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こんな人におススメ! AP Japanese L&C Exam

うちの子どもたちは、AP Japanese L&C(以後AP Japanese)のExamだけを受けたのですが、どういう人たちが受けたらいいのかなあとしばらく考えていました。もちろん高校でAP Japaneseの授業を取った人は受けたほうがいいと思いますが、うちの子どもたちのように「日本人だし、Examだけ受けてみたらいいかもしれないな」という生徒たちはどんな生徒かなあと。


①小学校高学年まで日本にいた人(ミドルスクール、6年生以降に米国に来た人)
→ 私がExamを受けたわけではないのですが、カレッジボードの過去問をチラ見した感じでは、小学校低学年の日本語レベルだとちょっと厳しいかもしれない
②米国の大学に進学したい人
→ ひょっとしたら大学の単位になるかもしれないし、大学にアプライするときにアピールできる材料になるかもしれない
③高校で日本語以外の外国語を学んでいる人
→ 大学にアプライするときに、英語と高校で学んでいる外国語のほかに日本語もできるんですよとアピールできる
④大学で外国語の授業を取りたくない人
→ これは大学によるのですが、AP Japanese のスコアをもとに大学の単位に換算されるので、大学で外国語の授業を受けなくて済む場合があります


高校での授業は受けていなかったけれども(そもそも子どもたちが通う高校の外国語科目に日本語はない)うちの子どもたちは、AP Japanese L&Cをテストだけ受けました。

長男はそのおかげで大学の外国語の単位を稼ぐことができました。しかし意外な落とし穴があり、稼げた単位は日本語中級。そのため、改めて初級を取る必要があるそうです。不思議。
次男も長男と同じように(初級でも中級でもいいので)大学の外国語の単位として認められるといいなあと思っています。

そもそもAPについては、
1. 高校で授業を受ける(通常コースでAを取ると評定は4なのですが、APコースでAを取ると評定が5になり、GPAを上げることができる)
2. AP Examを受ける(5段階評価でテスト結果がわかり、結果によっては大学の単位として認められる場合がある)
ということなので、1.のように、授業を取ってGPAアゲアゲ(しかしついていけなくて成績が悪くなってしまうのであれば、通常コースでAを取った方がマシというケースもあるらしい←都市伝説)にすることと、2.のように、AP Examで5を取って大学の単位に換算してもらうことは別に考える必要があります。

GPAを上げることについてはどうでもいいんですが(AP Japaneseの授業がない場合はどうしようもないですし)、AP Examを受けて5を取れた時に(4でもいいけど)さてどういうメリットがあるのか考え、上記①〜④のケースだとメリットがありそうと思いました。

AP Japaneseは、日本語の4技能の能力を測る試験です。
日本語能力試験(JLPT)もありますが、それとは違います。
AP JapaneseはCollege Boardが毎年5月に行う試験で、高校もしくは校外の施設で受験します。
AP JapaneseはPCで受けます(子どもたちが受けた時は試験会場に端末が用意してあり、持参する必要はありませんでした)。4技能全て網羅した内容です。出てくる漢字のレベルは小学校4年生履修分までという噂ですが、漢字以外の部分は小学校4年生レベルじゃないかもしれないと(過去問を見る限り)思いました。でもPCでの受験なので、漢字が手書きで書けなくても特に問題ありません。

漢字問題がクリアできても、あまり試験対策せずに高スコアを取りたい場合、環境問題や日本の伝統行事についての問題が出てくることを考えると、小学校低学年くらいの日本語能力だと厳しいかもしれないと思ったので、小学校高学年くらいまで日本にいた方の方が有利かなと思って①の条件を最初に持ってきました。しっかり試験対策をするとか、低学年で渡米したけど補習校もバリバリ通って家でもひな祭りや七夕、お月見とかやってるよというご家庭なら問題ないかもしれません。

②と③は米国の大学にアプライするときに日本語力をアピールできるかも、と思ったので挙げてみました。
アプライするときのエッセイの内容にもよりますが、母語をキープしつつ第二言語を学ぶことの苦労やら大切さやら困難を乗り越えた話を書くのであれば、母語キープのエビデンスになるでしょう。
うちの子どもたちは英語が第二言語で、さらにミドルスクールの時はESLクラスに入っていたので、8年生で日本語(母語)のレベルテストを受けて高校での外国語の単位は免除になりました。しかしながら、ESLはとっくに卒業したのでそういう免除が受けられずに高校で日本語以外の外国語を学んでいる、米国以前に海外経験があって他の言語が少しできるから高校で日本語以外の外国語を学んでいる、そういう方もいると思います。そのケースでAP Japaneseも高スコアだったら、トリリンガル(?)アピールができると思います。

④については、AP Japaneseに限らず、AP Examで評価5を取れれば、college courseでA+からAーと同等の力があるとみなされます。AP Japanese等の語学系のAP Examに関しては、大学で取る外国語の単位として認められる場合があります。

大学によって異なりますが、5を取ると外国語の単位として認定されることが多いようです。大学によっては4でも外国語の単位として認められることもあります。その場合、5を取ると4よりも多く単位として認められるケースもあります。

長男が出願した大学(合否問わず)だと5だと確実に大学の単位として認められます。外国語は割と4でも認められる大学が多い印象です。

でも結構外国語の単位として認められない大学もあるんですね…ランキングがお高めの大学だと結構難しいのかも。そもそも大学の外国語のクラスに日本語がないと認められないですし。というのがちょっと(長男がアプライしなかった著名な大学を数校)調べてみた印象です。


AP Japanese、半数くらいが5を取るのですが、多分我が家のような日本語ネイティブがたくさん受けているんじゃないかと思います。

日本人、日本にルーツのある人だったら、日本語能力が大学レベルですよ、とアピールできるので、AP Japaneseを受けるのはいいと思います。大学アプライ時にもしっかりアピールできそうですし。

ミドルやハイで日本から米国に移住してきた人だったら、英語の勉強だけで手一杯で中高では外国語が免除されているケースもあると思います。前述の通り、うちの子どもたちは8年生で受けたテストのおかげで高校レベルの日本語能力があると認められて高校では外国語の授業が免除されています。そこでAP Japaneseで良い評価が取れれば、高校レベルどころじゃなくて大学レベルの日本語能力があることをアピールできます。

逆にミドルやハイで米国に来たけれど、日本の大学に入りたいと言うのであれば、AP Japaneseの受験は不要かも。AP Japaneseを受けるよりも、日本の大学受験に注力したした方が絶対にいいです。

ということで、高校に外国語としての日本語の授業がなかったとしても、「我こそは〜!」という方はぜひ受けてみてください。年に一度しかチャンスはありませんが、受けたければ毎年受けられます。Sophomoreで受けて、納得いかなかったらJuniorでもう一度、ができるのがAP Examのいいところだと思います。

大学出願にも使えるし、自分の日本語能力の確認にもなりますし、日本で育ったけれども中高は米国にいる生徒にはもってこいの試験だと思うので、受けたいなと思う方はぜひ頑張ってみてください。


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