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中小企業社長の頭ん中/メーカーになってやる!/脱下請け編③

(続き)
こんな会話からすべてはスタートしました。

お客さま:
「大変なことになったね。。。いろんな計画がことごとくストップだよ。。。すずきさんのとこも苦しいとは思うけど我慢だね。。。」

すずき:
「そんな事言わないでください。。。なんでも良いので仕事やらせてくださいよ。うちは御社に30年以上尽くしてきて、いまさら他の会社から仕事なんてもらえるわけ無いんですから助けてください」

お客様:「そんなこと言ってもなぁ。。。」

確かにわがままを言っています。
でも他にどうしていいかなんて分かりませんでした。
そこからしばらく二人でどうすれば良いのかを考える沈黙の時間。。。

お客さま:
「あ!そういえばこの間作ってもらった浮上油回収装置、あれ売ったらどうかな?
すずきさんには悪いけど、他に良い装置はないかな?っておれも色々探したんだけど、結局いい装置が無くってさ。
おたくの装置が一番いいっておれは使ってみて思うよ!あれ売り出しなよ!」

すずき:
「ちょっとまってください!そんな簡単に言わないでくださいよ!
地元から出たこともないのに、あんな装置どこに行けば買ってくれるっていうんですか!
売り方もお客の探し方も何もわからないですよ。。。」

お客さま:「。。。」

本社に戻り、営業会議で報告をしました。
当時の私は副社長で、創業者が当時の社長でした。

すずき:
「お客さまも仕事がない状況です。。。
しばらくは我慢しなければならないと思います。。。
明日以降も引き続き色々まわって情報収集してきます。。。」

創業社長:「そうか。。。他になにか情報はないか?」

すずき
「あ、そういえば。。。こんな時に言う話ではないかもしれませんが、お客様からこの間作った浮上結回収装置は他のメーカーのものより良いものだから売ったらどうかって。。。

自分もそんな事簡単にできないって思うので、いま売上が激減している中で、経費を掛けてまですることじゃないと思うんですが、一応報告します。。。」

創業社長:「ん!?そうか。。。なるほどな。わかった。」

創業社長は非常にパワーのある人です。
私から見ると叔父にあたりますが、独立して会社を創業し順調に成長させていった行動力と信念のある人です。
今はあの時の行動力は、経営者として会社のリーダーとして、非常に素晴らしい決断だったと思います。
自分にできたかなぁ・・・(続く)

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