荘司美智子

福岡県出身、千葉県いすみ市在住。一級建築士。 日本建築に習い、骨組みの美しい建築設計を…

荘司美智子

福岡県出身、千葉県いすみ市在住。一級建築士。 日本建築に習い、骨組みの美しい建築設計を志しています。 2023年夏、自邸の設計完了。建物の骨組み(柱・梁)のほとんどが化粧(現わし)の家。 いよいよ工事に入ります。伝統と革新。技術と知恵の結集からなるものづくりの過程をつづります。

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最近の記事

電気配線工事

2024年 2月10日 ほとんどの梁が現しなので、1階天井裏に懐がなく 配線の通り道が限られる。 柱や梁を貫通しなければ納まらない所も多々。 気が遠くなるほどの配線をひとつひとつ確認しながら 丁寧に、神経が繋げられていく様だ。 夜遅くまで作業は続けられた。 配線が終わると、床下を丁寧に掃き仕事を終えられた。

    • 給排水設備

      2024年 2月 7日 給排水の配管工事が行われた。 見えなくなる部分だけど、不備が許されない部分。 確実に納めていく人たちがいる。 血管が通う様だ。

      • 床断熱

        2024年 2月 6日 床断熱材は、パーフェクトバリアhttps://www.endeavorhouse.co.jp/を使用。 断熱材の受材が整然と組まれていた。断熱材のベットだなぁ。 大引きの間に厚さ90の断熱材。 更に、その上の根太間に厚さ60の断熱材を入れる。 大引き+根太で納めるため、気密の確保が難しい。 施工管理者が頭を捻り、大工さんが骨を折りながら忍耐強く納めてくれた。

        • 内部

          2024年 2月 4日 二階床に構造用合板が敷かれた。 小屋組みが構成する空間が目の前に現れ、興奮する。 天井高は桁部の低い所で約1m50㎝、棟木部の高い所で約3m30㎝。 圧迫感はなく、わくわくするボリュームの空間になっている。 吹抜けに面するカウンター席は、特等席になりそうだ(上の写真)。

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        • 自邸
          36本

        記事

          梁鼻と庇(北側)

          2024年 2月 1日 渡り顎で組まれた梁は外部に梁鼻が現われる 北側窓の上部は梁を延ばし、その上に庇を掛けた ■外壁より表に出た梁の納まり 梁をつたって内部に雨が入らないよう雨仕舞の工夫が必要となる 施工管理者と大工、板金職人の方々が知恵を出し合い、上手く納められた

          梁鼻と庇(北側)

          瓦葺き(下屋)

          2024年 1月25日 下屋は金属屋根にすることも多いが あえて主屋と同じく桟瓦葺き 瓦屋根の重厚感が町並みに落ち着きをもたらすだろう 屋根の勾配は  主屋:五寸勾配  下屋:四寸勾配 主屋と下屋の勾配を同じにすると 視覚的に下屋の勾配の方がきつく感じる 地面に近くなるにつれて 屋根勾配を緩くするように計画している ■小屋裏換気部 ■瓦葺き招き部

          瓦葺き(下屋)

          瓦葺き(主屋部)

          2024年 1月16日 三州産いぶし瓦 切落し面 熨斗3段 海津型鬼 今回、施工者からの提案があり 屋根下葺き材にタディスブラッサム<田島ルーフィング>を使用 シートの表面にエンボス加工された突起が瓦桟を浮かせてくれるので 瓦の下に回り込んだ雨水が瓦桟の下を通ることができる そのため、縦桟木を省略することが可能となった

          瓦葺き(主屋部)

          下屋化粧野地板張り

          2024年 1月11日 下屋の屋根工事が始まる 下屋が取り付く部分外壁には、透湿防水シートが張られ その上に垂木掛けが取り付けられた 垂木が掛り、化粧野地板(杉板)が張られた 主屋の屋根には瓦が乗せられ、軒先瓦が葺かれていた

          下屋化粧野地板張り

          外部耐力面材

          2023年12月28日 東側外壁部分に耐力面材が張られ、 透湿防水シートで囲われたところで 本年の木工事納めとなる 29日、屋根に瓦が揚げられた

          外部耐力面材

          野地板

          2023年12月19日 垂木の上に、軒先とけらば部分は化粧野地板(杉厚15㎜)が それ以外の部分には木毛セメント版(TSボード)が張られた 木毛セメント板は屋根面を固める役割と断熱性を担う しかし、木毛セメント板は重く、 屋根に上げるのが大工さんにとって大変な作業となった

          通気垂木

          2023年12月17日 通気垂木が掛った 屋根の通気の納まりは 施工管理者、棟梁、大工さんと話し合いながら詰めていった 様々な角度からの意見がとても貴重で宝となる ものづくりって、おもしろい

          屋根断熱と透湿防水シート

          2023年12月16日 野地板(杉厚板)の上に野棟木と野母屋が乗り 野母屋(100角)の間に断熱材が納まった そして、断熱材の上に透湿防水シートが敷かれた 断熱材や透湿防水シートの施工等 隠れて目に見えなくなる地味な部分ほどキッチリと納めていく 施工者の細かな配慮によるファインプレー 様々な場面で救われている

          屋根断熱と透湿防水シート

          野地板が張られる

          2023年12月13日 大垂木間に杉の厚板(野地板)が張られる 小屋裏は現しなので、そのまま2階の天井材となる 更に、杉の厚板は小屋組みを固める役目も担う(屋根剛性) 杉材の等級は、上小節( 直径約10㎜以下の小さな節が1m間隔に一個ぐらいずつ入るもの)で計画していたが、 棟梁の計らいで無節(節の無い)の材が納められた 作り手たちの愛情が詰まった家 ありがたいです この野地板の上に、野棟木と野母屋が乗り 通気垂木が掛けられる

          野地板が張られる

          上棟二日目

          2023年12月11日 大工8名、重機操作1名、施工管理者2名、動画カメラマン1名 上棟二日目作業開始。

          上棟一日目

          2023年12月10日 大工7名、重機操作1名、施工管理者2名、動画カメラマン1名 大工さんが墨付け、刻んだ大量の部材。一本一本が各々の持ち場にぴしゃっと納まり、組み上げられていった。 図面に面と向き合い、汲み取り、技と知恵で応えてくれた大工の仕事に圧巻。頭が下がる。 設計は、図面の線一本に責任を持たなければならないと身が引き締まる。 材木屋さんが揃えてくれた杉の赤身材。建ち並ぶ姿に、誰もが「綺麗だ」と言わずにはいられない。そして、現場は森林の中にいるような木の香りに包ま

          足場の設置

          2023年12月 8日 大引きが据えられ、足場が掛けられた。 明後日の上棟に向け準備万端。