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難しい上司 - Matt 2 ・口癖

You are killing me!
(いい加減にしてくれ〜)

Give me a break!
(冗談はやめてくれ!)


私が過去に担当したとても難しい上司、Matt の口癖でした。

私が何かミスをしたことへの言葉ではありません。

彼の思い通りの予定が組めなかったり、無理難題を叶えてあげられなかった時によく発していました。

私としても最大限に努力したつもりでした。

しかし、妥協のない Matt は最高の結果以外は、評価しない、というスタンスでした。

それまでの上司は、私が深夜まで頑張っていたり、ベストを尽くした結果であれば

「そこまでよくやってくれた! 上出来!」

“You are the best!”

と労ってくれました。

しかし、Matt はそういうタイプではありませんでした。

シニア・エグゼクティブ・セクレタリーなら

「出来て当たり前」

ということであったのでしょう。

今思えば、「ごもっとも」です。

当時の私はまだそこまで成長出来ていませんでした。

当たり前の仕事をしただけのことで

「ありがとう」

と言われることをどこか期待していたのです。

そんな時期には自己評価が低くなり、落ち込む日々でした。

自分を慰めてくれそうな本をはじから読んだりしました。

月日が流れ、経験を積んだ今となっては

Matt は私のプロ意識の低さを指摘してくれていたのだ、と、意味付けを変える事が出来ます。

「なぜプロフェショナルが妥協するんだ」

「プロフェショナルがその程度で諦めるのか」

と言ってくれていたのだ、と感じます。

辛かったMatt との7年間でしたが、その時期がなければ、私は今でも、普通の秘書、といった存在だったかも知れません。

Matt のような厳しい上司から逃げなかった秘書、という評価を受けて、その後、別の会社のCEOの秘書として働く機会を得ることとなりました。

Matt には感謝の気持ちしかありません。

彼は気性が荒いだけではなく、社員を思うが故の立派な行動も沢山ありました。

また後日お伝えしたいと思います。

彼の名誉のためにも。笑

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