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強制隔離施設での生活 @成田

バンコクから強制隔離施設までの移動については前回書いたが、今回は、3日間の隔離がどのような生活だったのかをレポートする。

1.どうやって過ごすの?

現在、タイからの帰国者は3日間強制隔離される。
国によっては6日間、10日間など、その国の感染状況によって異なるし、都度、その状況によって変わる。タイも、今年4月から急激に感染者が拡大し、強制隔離が必要になったのは、6月くらいだったように思う。
(正直、本帰国することも想像していなかったので、直前まで帰国に必要な情報は流し読みしていたので、正確な時期を覚えていない。)

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さて、隔離施設でどのように過ごすのかというと、正に言葉通り、完全隔離され、部屋から一歩もでずに過ごす。この3日間は誰とも会うことはないので、ずっとパジャマなどの部屋着でオッケーだ。私達の部屋は、東横イン成田のファミリータイプのお部屋。約30平米。家族4人だったので、空港の見える広い部屋にしてもらえたのはラッキーだった。
3日間の生活の中で義務付けられているのは、検温の報告。検温の連絡は毎日朝8時に行う。これは、入所の際に渡された紙にQRコードがついており、そこを読み取って、毎回報告する。加えて、MySOSというアプリの追跡もはじまる。MySOSは、帰国後14日間の待機場所と現在地、健康状況を報告するアプリだ。アプリから、報告請求がきた場合、可能な限り早めに状況を報告することが求められている。かつ、MySOSは、顔出しで会話する必要があり、12歳以下の子連れの場合は、同時に子供たちの健康状況の確認もされるので、一緒にビデオに映る必要がある。(3日間の隔離中は、強制隔離中なのでMySOSからはビデオ電話はかかってこない。自主隔離の時に本格的に活用するアプリである)

食事は朝昼晩と、アナウンスが流れた後に配膳される(配膳中はドアを開けてはいけないので、配膳開始と配膳終了のアナウンスが流れる。配膳終了の連絡があったら、ドアを開けてお弁当を取る)。
タオルやお水、枕カバーなど、必要なものは、内線で連絡すれば、部屋の前まで持ってきてくれる。部屋をノックされ、出てみると、そこに頼んだものがおいてある。ピンポンダッシュのような早技で、その場からスタッフがいなくなる。ただ、それもスタッフによるようで、人によってはノックして声をかけてから去る方もいる。

食事は、写真のような内容で、毎日ほぼほぼ同じようなメニュー。(入室の際にベジタリアンやハラルのニーズも聞かれたので、様々な食生活に合わせて対応してくれるようになっているようだ。ただ、離乳食用のものがあるかは、わからない)

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美味しいのだが、流石に飽きてくる。
大人は我慢できるが、子供は持参したシリアルや、コーンスープなどを食べたりしていた。内線でお願いすれば、近くのコンビニに買い物にも行ってくれるようで、牛乳などの買い物をお願いした人もいたようだ。(私は試してないので、どんなものでも買ってきてくれるのかはわからない)

2.隔離生活であったらいいと思うもの

ここで、隔離生活であって良かったものを列挙する。

こども用スプーン、フォーク
子供用お椀(シリアルや、お味噌汁のとりわけなどに活用)
コップ
食器洗い洗剤とスポンジ(マグカップやお椀などを洗う)
ラップ(お弁当のご飯を子供用のおにぎりにするなど)
輪ゴム
コーンスープなどのスープ類(味噌汁とパックのフルーツジュースは、お弁当についてきた)
ドリップコーヒー、ティーパック紅茶など(部屋に顆粒の梅昆布茶とお茶は2つづつおいてありました)
シリアル、ナッツやチョコ、好きなおやつ
常温okの牛乳(子供のシリアル用)
バスソルトや入浴剤、バブルバスなど
子供のおもちゃ(UNO、トランプ、カードゲームなど)
好きなシャンプーやコンディショナー
マッサージ棒
洗濯用洗剤(パンツなど洗いたい人は)
以下は、お友達が持っていったというもの。
HDMIコードとライトニングケーブル
NintendoSwitch本体と充電ポート
ボードゲーム
カップ麺(うどん・そばなど)
ヨガマット

電子レンジは部屋になく、電子ポットとTVは活用できた。私達が滞在していた時は、オリンピック開催中。観るものに困らなかったのはラッキーだった。
冷蔵庫は活用できなかった(もしかしたら、電源入れれば使えたのかもしれないが、使わなかった)。
シーツや枕カバー、タオルは交換したい時には持ってきてもらえるが、隔離期間中、使用済みのものを引き揚げてもらえないことになっているようだ。
おそらく、部屋に宿泊している人が、コロナの陽性か陰性か確認できるまでは、部屋の清掃にも入らないということであると思う。
なので、使い終わったタオルなどは、部屋の隅に貯めておく。(因みに、羽田空港からアパホテルに宿泊した友人は、コインランドリーで洗濯できたという。ホテルによっても対応が異なるようだ。)

3.最終日のこと

退所日の朝、7時からPCRキットが退所予定の方々の部屋に配布される。
(4歳の子供には、前日にキットが配布され、摂取用のスポイトも合わせて配られた。摂取は当日ではなくてはいけないが、早朝から開始できるようにという配慮ということだ。)
空港の検査も同様だが、検査30分前以内の飲食は厳禁だ。なので、朝食前に検査が行われる。キットが手元に来たら、早速それぞれ規定値のラインまで唾液を摂取して準備しておく。しばらくすると、検疫官の方が、部屋を訪問してくて回収してくれる。

当日の16時前後に空港までのバスが出ることは、初日にもらった案内に書いてあったので、15時くらいまでに荷造りして連絡を待つ。
私たちには、15時30分頃に電話があり、陰性だったので、荷物を持って自分たちで下に降りてきてくださいと、伝えられる。
そして、ホテルのロビーのブースで、今後11日間の注意事項を伝えられ、空港行きのバスに乗り込む。
私達のバスが発車したのが約15時45分だった。
バスは、成田空港の第1ターミナルと第2ターミナルにそれぞれ行ってくれるので、次のハイヤーやお迎えの車の待ち合わせに近い場所を伝えればいいだけだ。

4.最後に

とにかく、3日間は、ただ時がすぎるのを待つしかない。
だったら、好きなことをして過ごすのが一番ではないだろうか。
読書や、トレーニング、ゲームなどなど。
この際、子供たちと思いっきり遊ぶのもいいと思う。一緒にカードゲームしたり、体操したり、パズルしたり。子供たちは、工作できるおもちゃや塗り絵なども持ち込んだ。
せっかくなので、日頃できないことに思い切り時間を使ってゆっくり過ごす、そんな隔離もありだと思う。

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#強制隔離 #バンコク #コロナ #本帰国 #海外駐在

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