に「嫌いな言葉をわたし歌いたい」ってフレーズがあって、今の僕にはその気持ちがなんとなく理解できるような気がしています。僕は言葉というものをとても大切にしているのですが、時々汚い言葉とか普段使わないような言葉を使いたくなる時があって、それを言わないと心の底に黒いドロッとした物が沈澱するような気がするんです。そういう時に、いつも僕はどうしたら良いのか分からなくなって声を殺して泣いてしまいます。一人暮らしなんだから声出して泣けば良いのにね。

 僕はこの世界が大好きで人間という生き物も好きです。だから、精一杯生きているのですが、やっぱり鬱病だし発達も持ってるから社会というものに適応できなくて辛いと思う事があります。でも、僕がこの世界と人間を心の底から愛そうと努力している事は誰にも否定させません。だって、誰よりも僕自身がそれをよく知っているから。

 今、僕の隣にギターが置いてあって、ふと手を伸ばして指で弦を弾くとピーンって音が鳴るんです。それが僕にはたまらなく嬉しくて、なんだか懐かしい気さえして、それでもう僕は満足なんです。今日も楽しかったです、ありがとうございますって街行く人に声をかけたいくらいに満たされる気持ちがします。

 同じような気持ちになることがあったな、と思って月を思い出しました。夜中に気持ちが沈んで、なんとなく部屋に居たくなくて、コンビニにふらっと出かけた時。ふと上を見上げるとささやかな月が笑って僕を見てるんです。嘘じゃないですよ?本当に笑ってるんです。僕はそういう時、嬉しくて嬉しくてニコニコしながらコンビニに向かうんです。

 寒い日が続きますが、お変わりないでしょうか?僕は少しずつ変わっています。恐らくは良い方向に。遠くの絶景よりも足元の小さな花を大切にしながら生きていきたい。そう思います。

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