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カレンの家 ②

タイ🇹🇭のカレンの村で。

わたしが住んでいた当時(20 数年前)でも
もう珍しくなっていた
竹と茅葺きの家。

壁と床は、細く割った竹でできています。
そりゃ床も壁もスケスケだし
蠍も蟻も出てきたけれど

窓は小さくとも
昼は外の光が入ってまあまあ明るいし
中の方が暗いので外から見えることもない。
子どもが床を汚しても
水をかけて流したり
隙間から下に落とせ早いので楽チンです。

茅葺きの屋根はといえば
晴れた日(ほとんど)には
常夏の日差しを防いでくれて
しかも
不思議と雨漏りしたことも
ありませんでした。

一度村にひょうが降った時は
他の、スレートの屋根の家は
穴があいたりしたそうですが

我が茅葺き屋根は
ポーンポーンと跳ね返す感じで
驚いたことに
無傷でした。



住み始めてしばらくしたら
おじいさんたち(長老っていうのか)が
集まってくるようになりました。

わたしたちというより
家目当て。


夕方家に戻ると
誰もいないはずの我が家の
ベランダ兼キッチンに
おじいさんたちが数人ゴロゴロと
くつろいで
話をしていたこともありました。


家から夜空の星が見えるって
やっぱりいいなぁ
と言いながら。
おばあさんにプロポーズした時の
思い出を語ってくれたり。


🫧 🫧 🫧


ところで
この家の話を読んでくださって
出てくるのがおじいさんや
男性ばかりなのが気になった方が
いらっしゃるでしょうか。

わたしも
もし読者だったら気になったと思います。

女性たちは何をしているのか?
表舞台は男ばかりなの?


だいじょうぶです。
女性たちは
別の仕事や生活範囲があるのです。

基本的には
農作業以外は家周りの仕事が多い。
米をついたり、
動物を育てたり
機織りをしたり
もちろん子どもや孫たちの世話も。

その合間に
それぞれの家を行き来したり
誰かの家のあたりに集まって
おしゃべりします。


わたしたちの家にも
昼間はみんなよく遊びにきてくれたし
わたしも誰かの家に遊びに行きました。

男女に役割分担があって
それは男女平等でないのとは
またちょっと違う感じなのを
ご理解いただけたら嬉しいです。


カレンの家

続きまーす


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