見出し画像

ちょいちょい書くかもしれない日記(揺れない)

連休中は体調が優れない日が多く、なんだかグンニャリしているうちに終わった感じがするが、唯一、小さなテーブルをひとつ組み立てたことは成果と言ってもいいと思う。
仕事部屋の隣にミニキッチンがあるのだが、そこに数年前、電子レンジを置こうと思い立った。
二階にはちゃんとした台所があり、そこにも電子レンジがあるのだが、紅茶を飲むためのお湯を電子レンジで沸かすようになって以来、いちいちそのために作業を中断して二階へ行くのが億劫になった。
ただでさえ運動量が足りなくなりがちな作家業、家庭内での移動距離を短くしてどうする……と思いはしたが、脳内会議の末、面倒臭いが圧倒的勝利を収めた。
ミニキッチンは階段下を利用しており、鰻の寝床のようなスペースである上、天井が一部斜めになっている。
電子レンジを置ける場所はかなり限られるが、ちょうど、うちに出入りの業者さんたちにお茶を出すために買った折りたたみテーブルが手元にあった。
学校の机より一回り小さいくらいの天板サイズで、高さは70cm。いわゆるハイタイプと呼ばれるものだ。
立って電子レンジを使うのに不自由のない高さであるし、斜め天井ともケンカをしない。
よし、いいものがあったと、さっそくミニキッチンに据え、電子レンジを置いた。
いささか狭苦しくはなったが、まあ許容範囲だろう。
しかし、使い始めてすぐ、困ったことに気づいた。しかも二点。
ひとつめは、電子レンジの波長が無線LANに干渉することだった。
これは、今の新しい電子レンジではほぼ起こらないようになっているそうだが、私が使っていたのは、実家で不要になった古いものだった。
こればかりはもう、諦めて買い換えまで我慢することにした。
ふたつめは、ひとつめよりずっと深刻だった。
電子レンジのワット数や時間を設定しようとすると、机が揺れるのである。
思えば、簡易な構造の折りたたみテーブルに、耐荷重範囲内とはいえ、ずっしり重い電子レンジはしんどかったのだろう。
ボタンを押すたび、内部のマグカップの水がちゃぷちゃぷ波立って零れるほど揺れる。
それを防ぐためには、ボタンを押すとき、片腕で電子レンジを抱えて固定するしかない。
何かを温めるたびに、電子レンジを抱き締める女爆誕である。
どう考えても机を買い換えるのが最適解なのに、そしてソシャゲの課金なら躊躇いなく投入する程度の金額なのに、何故か何年も躊躇った挙げ句、ようやく通販でもっとしっかりした構造のものを購入した。
しかし、話はそう簡単には進まない。
テープでグルグル巻きにされた大きすぎる段ボール箱を開けるのが、あまりにも面倒臭い。
結局、玄関に四日ほど寝かせ、ようやく覚悟を決めて開けたところでまた力尽き、今度は玄関に天板と四本の太い脚がそれぞれ透明な袋に入ったまま、ゴロゴロと三日ほど転がっていた。
どうも「開封する」というのは、私にとってどうにも気が進まないアクションらしい。
そういえばよく、郵便物も取り込んだままで放置してしまう。よくない。
どうにか覚悟を決めて組み立ててみたら、とても簡単だった。
いつだって、何だってそうだ。
始めてしまえばどうということのない作業を、なかなか始めることができない。

値段のわりにテーブルはガッチリしていて、電子レンジも、その上に据えたトースターも、しっかり受け止めてくれる。
ボタンを押してもびくともしない。
おおー。QOLがまた少し上がった。
こういう小さな改善は、もう少し思いきりよく、さくさくと進めたいものだ。

こんなご時世なのでお気遣いなく、気楽に楽しんでいってください。でも、もしいただけてしまった場合は、猫と私のおやつが増えます。