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仕事は“遊び”で 遊びは“仕事”で

 ある土曜日のことです。
 打ち合わせや社内の会議が続いていたこともあり、なかなか平日に時間が取れなかったので、土曜日と日曜日はオフィスに出勤していました。
 年末の販促計画や社員の評価制度づくりなど、考える仕事は、日々のルーチンワークに追われていては、いいアイデアも浮かんできません。誰とも合わない、電話もメールもない、雑用もしなくていい。そんな休日のオフィスは、本当の意味で生産的な仕事ができるものです。実際、オフィスにいた時間は6時間ほどでしたが、12時間分くらいの集中した時間を過ごすことができ、大満足でオフィスを後にしたのでした。

 その週末の夜……。社員にすすめられて、最近はまっている「麻雀ゲーム」に没頭。自分のように相手がいない人が参加し、対戦するやつです。段位のようなものがあり、勝ち負けによってレベルが上がったり下がったりするのですが、実際の人間と対戦するため、簡単には上位にいけません。3か月くらいかかって、ようやく最上位のランクに上がることができました。
 ところが。
 さすがは最上の段位となると、対戦相手も半端なく強い。何度も何度も対戦するのですが、どうしてもトップがとれないんです。土曜日・日曜日の2日間で半荘12回くらい打ったのですが、結局、トップを一度も取ることはできません。悔しくて、悔しくて、イライラした週末の夜を過ごしました。

 多くの人から見れば、週末の土・日にオフィスに出勤し、アイデアに悩んだり課題に取り組んだりする時間は「仕事」だと思います。
 一方、家でのんびりとお菓子でも食べながら、麻雀ゲームをする時間は「遊び」といえるのではないでしょうか。

 しかし、ぼくは「仕事」をして大満足になり、「遊び」をして憂鬱でイライラした悔しい時間を過ごしたというわけです。

 ところで、「オンとオフ」とか「仕事と遊び」って、その境目って存在するんでしょうか?

 私は20代の大学生の時から、考えてきたことがあります。それは、

仕事は“遊び”で  遊びは“仕事”で


 仕事に真剣勝負で取り組んでいくと、とにかく面白くなるものだし、しかもお金をもらいながら知識は増えるし、人間的に成長することができる。だから、これは“遊び”のようなもんだ。

 また、たとえ遊びであっても「もっと上達したい」「あいつには負けたくない」と思って取り組んでいくなら、苦労することや悔しい思いをすることだってある。すると、これは“仕事”に似ているな。

 そう考えてきた自分にとって、仕事と遊びには境目がないように感じるんです。だから、社会人がよく口にする、

「オフタイムの過ごし方は、~~~でリラックスしてます」
「仕事に向かって~~~をすれば、オンのスイッチが入るんです」

みたいな言葉に、なかなか共感を持つことができませんでした。

 ある経営コンサルタントが本の中で、こんなことを言ってました。

成功する経営者は、とにかく働く時間が多い。
まあまあ成功する人で、年4,000時間。これを10年から15年続ける。
もっと成功する猛者は、年5,500時間。これくらいの時間を夢や目標にぶち込まないと、劇的な成功はおぼつかない。

 5,500時間というと、1日も休むことなく365日、しかも1日15時間働かないといけません。スティーブ・ジョブズ、本田宗一郎さんや稲盛和夫さんは、これくらい働いたといいます。

 とてもじゃないですが、仕事を“遊び”にしないと、身体がもたない(笑)

 自分もいまだ、修業の身。
 もっと会社を大きくするには、
 もっと自分を高めないといけない、ということか……

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