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私的名探偵コナン至高のエピソード・リスト!

小学生の頃から「名探偵コナン」のファンです。少し離れていた時期もありましたが、5年程前に再びコナンワールドに舞い戻り、今なおどっぷり浸かっています。
映画の公開も控えていることですし、私的に特に好きな「コナン」のエピソードを、勝手に解説したいと思います!

ネタバレを含むため、未読の方はご注意ください。なお、各エピソードのタイトルはアニメの時のものです。

●追い詰められた名探偵!連続2大事件
(コミックス14巻・アニメ96話)

マジシャン殺人事件の解決後、蘭に正体を暴かれそうになったところを母・有希子に救われたコナン。有希子の幼なじみからの依頼で群馬へ向かったコナン達は、親族間での遺産相続争いを巡る事件に巻き込まれることとなる。

アニメ2時間スペシャル回。私のオススメは、2本立の事件の後編です。

田舎の旧家での遺産相続を巡るトラブルに起因する殺人事件で、「犬神家の一族」「八つ墓村」などの横溝正史作品の世界観をどこか彷彿とさせるような、じめっとした陰気な気味の悪さが感じられます。
井戸から発見される被害者の遺体もなかなかショッキングで、犯人と被害者の立場が逆転してしまったゆえの事件の真相には驚かされました。

この回では、コナン君の正体を知っている母・有希子との共闘となります。有希子さんの天真爛漫かつ肝の据わったキャラクターが非常に魅力的で、普段より素の「新一」に近いであろうコナン君との、飾らない親子関係が描かれている点も見どころといえるでしょう。

さて、今エピソードでのコナン君は、順調な推理で犯人を追い詰めるものの、裏に秘められた複雑な人間模様までは見抜くことができませんでした。突如現れた父・優作に、最後の見せ場は全て持っていかれてしまいます。

コナン君/新一はもちろん天才的な名探偵なのですが、若さゆえの見通しの甘さや無鉄砲が際立つ場面が意外とたくさんあり、そういうところがむしろ彼の大きな魅力でもあると私は思います。

例えば、「見えない容疑者」(コミックス37巻・アニメ305〜306話)では、犯人と関係者の女性が父子関係にあることまでは見抜けず(コナン君は愛人関係だと思っていた)、コナン君に代わって小五郎が(珍しく)冴えた推理と大人ならではの思慮深さを見せる展開となっていました。

年若いコナン君/新一には見抜けないような複雑な人間関係や心理を、人生経験豊富な年長者が代わりに解明するという構図はかなり好きですね。

ところで、このエピソードは「群馬県警のヘッポコ刑事」こと山村ミサオの初登場回でもあります。
私、昨今の「群馬はダサい」イメージ(有名な温泉や世界遺産にぐんまちゃんもいて、そうは思いませんが…)には、山村ミサオの影響も少なからずあるのではないか?と考えていて(笑)
もちろん山村警部は愉快でいいキャラしていますが、隣接する長野県警のメンバー(大和・諸伏・上原)は全員がカッコいいわけですから…(笑)

●強盗犯人入院事件
(コミックス17巻・アニメ91話)

骨折で入院中の小五郎の見舞いにやってきた少年探偵団。同室の入院患者の見舞客の様子から、彼が脅迫されていることに気づいたコナンは、人質救出と犯人集団逮捕のため病院内を奔走する。

蝶ネクタイ型変声機やキック力増強シューズといった、初期のメカを駆使したコナン君の単独プレーが光ります。
小学生の見た目を逆手に取って犯人集団をサクッと一網打尽にし、「江戸川コナン、探偵さ!」の決め台詞を残して何事もなかったように去っていくコナン君がカッコいい!

原作でもたった一話の非常に短いエピソードながら、洞察力の鋭さや高い身体能力、悪を見逃さない正義感など、探偵としてのコナン君の魅力が凝縮された一推しのエピソードです。

●青の古城探索事件
(コミックス20〜21巻・アニメ136〜137話)

山奥に佇む西洋風の古城に宿泊することになった少年探偵団&阿笠博士の一行。そこは、暗号や隠し扉の謎に溢れた奇妙な城だった。
隠し通路で白骨死体を発見したコナンは、背後から何者かに襲われ姿をくらます。コナンを探す少年探偵団と阿笠博士も、皆次々と姿を消していき、哀と歩美だけが残されてしまう。

このエピソードの見どころは、何と言っても、少年探偵団女子チームの灰原&歩美ちゃんの活躍です。
肝心のコナン君が物語開始早々犯人に捕まり退場となった上、大人の阿笠博士も割と早い段階でいなくなってしまう中、灰原の冷静なリーダーシップが光っています。

今でこそすっかり探偵団に馴染み、特に歩美ちゃんとは名前で呼ばれるなど特別な友人関係を築いている灰原ですが、この頃はまだ表情も固く、一歩離れたところから皆をじっと観察しているような動き方が多かったように思います。
歩美ちゃんと灰原のまだまだぎこちない信頼関係が、今となっては新鮮な気もしますね。

また、このエピソードは、初期のコナンに割と多く見られる「怖い系」の要素が強く、ホラーミステリー作品としても楽しむことができます。
意外な犯人の正体や大がかりな暗号の仕掛けにも大興奮の、様々な面白要素が詰まった名作です!

●残された声なき証言&黒の組織との接触
(コミックス37〜38巻 アニメ307〜311話)

とあるシステムエンジニアの行方不明事件に携わることになったコナン達。そのエンジニアが「黒ずくめの組織」と深く関わっていたことが発覚するも、彼は既に殺害されていた。残された日記から取引の予定を探り出したコナンは、組織との危険な接触に臨む。

黒の組織絡みは全て見逃せないですが、緊迫感溢れるこのエピソードが特に好きです!
後々キーパーソンとなるシステムエンジニア・板倉卓の初登場回でもあり、「組織の目的とは一体何なのか」が本格的に着眼されるきっかけとなる重要回です。

突然のウォッカからの電話に板倉のフリで乗り切る度胸、巧みな話術で取引時間を誘導する機転の利かせ方、臆することなく単身取引現場に乗り込む勇気、全てが非常にコナン君らしく、本当にカッコいいです(ベルモットが惚れるのも納得!)。

しかし詰めの甘さからジンに追跡を見破られ、もはやここまでかという絶体絶命のラストシーンは、何度見てもハラハラしてしまいます。

後に別のエピソードにて、コナン君は灰原から「妙な正義感と好奇心で何もかも失ってしまいかねない」といった旨の忠告を受けていますが、このエピソードはまさに、彼のその手の危うさを象徴したものと言えそうです。

偶然宝石強盗犯と同じ車に乗り合わせるというトラブルもあり、ハラハラがてんこ盛りで見応え(読み応え)抜群のエピソードです。
コナン君と阿笠博士のバディ感も見ていて楽しく、当時怪しさMAXだった赤井秀一の不気味な存在感も印象的でした。

●探偵たちの夜想曲
(コミックス76巻 アニメ671〜674話)

新しく小五郎の弟子となった安室透と共に、依頼人との待ち合わせへ赴くコナン達。依頼人からのメールを受け探偵事務所へ戻った一向が目にしたのは、トイレで拘束された依頼人の女性と見知らぬ男の死体だった。女性の行動に疑念を抱いたコナンは、真実を探ろうとする彼女と行動を共にする。一方、女性の自宅からはまたも別の男が死体となって発見される。

社会現象を巻き起こした大人気キャラ・安室透の怪しい活躍が光るエピソードです。

今エピソードでの安室は、事件現場となったレストランのウエイターとして初登場した「ウエディング・イブ」(コミックス75巻・アニメ667〜668話)に続く2度目の登場となっています。

初登場時の安室には、プライドが高くやや嫌味っぽい青二才、といった印象があり、小五郎たちや読者からの彼の第一印象って正直あまり良くなかったのでは?と思うのですが、今エピソードでは打って変わって、「小五郎を慕う一番弟子兼喫茶店アルバイターの好青年」への見事なキャラクターチェンジに成功しています。

さりげなく小五郎を持ち上げる如才のなさ、やたらにこやかな笑顔、今思うと胡散臭さ満載ですね(笑)安室の動きにいち早く疑念を抱く、蘭ちゃんの勘の良さが冴えています。

それにしても、「普通の人として一般社会に溶け込めている組織メンバー」ってキールとバーボンくらいだと思うので(宮野明美など末端員は除く)、そういった意味でも安室は貴重な人材だと思います(笑)

昨今は、22年の映画「ハロウィンの花嫁」や警察学校編など、正義陣営「降谷零」としての活動が目立つ安室ですが、登場初期の、胡散臭さMAX怪しさMAXな感じもかなり好きです。

また、この時点では「沖矢・世良・安室のうち誰がバーボンか」という状態であり、今エピソードで登場する3人の意味深な台詞や行動も注目ポイントです!

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