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情熱や感情にも天気と同じで温度と湿度がある

週末はまるで夏のような暑さでしたが季節は梅雨。温度が高いだけでなく、湿気で暑さに重みのようなものがプラスされて、空気が身体にまとわりつく感じがします。

人が暑さを感じるのは温度だけではなく湿度も関係していますが、それはお天気だけではなくあらゆることに共通するのかもしれないと思った話。

カラッとした暑さのドライサウナと、湿度100%のミストサウナ

数年前からブームとなっているサウナ。サウナにはご存知の通り二通りのタイプがあります。一つはドライサウナ、もう一つはウェットサウナ。その名の通り乾燥したサウナと湿度のあるサウナで、ウェットサウナにはスチームサウナやミストサウナ、フィンランド式サウナもウェットサウナに分類されます。

日本のサウナはこれまでドライサウナが一般的でしたが、ブームの影響でウェットサウナも増えました。スパ施設などでは複数のサウナを体験できるところもあります。

ドライサウナとウェットサウナではどちらがいいというわけではありませんが、ドライサウナのほうが温度は高い傾向にあります。一方、ウェットサウナはドライサウナほど熱くはないものの、湿度が高いためにドライサウナより熱く感じることもあります。

アツいは温度、アツ苦しいは湿度

温度が高いドライサウナは暑さを感じるものの、まとわりつくような圧迫感はありません。逆に湿度が高いとドライサウナほど温度が高くなくとも体感としてはドライサウナ相当あるいはそれ以上の熱さを感じやすいとされています。

サウナに限らず、夏の暑さも湿気があるのとないのとでは大違い。乾燥している場合は日陰に入れば暑さをしのぐことができますが、湿気があるとそうはいきません。空気全体が暑さを含んでいるので、日陰にいてもじっとりとした暑さに包まれます。

人を形容するときに「あの人はアツい人だね」あるいは「あの人はちょっと暑苦しいね」と表現することがありますが、この「アツい」「暑苦しい」は温度が高いのか、湿気を含んだ暑さなのかというニュアンスが含まれているように感じます。

温度は軽やかさ、湿度は重さ

気持ちのよい暑さ(アツさ)と、ちょっと重たさや鬱陶しさを含む暑苦しさ。このように書くと後者はネガティブな印象ですが、重みという点ではとても重要な役割を果たしていると思います。

感情や情熱が盛り上がるとき、ポジティブな場面においては基本的に軽やかな空気感であることが多いはずです。うれしい、楽しい、喜ばしい、おめでたい。これらは明るくふわふわとしたイメージです。一方、ネガティブな感情だけでなく、真剣味がプラスされるときには「重み」が大きな意味を持つことも多くあります。

軽やかさを表す温度と、重みを表す湿度。相反する要素でありながら、この両方のバランスによって人の感情や抱く印象は大きく変わるものです。声の印象、髪の質感、洋服の手触り。サラリとした軽さと、しっとりとした落ち着きを相手や場所に応じて調整をする必要があります。

天気の暑さに温度と湿度という二つの要素があるように、自分自身の感情や情熱も軽さと重さの二つの要素があります。その日の温度や湿度によって着る服やエアコンの温度調整をするように、心地よく過ごすために感情や情熱、モチベーションの観察は欠かせません。

暑すぎず、寒すぎず。今年の夏も「ちょうどいい」を探す日々は続きそうです。

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