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カナダでおせち がんばれるだけ

昨年12月に入り、私の中の日本人の血が騒ぎはじめたのか、お正月にはやっぱりおせちだ、という思いがふつふつ。これまで年末年始と日本へ帰っていたし、実家の母のおせちとお雑煮、おしるこが定番だった。親戚一同で集まったときに必ず食べた、おばのちらし寿司も恋しい。

あの味が、今年は味わえないのか。。

インスタやLINEのニュースでも、おせちのレシピがずらり。こうなったらやれるところまでやってみるか、と今年は自分で挑戦することに。

母に連絡して、おせちのことを聞くと、どうやら大根とにんじんで作る「なます」はこちらでも作れそう。伊達巻も、と思ったけれど、私の知る限りはんぺんなどがすぐには手に入らない! で、断念。ほかにも、昆布巻きやら煮しめなど、使われている食材のことを考えるとハードルが高い。

ということで結果、なますに、(栗はないので)いもきんとん。レシピ本にのっていた「もち米しゅうまい」に、レンジ焼き豚、ふだんから作っているきゅうりの甘酢漬けなどをラインナップに加えることに。幸い、日本食スーパーでかまぼこやできあいの黒豆は手に入りそう。ちらし寿しもすし太郎にお世話になりました。これでなんとか形になるか。

と、2日くらい前から保存のきく、なますやきゅうりの仕込み。大晦日には、焼き豚やしゅうまいに、雑煮、お寿司用の錦糸卵などを黙々と作る。途中、夫に話しかけられても夢中になりすぎて空返事だったような。そうこうしているうちに半日ほどで終了。あとは夜にお重に詰め、餅をつく(←ホームベーカリーで)だけ。

夜、娘も寝息をたて、ひとりの時間。紅白を見ながら(こちらでも日本チャンネルで流れていた)、まずはおせちで後回しにしていた、掃除機をかける。大そうじは、ま、年明けにぼちぼちやるということで(やるのかな)。

さて、いよいよお重へつめる作業(このころ21時をまわっていたか)。途中、気になる歌手が出演すると手を止めて見入る。と、餅のことを忘れていたよ。。慌てて餅つきを開始。そんなこんなで、ようやく詰め作業完成! ものすごい達成感。しかし、餅が思いのほか時間がかかり、最終歌手の福山雅治とMISIAを聞きながら、せっせともち丸め作業に勤しんだ2020年の終わりでした。

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さて、迎えたお正月。おせちに、お雑煮、ちらし寿し。いつもお正月に食べているものとはほど遠いけど、今年はこれで満たされた。

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母のありがたみをひしひしと感じつつ、バタバタしながらも、買い物から、料理、お重に詰めるまで。一連の作業が正月を迎えるための儀式のようで、心がピシっと整ったよう。もりもり黒豆を食べる娘の姿を前に、彼女にも日本のお正月スタイルをこれからも伝えられたらいいな、と感じた2021年の元旦でした。


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