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何十年ぶりに会う友人と臨床美術を見る

先月、高校のクラスメイトだったDさんに誘われ臨床美術の作品展示会に行ってきました。
Dさんとは高校卒業後も一緒に出かけるほどだったのに、いつの間にか年賀状だけのやり取りになり何十年かぶりの逢瀬です。

同じくクラスメイトだったSさんが、臨床美術士になって自宅近くにスタジオを開いていて、生徒さんたちの作品展示会を毎年開催しているということなのです。
Dさんは毎年のように見に行っているそうで、私はSさんとは高校卒業以来で臨床美術も全く初めてでした。

前回の展示会でDさんはSさんから「ミケに会いたい。ミケの住所を教えて」と聞かれ、勝手に住所を教えることはできないからと、自らSさんの宛名を書いたハガキを同封した手紙を私に送ってくれたのです。

私は喜んで、同封してくれたハガキに久しぶりの挨拶と住所を書いてSさんに送りました。

返事はこなかったけれど、忙しいのだろうし案内状が来ればいいと待っていたら、案内状がこない!展示会が近づいてもこないのです。
何か不適切なことをハガキに書いたのだろうか、私、出禁じゃないよね、まさかね(^^;

Dさんにメールしたところ、とっくに案内状は届いていて当然私にも案内状は届いていると思っていたと。ただ案内状には「ミケを誘って来てね」と書かれてあったそうな。

ありゃ、Dさんの細やかな気遣いと私の個人情報はどこへ行ったの〜!!?

二人と会いたいし臨床美術を見てみたいのでDさんと待ち合わせして行きましたよ。

Dさん、再会した時にもそのことに呆れて「美術選択女子は、これだからもう〜!ワーっと勝手に盛り上がって後のことは無責任なんだから〜!」と、
(高校はクラス分けが美術,音楽,書道の芸術選択でした)

それを聞いて美術選択女子ってそうだったの?!と驚いた私もきっとそうだったんでしょうね〜。(^^;

Sさんは、同クラスになってまだあまりたたない頃にニコニコ笑顔で「みけ〜〜っ!」と手を振りながら駆けてきて、私の方はこの人誰っ!?と焦ったのが印象に残っています。これぞ美術選択女子か?(お互いに)

Dさんはその中では真面目で優しくて気が回る人で、時々ケーキをワンホール焼いて、電車通学の駅から少し歩く学校まで持ってきてくれて、こっそりワイワイ仲間内で分け合って食べてました。手作りの味が優しくて、アップルパイが特に好みだったなと懐かしい。

そして臨床美術の展示会へ。
どのようなものか。私も初めての出会い。

スタジオは無垢の木を豊富に使い明るい感じの場で、第2展示場も近所に用意されていて二箇所にたくさんの展示物が並んでいました。
子供クラスは小さなお子さんから、大人アートクラスは80代の方までいらっしゃるという幅広さです。

立体作品もあるし、色彩が豊かでアート作品と見えるものもあり、なんといっても自由や楽しさが伝わってきて見応えがありました。

子供達の作品が本当に楽しそうで、子供達のコメントも面白くて、子供になって子供クラスに入りたい〜!と思ってしまいました。

見出し写真は第二会場のもの。
龍のウロコ部分は玉ねぎの細胞の拡大コピーを刻んで貼り付けたものだそうです。

Sさんの説明によると、臨床美術は作品を仕上げることより制作過程が大事なんだそうです。
臨床美術士は、制作過程を助けるためにプログラムにそって綿密に準備しているそうで、そう言われてから作品を見ると配慮がわかる気がしました。

展示作品を夢中で見ていて、あまり写真を撮らなかったので、こちらで購入した佐藤雅彦さんの画集を掲載します。とても魅力的な作品です。

佐藤雅彦さんはシステムエンジニアとして勤務
2005年51歳の時アルツハイマー型認知症と診断される。
2007年臨床美術に出会い絵画を描く

臨床美術についてググったところ、認知症の症状が改善されることを目的として日本で開発され、アート作品を作ることで脳の活性と心の解放を促すものなのだそうです。日本認知症予防学会よりエビデンスが認められています。

働く人のストレス緩和、子どもの感性教育にも効果が期待でき、独自のプログラムがありアプローチをしているそうですいるそうです。

臨床美術士はまだまだ不足している、やらない?とSさん募集してました。(^^)

詳しくは
「臨床美術協会」http://www.arttherapy.gr.jp/
「芸術造形研究所」https://www.zoukei.co.jp/

さて見終えて二人でお茶をしようとなり、さすがDさん事前にしっかり検索していて、手作りパンとスイーツのお店の2階のおしゃれなカフェへ案内してくれました。

この店のパフェが美味しそうだったのよね♪と、それでここを選んだらしいDさん、やはりスイーツ好きは変わっていません。(^^)
ウキウキとメニューをながめハッとして、みけは甘いものがダメだったね!と焦った顔。
覚えていてくれただけで嬉しから❣️コーヒーフロートで大丈夫(^^)
そしてやはり美術選択女子♪と内心ニヤリとする私。

真面目そうな顔をしたこの人は、実は漫画家のアシスタントをしていたこともあって、その後カタギに戻ったけれど充分アレな仲間です。
近況報告をしたあとは、薬屋だの本好きだの陰陽師などと盛り上がって、高校生の頃のようにおしゃべりをして、「またね」の一言で別れ。

ボンが待っているので長居はできなかったけれど、臨床美術の見学と友人との再会で、楽しい貴重な時間を過ごせた日でした。❤️


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