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[英詩]Bob Dylan, 'Highlands' (3)

※ 旧「英詩が読めるようになるマガジン」(2016年3月1日—2022年11月30日)の記事の避難先マガジンです。リンク先は順次修正してゆきます。

英詩のマガジン の本配信、今月2本目です。歌われる詩の1回めです。今回はボブ・ディランのアルバム 'Time out of Mind' (1997年、下) に収められた 'Highlands' の3回めです。16分を超える長い曲で、20連あります。今回は14連からです。

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前々回は、ロバート・バーンズの 'My Heart's in the Highlands' をみたあとに、ディランの 'Highlands' の1-5連をみました。

前回は、6-13連をみました。7連との関連で黒人霊歌の 'Swing Low, Sweet Chariot' もみました。

参考文献 は、文字数の関係で別の note にあります。

※「英詩が読めるようになるマガジン」の本配信です。コメント等がありましたら、「[英詩]コメント用ノート(202107)」へどうぞ。

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英詩の実践的な読みのコツを考えるマガジンです。
【発行周期】月3回配信予定(他に1〜2回、サブ・テーマの記事を配信することがあります)
【内容】〈英詩の基礎知識〉〈歌われる英詩1〉〈歌われる英詩2〉の三つで構成します。
【取上げる詩】2018年3月からボブ・ディランを集中的に取上げています。英語で書く詩人として新しい方から2番めのノーベル文学賞詩人です。(最新のノーベル文学賞詩人 Louise Glück もときどき取上げます)
【ひとこと】忙しい現代人ほど詩的エッセンスの吸収法を知っていることがプラスになります! 毎回、英詩の実践的な読みのコツを紹介し、考えます。▶︎英詩について、日本語訳・構文・韻律・解釈・考察などの多角的な切り口で迫ります。

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Highlands

次のボブ・ディランの詩テクストはリクスらの校訂版による。

動画リンク [Bob Dylan, 'Highlands' (Glasgow, Scotland, 17 September 2000)]

このときの演唱はすばらしい。特にラリ・キャンベルのマンドリン。[12th Never-Ending Tour Band: Bob Dylan (vocal & guitar), Charlie Sexton (guitar), Larry Campbell (guitar, mandolin, pedal steel guitar & electric slide guitar), Tony Garnier (bass), David Kemper (drums & percussion); source]


Highlands
Bob Dylan

14連

"Well," she says, "you just don't seem like you do" I said, "You're way wrong"
She says, "Which ones have you read then?" I say, "I read Erica Jong"
She goes away for a minute and I slide out, out of my chair
I step outside back to the busy street but nobody's going anywhere

Erica Jong 米国の詩人・作家。ディランと同世代(1942年生れ)で、同じくユダヤ系。Jong の姓は2度めの結婚相手の中国系 Allan Jong から。詩集 'Fruits and Vegetables' で最初に有名になったが、国際的名声を得たのは小説 'Fear of Flying' (1973) による

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