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中小企業社長の頭ん中/メーカーになってやる!/脱下請け編①

今回は脱下請けを目指して、中小企業が自社商品の開発することでメーカーへ挑戦した記憶をさかのぼります。

でも、思い出したくない昔話や失敗談も多く、じんわりと背中に冷や汗が。。。(笑)

当社は水面に浮いた油を回収する装置を開発製造販売しています。
もともとは創業以来、1社依存の典型的な下請け企業でした。
今回はそんな当社から自社商品が生まれた経緯です。

重要な点は3つあります。

①困りごとがありどうしても解決したかった
②満足するような解決方法が世の中になかった
③自社でも取り組めると感じた

本当のことを言ってしまえば、③については必須ではありません。ですが、スタートとしては「その程度のレベルのもの」が作れればよい、という観点で、話を聞いて頂ければと思います。

当時、もっとも大事なお客さまから「洗浄機」の製作を依頼されていました。
特殊な仕様だったため、オーダーメイドで作ることになりました。
脱脂洗浄機といって、部品についた油を洗い流して加工ラインに送る工程の装置でした。

当然ながら脱脂した油は、洗浄液とともに洗い流されタンクに溜まります。洗浄液はクリーニングしながら循環して繰り返し使うため、浮いている脱脂した油=浮上油はそのままにしておくと問題があります。

せっかく洗ったのに、取った浮上油が再び付いてしまうという問題が有るため、浮上油を回収する装置=浮上油回収装置が必要になりました。

当然ながら当時はそのような装置を自社開発はせずに、市場に出回っている装置を選んで付けることにしました。いくつかのメーカーの装置を見て、コストと性能のバランスが最も良かった装置を選びました。

お客さまに洗浄機をいれてしばらく経ったある日、お客さまから連絡がありました。。。

「すずきさん!浮上油の回収がうまく行っていないから見に来て!」

私は急いでお客様の現場に飛んで行きました。
これがすべての始まりでした。(続く)


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