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ビバリウム

観ました。

あくまでも個人的見解ですが、胸が苦しくなった、という感想です。

あらすじはググればわかるので割愛します。

主人公のカップルがマイホームを買おうと不動産屋さんへ行き、とある綺麗なニュータウンへと案内されます。

ネタバレはしない形で書くのがモットーなのであまり詳しく言えませんが、その街「ヨンダー」はグリーンがかったブルー、ティファニーブルーのような色をした同じ家が数え切れないくらい並ぶ場所。整然とした街で、どこかフェイクのような異空間。匂いも味も、人間らしいものが全て消されたような感じ。

もうそれだけで私は怖い。

例えるなら、遊園地などで迷路を体験したとき、私は本当にここから出られるのか、という恐怖を感じた経験があります。見上げれば、青空は確かにある。だけど行っても行っても同じ壁が続くだけ。閉塞感に息が苦しくなるのですが、この映画を観ているときも同じ感覚でした。

現実には絶対にあり得ないであろうストーリー。どこかデビットリンチの作品にも通じる現実離れはしているけれど怖い、という雰囲気。

筋書き的には、なるほど、と思える展開は無かったように思います。また、どんな作品であっても、私は作り手の秘められたメッセージを感じ取りたい!! そう常々思っていますが、今回は受け取ることができませんでした。残念ながら。

その意味で、「ミッドサマー」を観た後の気持ちととても似通っていました。監督は違いますが、世界観が私には似て見えました。

翌日「コンテンツ全部見東大生」チャンネルさんの大島育宙さんがこの作品解説されているのを拝見しましたが、やはり「ミッドサマー」の監督さんを引き合いに出されていました。

また彼によりますと、「ビバリウム」の監督さんが、非現実的な世界観の絵画を描くマグリットに影響を受けているとのこと。ミントグリーンに統一された 「ヨンダー」の街並みや、浮かぶ雲など、言われてみると納得でした。

なので観賞後の腑に落ちた感は、得られませんでしたが、不思議なシュールレアリズムを体感したい人にはおすすめです。

「ソーシャルネットワーク」ザッカーバーグを演じたジェシーアイゼンバーグが主人公ですが、見れば見るほどニノ(嵐)に似ていませんか。雰囲気が。ちなみに、「ソーシャル・・・」は大変大好きな作品です!!!

「ビバリウム」とは、「生き物の住む環境を再現した空間」という意味です。それを知ってみるのも良いですね。




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