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【出家】食事編

食事の前には毎回必ず屋根付きの広場(おそらく歩行瞑想広場)で整列してから、食堂に向かいます。時間は毎日正確ではないですが、時間になると鐘と木の鐘が交互に15回鳴らされます。鐘が終わると、まずはお坊さんたちが列をなして食堂へ向かいます。高僧、見習い僧、外国人修行僧と続き、そのあと、女性の外国人瞑想者(出家者+在家瞑想者)、ミャンマー人在家瞑想者と続きます。

朝食は朝5時。雨期8月の5時はまだ夜明け前で真っ暗。朝食では主におかゆと麺類。鶏がらスープで味付けをしていると思われるおかゆや、ミャンマーのソウルフードであるモヒンガー、そして五目そばなどが出されます。

朝10時のお昼ごはんでは、ミャンマー料理がふるまわれます。日本人の間ではミャンマーカレーと呼ばれる、油煮込み料理が出されます。じゃがいもと玉ねぎ、ナス、トマト、よくわからない葉っぱなどが、煮込まれています。さらに驚いたことに、白身魚、鶏肉、カエルの煮込みまでありました。煮込み料理以外には、発酵させたお茶の葉サラダであるラペットゥやメンマ、空心菜炒めなどがあります。さらに食後のデザートに週二回くらいでアイスが出されます。このアイスは瞑想期間中の最大の楽しみのひとつでした。

食事中はもちろん会話は無し。スプーンやフォークがお皿に当たる音だけが響きます。向こうのおかずを取ってほしいときや、お茶を取ってほしいときは、アイコンタクトと手振りで伝えます。目を閉じて、咀嚼という行為を観察しながら瞑想する人もいれば、一刻も早く胃袋を満たすべくかきこむ人もいます。

午後12時以降は食べることができません。一日2食でも瞑想生活には十分であること、欲(食欲)を滅するためと、法話集にありました。

「一日2食は辛かったでしょ」と色んな人に言われますが、最初の数日を乗り切れれば、慣れてしまいます。その分、貴重な2回の食事は胃袋にしみてとても美味しく、食べ物に感謝できる時間でした。

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