鯛のあら炊き
今日のお昼ごはんは鯛のあら炊き
鯛といえば、谷崎潤一郎の細雪を思い出す。
細雪の冒頭の部分。
蒔岡家の四姉妹と次女幸子の夫の貞之助が、恒例の京都での花見を終えたあとの宴席でのこと。
貞之助が幸子のことをこういう。
このひとは、
桜は京都、
魚は鯛、
それも、
明石の鯛やないとあかん
細雪 / 谷崎潤一郎
そう、お正月とかの大切な行事の時に御前にのぼる大きな鯛の姿焼きは、明石の鯛やないとあかんかったなあと、しみじみ思い出す。
それともうひとつ、あら炊きといえば、ズシンと心に響く、男友達から言われたひと言を深く深く噛み締めることになる。
以前、男友達にこんなことを訊いたことがあった。
「なぜ、そんなに若い女の子が好きなの?」と。
その答え。
「お刺身はなぜ新鮮なほうがいいの?というのと同じ理由。煮付けもいいけどな」
えらいはっきり言うな。
ぐうの音も出えへんやろ。
あほ。
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