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フランスで不動産投資?SCPI の仕組みについて

SCPIは、フランスで人気の不動産投資手段で、フランス語の「Sociétés Civiles de Placement Immobilier」を略した不動産投資信託です。別名"pierre-papier" (フランス語で不動産を"pierre"と呼ぶので、訳すと“紙の不動産”でしょうか)と呼ばれ、不動産へ間接投資が出来ます。


SCPIの仕組み

SCPIは、集合投資スキームで、投資家がオフィスビルや商業施設、住宅など様々なタイプの不動産を所有し、不動産の賃貸収入や売買益からの利益を投資家に分配します。投資家は物件を直接購入するのではなく、多くの投資家が資金を出し合い、プロの管理者が不動産を運用し、利益が投資家に還元される仕組みです。SCPIに参加するためには、投資家はSCPIの「口数」を購入します。フランスでは400万人以上がSCPIを所有しており、金融機関で個別に購入もしくは、Assurance VieやPERで購入出来ます。

SCPIの 利点

  • 安定した収益: 賃貸収入を基盤とするため、比較的安定した定期収入が期待できます。(*最近は金利上昇に伴いSCPIのパフォーマンスは低下気味です。)

  • 低い初期投資額: 小口の投資でも大規模な不動産プロジェクトに参加できるため、多くの投資家にアクセス可能です。

  • 専門家の管理: 不動産の選定、管理、賃貸などはプロのチームが行い、投資家は運用の手間が省けます。

SCPIの 注意点

  • 流動性の制限: SCPIの持分は市場で自由に売買できないため、流動性が低いです。投資資金の引き出しには時間がかかる場合があります。

  • 市場リスク: 不動産市場の変動により、資産価値が下落するリスクがあります。

  • 長期運用が前提: 基本的には10年以上の保有を前提にしているので、短期運用で資金を引き出すと元本割れのリスクがあります。

  • 運用手数料: SCPIによっては高い管理費用や運用手数料がかかり、収益が減少することがあります。

まとめ

SCPIは不動産投資の敷居を低くし、安定した収益を求める投資家にとって魅力的な選択肢ですが、流動性の制限や市場リスクに注意が必要です。不動産市場のプロに運用をまかせて、不動産を間接的に所有して長期投資を前提としたポートフォリオの一部として組み込んではいかがでしょうか?

最後までお読みいただきありがとうございます。投資は自己判断でお願いします。



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