ショーシャンクの空に

Netflix配信で観ました。

2回目の鑑賞です。

地上波で、と思いましたが、時間帯も少し忙しかったので配信にて。(字幕版が好きなこともあり)

一度目は遥か昔でした。

初見の際は、とにかく実話に近いという情報もありましたので、すごい!!!信じられない!!と言う驚き一色で、それから今まで、強烈なインパクトのまま私の記憶に残っていたのです。

大好きなスティーブン・キング原作。

今回はその、エンディングを当然知っていながらの鑑賞でした。

やはり当然、感想は少し違うものでした。

結末がどうなるのか、と言う初見時に比べ、かなり主役二人の内面を観察する視点で観た気がします。

刑務所という想像が難しい環境と、その凄まじい環境。耐え難い人間関係。そういうものは時代的にも、いろいろあるのでしょう。受け入れ難くはありますが、そのことは置いておきます。

何十年も身を置いた刑務所が、もはや気楽な我が家のような感覚になっているレッド、何十年も身を置きながら、ここを出た自分、を未来に想像して、諦めることなく静かに過ごすアンディ。

ティムロビンス演じるアンディの、<インテリジェンス>溢れる人間性に、心底私は惹かれました。そして彼と対等に、友情を育むレッドもまた、本質は知的な紳士であったのでしょう。

一つこの作品から見えたのは、やはり、同じ一度の人生であるなら、<インテリジェンス>を高めた方が、より有意義な人生を送れるのではないか、ということ。そのことで、今回の大切なキーワードである<希望>を、実現していける可能性が高まるのではないか、と思いました。

刑務所内の図書館に、囚人たちが集まるようになり、中には高卒認定資格を取ったり、余暇には、好きなレコードをかけて口ずさんだり。勉強というと堅苦しいですが、衣食住さえあれは生きてはいけますが、音楽や読書は、やはり自身の内面と向き合うことのできるものです。

余談ですが、流れていた「手紙の二重唱」は「フィガロの結婚」のソプラノ二人の歌ですが、先日早くに天国へ行ってしまった先輩と、かつて何度も舞台で歌った懐かしい曲。さほど一般的には超有名というものではないですが、とてもジーンとしました。そして劇中の演出も、そのモーツァルトの美しい旋律に、囚人たちが立ちすくんで、聴き入るシーンが大変印象的です。

さて、やたらと、子供らに本を読め、という言い方は効果がないと思いますが、それでも未知のものを知識として、自身の中に蓄積していくことは、やはり何かの人生の転換期に、多くの選択肢を持たせてくれるのではないでしょうか。

アンディ役は、噂によると、トムハンクスなども志願していたらしいのですが、なぜティムロビンスだったかというと、「何を考えているかわからない不気味さ、があるから」だったとか。確かにそうですよね。主人公に感情移入してみるのですが、最後まで本当のところ、何を考えて行動していたか、少し謎に包まれている印象もあります。

「ショーシャンクの空に」を2回観て、驚く映画、というよりどんな境遇でも自分を捨てずに、<希望>を持っていきたい、そんなことを思わせてくれる作品でした。
今現在苦しい状況や環境にいる方々も、 <希望>を持ち続けてほしい、とありきたりではありますが思いましたよ。


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