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あの日の記録

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エッセイともコラムとも違う、日記的な、覚えていたいエピソードの記録。
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#つぶやき

路面電車でこどもギャングと道中をともにした話。

 世で言う三連休の最終日、家から徒歩15分の距離にあるカフェでひとり満喫したあと、本屋にいきたくなって路面電車に乗った。わたしの住むまちの路面を走る電車は旧型車両と新型車両が入り混じっていて、大体5本に1本ほどのペースで新型車両に乗ることができる。屋根がかかっただけの簡易的なホームでそこそこな列の最後尾に並び、待つこと数分、運よく新型車両に乗ることができた。空いている席に腰かけて、窓の外を眺めながらのんびり鈍行する電車の心地よさに微睡んでいた。  ひと駅かふた駅くらい進んだ

素敵な人に素敵だねって言える人になりたい。

 街中を歩いている人をさりげなく観察する癖がある。高校生の頃までは、知り合いが近くを通りかかることにも気づけなかったから、大学に上がってから癖になったんだと思う。  そんなとき、すてきだな、と目を惹かれてしまうようなご婦人がいる。彼女たちは、白髪を綺麗に結い上げていたり、毛先をピンクに染めて遊ばせていたり、真っ赤なルージュをつけていたり、春色の黄色いストールを巻いていたり、ハイヒールを履いていたり、アンティークのアクセサリを身に着けたりしている。  年を重ねながらなお一層