2019年12月30日


分かってしまった。分かりたくなかった。


「酒飲まんとやってられねえ!」って気持ちを、知ってしまった。25にして、とうとうその感覚が分かってしまった。出来れば知らずに生きて行きたかった。...と、缶チューハイを飲みながら書いている。もう既に沼に足を踏み入れている。片足は抜けない。

ひとり暮らし、家にアルコールは極力置かないようにしていた。あると飲んでしまうと思ったから。誰かと一緒に飲むのはOK。外に飲みに行くのもOK。頂き物のお酒はOK。でも、決して家に自分で買った酒をストックするべからず。それが、社会人になってからの私の小さいルールだった。それが、今年の秋頃から崩れている。文字どおり、「飲まんとやってられねえ!」のだ。

ああ、大人になったなと思う。遂に知ってしまった、知りたくなかった感覚。

...

ぷしゅ


...(こっそりニ本目へ)


◇◇

床は冷たい。こたつはあたたかい。そういう簡単すぎることだけ考えられたらいいのに。年末なのに納まらない仕事のことをずっと考えている。

とにかく働いて働いて働いたはずなのに、何だか空っぽな気持ちになることの多い一年だった。一年で色々なことがあった。同期が結婚した。同期が出産した。同期が休職した。お世話になった大好きな先輩が退職した。可愛い後輩も退職した。私の名前には役職がついた。同期の名前にもどんどん役職がついた。おそらく、私は、この一年で少し強くなりすぎた。

性別がどうこうではないと思う。それでも、他にも人はいるのになんだかな、どうして自分がって思う自分はいる。ある日はインパクトドライバーでひたすら道具に穴をあけ、ある日はトイレタンクに手を突っこみレバーを修理し、ある日は脚立に上ってどろどろの油汚れを拭き取り、ある日はほこりまみれで段ボールを積み上げる。脛にあざはたえないし、手にはたくさんの切りきず。膝は赤黒くなり、爪もボロボロ。

それでも私は接客業だ。崩れにくいメイクを研究し、髪も整える。仕事が終わる頃には唇はがさがさ、乾燥して皮がめくれてしまっているけれど、出来るだけきちんとしておくのが鉄則だ。

何度かnoteにも書いているが、私はデパコスをほとんど持っていない。使っているものはほぼドラコスだ。持っているデパコスはほとんどがプレゼント等の頂き物。ディオールのマキシマイザー、スリーのシマリンググローデュオ、ワイエスエルのラディアンドタッチ、よく耳にする商品名だけは呪文のように唱えられるのに、実際に手にしたことはない。

「そこにある口紅、お土産だよ」唯一持っているシャネルのリップも、例に違わず貰い物だ。母が突然、免税店で買ってきてくれた。帰省する度にワンコインで買えるチープなリップを塗っている娘を見て何かを感じたのかもしれない。

初めてシャネルのリップを塗った時の感想は、ああ、これがシャネルのリップか!という極めて賢くないものだったけれど、本当に色が深い。綺麗な発色とはこういうことかと知った。自分まで深い女になった錯覚に陥る。シャネルのリップを塗る日は、チークは薄くして唇に勝負をかける。たかが口紅一本、されど口紅一本。生活に与える影響は大きい。

今日の私は、シャネルのリップだ。一日に何度かふと思い出して背筋を伸ばす。早く、シャネルに見合う女になりたい。早く、シャネルが似合う女になりたい。私は物事をそういう風に捉えがちだ。

でも、きっと母は娘に背伸びさせたくてシャネルのリップをプレゼントしてくれたのではない。「あなたももう、シャネルを塗っても恥ずかしくない年齢で、それなりの仕事をしているよ」という意味でのプレゼントだ。きっと。

私はまわりに合わせて頑張ろうとする性質がある。自分の頑張りをまわりの物差しでしか評価出来ない。自分を自分と比べるのが苦手だ。仕事でもなんでも。それが上手く活きることもあれば、自分にとって大きなストレスになることもある。

だから、せめてこのシャネルのリップは、「自分にぴったりだ」と思って使おう。この口紅は、私に十分似合っている。ちゃんと似合ってる。


◇◇


首もとがもたもたするのがさっきから気になっていたけれど、原因がわかった。フード付パーカーの上にフード付パーカーを重ね着していたからだ。ゆるゆるの生活。この世は好き放題。この生活は自分次第。地獄の沙汰も金次第。

書きたい文がある。でも書く体力がない。アルコールを摂取してやっとグダグダと文が書ける。やってらんない。やってらんない。本当にやってらんない。ごくごく。あの時飲みすぎとか言ってごめんね。酒に頼るなとか言ってごめんね。何となく気持ち分かっちゃったよ。昔、世界で一番好きだと信じていた人へ。聞こえますか。社会人2、3年目のゴタゴタして苦しい時期に、頭すっからかんの学生が偉そうな口きいてごめんね。あの部屋は引っ越しましたか。私のこと一番だって思ったこと、一度でもありましたか。返信不要です。


◇◇


2019年、どんな一年だった?と聞かれてもあまり思い出せないけれど、色んなことがあった一年だった気がする。年々、時が経つのが早くなっていく。これはすぐに30歳になるな。

2020年は、方向転換したい。大きくなくていいから、小さい方向転換で良いから、新しい方向を向きたい。

毎年言ってるけど、大好きな人たちへ。素敵な一年になりますように、じゃなくて、私があなたにとって素敵な一年にするからな!!!という意気込みを常に持っております。それに加えて、もっとポジティブに自分を捉えられるように。自分も自分が幸せにするぞ。

◇◇


人のこと、羨むのは仕方ない。人間だから、比べてしまいたくなるのは分かる。

あのこはいいな。

でも、私もけっこういいよ。


そうやって生きていけたらいいね。


◇◇

年末だし、ゆるゆるとだらだらと書いてしまった。なんのエモさも愉快さもない。そしてなんとこれが100本目のnoteらしい。100本目のnoteをこんな日記で飾ることになろうとは。記念日を盛大に祝うのが苦手なタイプです。

2019年、ありがとうございました。もちろん明日も仕事です。


お茶

ゆっくりしていってね