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[英詩]Bob Dylan, 'Highlands' (2)

※ 旧「英詩が読めるようになるマガジン」(2016年3月1日—2022年11月30日)の記事の避難先マガジンです。リンク先は順次修正してゆきます。

英詩のマガジン の本配信、今月3本目です。歌われる詩の2回めです。今回はボブ・ディランのアルバム 'Time out of Mind' (1997年、下) に収められた 'Highlands' の2回めです。16分を超える長い曲で、20連あります。今回は6連からです。

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前回は、ロバート・バーンズの 'My Heart's in the Highlands' をみたあとに、ディランの 'Highlands' の1-5連をみました。

参考文献 は、文字数の関係で別の note にあります。

※「英詩が読めるようになるマガジン」の本配信です。コメント等がありましたら、「[英詩]コメント用ノート(202106)」へどうぞ。

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英詩の実践的な読みのコツを考えるマガジンです。
【発行周期】月3回配信予定(他に1〜2回、サブ・テーマの記事を配信することがあります)
【内容】〈英詩の基礎知識〉〈歌われる英詩1〉〈歌われる英詩2〉の三つで構成します。
【取上げる詩】2018年3月からボブ・ディランを集中的に取上げています。英語で書く詩人として新しい方から2番めのノーベル文学賞詩人です。(最新のノーベル文学賞詩人 Louise Glück もときどき取上げます)
【ひとこと】忙しい現代人ほど詩的エッセンスの吸収法を知っていることがプラスになります! 毎回、英詩の実践的な読みのコツを紹介し、考えます。▶︎英詩について、日本語訳・構文・韻律・解釈・考察などの多角的な切り口で迫ります。

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Highlands

次のボブ・ディランの詩テクストはリクスらの校訂版による。

動画リンク [Bob Dylan, 'Highlands' (New York, 27 July 1999)]


Highlands
Bob Dylan

6連

Insanity is smashing up against my soul
You can say I was on anything but a roll
If I had a conscience, well, I just might blow my top
What would I do with it anyway, maybe take it to the pawn shop

(注)
smashing up against smash against「激しく当たる」
on anything but a roll on a roll「つきまくって」「幸運に恵まれ続けて」「(やることなすことが) うまくいっている」「順調で」「絶好調で」 例—— Don't stop now! You're on a roll.「今はやめるな! うまくいってるから」[roll は、さいころゲームでさいの一振り、振って出たさいの目の合計のことで、on a roll はギャンブルで勝ちが続いていることをいう]
blow my top「気が狂う」「頭がいかれて狂暴になる」「(頭・ふるまいが) おかしくなる」「ぶっ飛ぶ」「ひどく興奮する」「かんかんに怒る」「かっとなる」「(演奏などを) めちゃめちゃにうまくやる」

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