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長崎の食5~アジの開き~

つい先日の我が家の夕食、アジの開きだったんですが、これは、アジはアジでも、丸アジです。関東では青アジと云った方が馴染み深いかもしれません。

通常アジといえば、旬は夏で、夏が脂が乗っておいしくなります。

ところが、この丸アジ(青アジ)は冬が旬。今がまさに脂が乗って一番美味しい時期です。

関東に居た頃、千葉の鋸南町にある漁協直営の食事処「ばんや」でよく青アジの干物を買いました。たまたま試食したときに食べた青アジが、とても美味しくて青アジって美味しいんだぁと感激して買ったんですが、どうも、そうでもないときがあってなんでかなーと思っていました。

そして、長崎では、このアジ、一年中出回っていて、アジの旬は通常夏のはずなのに、冬でも美味しいアジもあったりして旬がよくわからないなぁと感じていました。

更に、このアジの表記が、時々、アジ(丸アジ)と書かれていたり、丸アジと区別する為なのか、真アジ、と表記されていることもあったり、あるいはどちらとも書いていなくて、ただアジとだけ書かれていることが一番多かったりします。

じゃ、ただアジと書いてあるのは、どっちなのか。

先日、たまたまスーパーの鮮魚コーナーに置いてあったものに『アジの開き』とだけ書かれていたのですが、この冬の時期にかなり脂が乗っていて美味しそうだったので、「このアジの開きは、何アジですか?真アジですか?」と聞いてみると、これは丸アジ、との答えが返ってきました。真アジは今の時期は脂が乗っていないから、今脂が乗っているのは丸アジだからと。

やっぱり、そうだったんだなと納得。

つまりは、一年中出回っているアジだけれど、表記していないだけで、冬に並んでいて特に脂が乗って美味しそうなアジは丸アジだったりするのかもしれません。(いわゆる瀬付きのアジはそうではないものもあると思いますが)

逆に、夏に脂が乗って美味しそうなアジは、きっとマアジなのでしょう。丸アジ(青アジ)は傷みが早くて商品価値としてはマアジに比べると低いとされていますが、それゆえ、丸アジと表記されないこともあるのかもしれません。

でも、今が旬の丸アジは脂が乗って美味しいです。

どんな魚にも旬があります。旬の魚はやっぱり美味しいですね。

あまり脚光を浴びることのない丸アジも、今の時期、脂が乗って美味しくて、干物でも、刺身でも、最高に旨いです。伊豆もアジの干物が美味しいところですが、冬はひょっとしたら丸アジなのでしょうか。

というわけで、今週既に食卓に登場した丸アジの開きですが、今晩もまた丸アジの開きの予定です(笑)

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