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オタクが10年越しにまどマギを観るとどうなるのか(始まりの物語)

初めに

おしるこです、自己紹介をします。オタクです。オタクになったきっかけはたぶん小学校のころに『うごくメモ帳』というニンテンドーDSのソフトでニコニコ文化の片鱗に触れたり、You Tubeでマリオカートのゆっくり実況を見たりして東方を知ったことだと思います。後者の出来事は8年前のことなのでそれくらいの間は少なくともオタクをやっていることになりますね。
その後はゆるゆりやきんモザを初めとした日常系アニメにハマったり、森見登美彦作品にハマったり、仮面ライダーってすげー!と思ったり、改めて週刊少年ジャンプが育んできた文化に感心したりとオタクとしてすくすくと育って参りました。
こうしてオタクとしての人生を振り返るにあたり、私には思うところがありました。見るべき作品があまりにも多すぎる、と。オタクとしてこの作品を外すべきではない!という作品が多すぎて多すぎて仕方がないのです。特にアニメに限って言えば北海道在住、BSなどの環境がないというのも手伝ってマスターピース的な作品に触れる機会があまり多くありませんでした。今でこそサブスク文化が発達したからいいものの、昔は本当にアニメと言えばドラえもんや忍たま乱太郎とかの、夕方にやっているようなアニメしか知りませんでした。
昨年の9月、あの『ひぐらしのなく頃に』の新作が放送されると知り、折角だからとひぐらしのなく頃に1期2期を観てみました。いやすっごい面白いのなんの……。なぜ自分はこんなに面白い作品を今まで見ないで来なかったのだろうかとすら思いました。というわけで今の私の中では一昔前の傑作を見るというムーブメントが起きているのです。時には起こせよムーブメント。
つい先日、というか昨日(2月10日)のことなのですがdiscordで通話しているときに仲のいいオタクから「今更だけどまどマギ観た。めちゃくちゃ面白かったから観てなかったら観てくれ。」と言われました。それを聞き、私は(あ~……まどマギ、観てないな。せっかくだし、観てみようかな。)などと思いました。どこか無料のサイトで期間限定無料配信されていないかと調べてみるとabemaで無料配信されているのを発見。今日(2月11日)いっぱいまでということなので急いで観ることにしました。
いや面白い、本当に面白い。最高。
ということで感想を書いていきたいと思います。こういう感覚ってどんどん記録していったほうがいいからね。前置きがだいぶ長くなりました。

まどマギの前提知識

・2話までは実は見たことがある。
・キュゥべえはカス。
・3話で何が起きるかは知っている。

・脚本:虚淵玄

感想(※ネタバレ注意!)

最高でした。この作品が魔法少女モノという概念を覆したと言われるのもよくわかります。魔法少女として戦うことの意義とは何かがここまで問われる作品も無いですよね。その願いの代償として魂を捧げるのは果たして真に適切なのか、と。特に主人公のまどかが魔法少女としての才能に溢れているってところがいいですよね。才能があるのにその才能を使わない。才能がないのに戦っているさやかとの対比が素晴らしかったですね。ノブレス・リージュ的な。
あと少女たちが自分の言動に自己嫌悪している節がところどころ見られるのはとても良かったです。自分に一本芯が通っていないところがあるのが自我がまだ定まり切っていない感じで。それで目的の明確なほむらが対照的に強く描かれるのも。
あとまどかの母親が出てくるシーンで大人と少女との対比が描かれるのも良かったです。特に「子供のうちは失敗してもいい。転び方を覚えるのも大事なことだよ。」という発言が強く心に刺さりました。失敗の仕方を覚えるのは何事においても大事なことです。現実世界においても。
願いを叶えた魔法少女もそれによって被害を被ることがあります。さやか然り杏子然り。ここは猿の手に通ずるエッセンスがありますね。猿の手は化物語で知りました。オタクか?
magica quartetとかいうの凄すぎませんか?新房昭之と虚淵玄とうめてんてーを引き合わせようと最初に考えた奴が凄すぎる。結果生まれたのが化物語風のひだまりスケッチの絵柄で描かれた仮面ライダー鎧武だよ!いやマジで仮面ライダー鎧武でした。仮面ライダー鎧武が好きな人はまどマギを観て、まどマギが好きな人は仮面ライダー鎧武を観てください。

さて、そろそろほむらについて語らないといけませんね。このまどマギという作品におけるもう一人の主人公とは、他の誰でもない暁美ほむらなのだから……。温もりと痛みに間に合うように……。
突然今作品における最大のエモポイントについて言及したいのですが、個人的な最大のエモポイントは最終回でほむらが魔獣と戦っているときにほむらの得物が銃火器ではなく弓に変わっているところですね。最高。魔法少女としての固有の武器を持っていなかったほむらがまどかと同じ弓という武器で戦っているの最高すぎんか?
あとほむらがまどかという一人の少女のために何度も世界をやり直しているの、今でいうところのクソデカ感情ですね。そのせいでほむら自身はどんどんまどかに執着してしまうしキュゥべえの思うツボとなってしまう。すごいですね、この仕組みは。あと時間遡行能力っていうのはやっぱりいいですね。時間操作能力は皆大好き。ジョジョ然り。
あと主題歌のコネクトが凄すぎる。物語の途中で歌詞の意味が変わるの凄すぎる。これもうほむらのキャラソンだろ……。(オタク特有のガバガバ理論)本当に神曲なのでオタクはこういうのが好き。
平行世界を経ていくたびにほむらの戦いが変わっていくのも凄い。最初は三人で戦っていたのがマミの凶行やまどかの喪失を経て一人で戦うことを決意するんだけどそれでもワルプルギスの夜には敵わなくて、たぶん物語での世界線では誰一人として欠落させず元からいた三人の魔法少女だけでワルプルギスの夜を倒そうとしたと思うんですよ。それでもマミの死、さやかの魔女化と杏子の死で立ち行かなくなってしまう。そうして物語最終回でまどかに契約をさせてしまう。結果生まれたのが自分だけがまどかを知っている世界線。
この『自分だけがあのことを覚えている』的な展開は割とあるあるだと思うのですが、それをやるための12話だと強く感じました。12話できれいに展開が出来上がっている。魔法少女の存在の説明、マミの死、さやかの契約、杏子の登場、キュゥべえの目的、さやかと杏子の死、ほむらの過去、そして物語の決着。一つの物語として完成されすぎていますね……。
そのうち叛逆の物語も観たいです。その時はまた感想を書きますね。正直この感想も言いたいことを全然言語化できなくてすごく悔しい。

最後にネタバレにならない感想を。
コネクトのサビ前のギター最高。ありがとうございました。

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