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#28 金持ち母さん貧乏父さん

こんばんは。Mickey★です。

お金を上手に活用することで、お金の悩みから解放され、自由を獲得できる「お金との付き合い方」をご紹介しています。

今日は、私の両親のお金について、お話をします。
私の父はサラリーマンで、母は専業主婦というひと昔前によくあった家族のスタイルでした。
サラリーマンの父が貧乏で、専業主婦の母が金持ちと聞くと、『何で?』と思う人が多くいると思いますので、紹介していきます。

お金を失うことがうまい父

1980年代後半は日本はバブルと呼ばれる時代で、三菱地所がアメリカのロックフェラーセンターを所有するロックフェラーグループの株式を51%(当時のレートで約1200億円)を取得して買収したことで、アメリカから非難を浴びるという、日本経済の最盛期となっていました。(私は物心つく前の時代なので、テレビや当時の記事くらいの情報しかないです)
この時は、日本全国の土地の値段が爆上がりをしており、そんな時に父は兄弟の勧めで、千葉にある土地を2000万で購入します。
土地を買うということは、そこに家を建てて住むとか、建物を建ててテナントとして貸す、他の人に売却する等の何がしかの目的があって購入を決断したのではないかと思うのですが、父は購入した土地をほったらかしにします。
この後、バブルが崩壊し、時価も下がってしまったので、現在は300万くらいの価値となってしまいました。
その当時のサラリーマンが2000万を出すというのは大変だったと思うのですが、30年前経過した今も父が何故、この土地を買ったかの理由は謎に包まれたままです。

母、投資を始める

母が投資を始めるきっかけとなったのは、父が大金を失ったことによる不安と、インターネットを一般的に使える時代になり、インターネットで株式を手軽に売買できるようになったことではないかと思います。
専業主婦でお金を持っていない母の元手は親の遺産となります。元手の資金がないと稼ぐことも難しいのですが、元手がかなりあったようです。
母の投資方法は、不安材料や要素が出て下がりきったタイミングで購入し、中長期で保有して売買する形でした。
株式投資は、自分の投資スタイルを確立させ、何が起きても動じない精神を持った人、もしくは、楽観的な人の方が向いていると思いますが、母はしょっちゅう、「もっと持っておけばよかった」、「売った後に上がった」等の選択した後の結果は変えられないことに対して、癇癪を起こしながら投資をしていました。
株式でどこまで儲けたのか、正確なところは知らないのですが、元手の倍以上の資産を形成したようです。

父、投資で退職金をほぼ失う

父が定年退職後、そのお金で株式投資を始めたと聞いていました。
父が株式投資を始めた時期は、アベノミクスで株価が上昇している時だったため、お金を儲けて喜んでいたようです。
しかし、その翌年に母から父がかなりの大損をして精神的にも参ってしまい、体調を悪くしたということを聞きました。その時は傷口に塩を塗ることになると思い、少し時間が経ってから父にどのくらいのお金を失ったのかと聞きました。
その結果、3000万という大金を失ったという事実を知りました。

サラリーマン時代の父は、仕事一筋の真面目人間で、あまり軽率な行動をとるようなタイプに見えなかったので、そういう人間が大金を失う行為をすることが信じられませんでした。

父が大金を失った原因は、信用取引と空売りを組み合わせて取引をしていました。
信用取引とは、証券会社からお金や売買に必要な株式を借りて行う取引のことで借りたお金や株式は、一定の期限内に返却する必要があり、期限を越えて取引を続けることはできないものとなります。この信用取引を使うと、少ない資金を増やして、株式投資ができるというメリットがあるものの、自分の元手以上にお金を失ってしまうリスクがあります。
そして、空売りは、手元に持っていない株式を信用取引等を利用して証券会社に株式を売って、後で株式を証券会社から買うという通常と逆の取引をすることをいいます。通常では、買った株式の価格が上がったところで売ると利益が出ますが、空売りの場合は、株式が下がったら利益が出るしくみとなります。

父は、信用取引や空売りのしくみや取引の仕方について母から教わり、それで取引をしていたのです。
信用取引や空売りは、投資の方法としてリスクが高いため、投資の初心者が絶対に手を出してはいけないのですが、この二つのダブルコンポを使ってしまい、3000万というお金を失ったのでした。

この事実は、私から母に伝わり、母は父を少しなじりましたが、結果的に母が資産を多く保有しており、夫婦が死ぬまでの生活資金があることが分かっているので、事なきを得ました。

そして、父は自分自身の貯金はほぼないものの、母の資産があるので、働かなくても暮らしてはいけるハズですが、現在も時給1,041円(東京都の最低賃金)で週3日働いています。

大金を手にした時の心構え

株式市場には、その時の市況によってサルでも儲かる時期というのがあり、父はその時期に株式を始めて儲けてしまったので、自分に投資の才能があると勘違いしてしまったようです。
株式の売買銘柄もニュースで話題になった企業の株を買うということをやっており、そもそも話題になって上がっている株は、皆が注目して既に上がりきっていることが多く、一番値段が高いところで買って損失を出してしまう危険性があるため、賢明な投資家は絶対にこのような買い方をしません。
また、父は、少し上がったらすぐに売り、下がったら保持し続けるという一番最悪なパターンで取引をしていました。

少しお金を稼いで、そのお金で旅行に行けたらという軽い気持ちで株式投資を始めたようですが、悲しい結末を迎えてしまいました。

ニュースで退職金を投資で失ったという話をチラホラ聞くのですが、大金を手にした時に、それをどのように使うかという使い方を知らない人がこのような失敗をするように思います。
大金を手にした人は、お金をどのように使うかをしっかり考えて欲しいです。

父と同じ失敗を繰り返さないよう、読んだ人のお役に立つと幸いです。


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