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フランスで過去40年で一番高いリターンを上げた資産運用方法は?

フランス国立統計経済研究所(INSEE)によると、フランスの家計貯蓄率は歴史的に高い水準を維持しています。2023年末時点での家計貯蓄率は17.9%(総所得比)で、これは2019年と比較して2.3%高くなっており、2024年上半期も同じ水準が続くと予測されています。

フランス人の貯蓄の多くは、リスクの低い資産を運用しています。主に、Livret ALDDSCompte à termeAssurance Vie(ユーロファンド)などで、これらの資産は安全性が高い反面、長期的には株式や不動産と比べて高いリターンを得ることは難しいです。

不動産金融研究所(Institut de l'épargne immobilière et foncière、IEIF)が発表した過去40年間(1983年~2023年)の資産運用実績を年利換算したデータを見てみましょう。

IEIF 40 ans de performances comparées 引用

1983年~2023年の40年間において、

元本保証

株式投資 年利12.4%(最も高いリターン)

不動産投資

  • パリの不動産:年利10.4%

  • フランス国内不動産:年利9.2%

  • *OPCI(不動産投資信託):年利8.6%

  • *SCPI(賃貸不動産投資信託):年利7.9%

*OPCI(Organismes de Placement Collectif Immobilier 不動産投資信託)*SCPI(Sociétés Civiles de Placement Immobilier 不動産投資信託-賃貸)

過去40年の株式・パリ不動産・Livret Aのリターン比較

1983年に100ユーロを投資した場合、40年後の2023年には以下のようなリターンとなります。

  • 株式投資:10,731ユーロ

  • パリの不動産:5,233ユーロ

  • Livret A:396ユーロ

これらのデータから、株式投資はリスクが伴うものの、長期的に見れば高リターンを望める資産増加には欠かせない金融商品であることがわかります。欧州の特徴として不動産も安定したリターンを出しており、特にパリの不動産は非常に高いパフォーマンスを示しています。

フランスの資産運用実績を参考にして、自分に合った資産運用の方法を見つけるための参考にしていただければ幸いです。

参考資料
IEIF(Institut de l'épargne immobilière et foncière 不動産金融研究所)
40 ans de performances comparées 40年の資産運用パフォーマンス比較

https://www.ieif.fr/wp-content/uploads/2024/05/communique-presse-40-ans-de-performance-2024.pdf


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