Divine Intervention 【追記あり】
フォトジャーナリストの Evan Vucci が撮った写真が Time 誌の表紙になった(記事)。
トランプ候補が共和党大会(15 July 2024)に出てきたとき、司会者らの呼称は〈次期〉('the next')を冠してはいるが、名詞句の主体は President of the United States だった(PBS Newshour)。この呼称は意図的かもしれない。同句を聴くときに人が直後に予想する 'of America' がなかった。
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信仰心のある人が2024年7月13日のトランプ暗殺未遂事件を見て、神的介入を思い浮かべたのは無理もない。
直前に〈日本の古い友人の声が聞こえた〉ので振向いたとの話は日本人にはある種の感慨を喚びおこす。
星条旗が天使の姿に見えたという人もいる(ソース)。
Ben Garrison の cartoon "Divine Intervention" も話題を呼んだ(ソース)。
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一方で、Benjamin Fulford 氏の分析は、この神がかり的な出来事から頭を醒まして世界を観る必要を教えてくれる('In case you missed it, the US now has a military government', 15 July 2024)。
氏の分析の最重要点は、今回の事件は、地政学上の大変化の渦中の出来事から人の目をそらすためのKMによる策動だということだ。
その出来事とは、次の発表である。
Memorandum on Delegation of Functions and Authorities Under Sections 1333, 1342, 1352, and 1353 of the National Defense Authorization Act for Fiscal Year 2024 (9 July 2024)
https://www.whitehouse.gov/briefing-room/presidential-actions/2024/07/09/memorandum-on-delegation-of-functions-and-authorities-under-sections-1333-1342-1352-and-1353-of-the-national-defense-authorization-act-for-fiscal-year-2024/
つまり、米国は、臨時軍事政権となったということだ。「ジョー・バイデンが2024年度の国防権限法に基づく大統領の職務と権限を国防長官と国務長官に委任する…」との内容が上記のホワイトハウス・プレスリリースには書かれている(ソース)。
本来なら、大騒ぎするはずの内容だが、世間の耳目は今や大統領選をめぐる共和党対民主党の政局に集中している。
このプレスリリースには、具体的にバイデンが誰に権限委譲するかが書かれていないが、氏の予想では、General Charles Q. Brown(アメリカ統合参謀本部議長チャールズ・ブラウン空軍大将)だという。
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氏の分析の主眼は、この発表がおこなわれた頃の地政学上の一連の大変化にある。これは、モスクワで行われたプーチンとモディの交渉(2024年7月8-9日)を含む。
さらに、ロシア=インド=モンゴル=北朝鮮の軍事同盟が、これらの国と境を接する中国への睨みを利かせるのと同時に、ベラルーシュのポーランドとの国境で中国がおこなった軍事演習がNATOに引っ込んでろとばかりに睨みを利かせた。この軍事演習はNATO首脳会議(2024年7月9-11日)の開始と同時におこなわれたのだが、結果的に、NATO加盟国のポーランドは兵を引き、NATOも〈NATOは防衛的同盟である〉との声明を出した。
やがては、NATOはロシアのユーラシア同盟に吸収され、イスラエルも米国も現在の形での存続は止むだろう。
EU議長となったハンガリーの活発な活動は、周りの欧州諸国から白眼視されているかに見えるが、それにかまわずオルバン・ハンガリー首相の動きは活発だ。ウクライナ、ロシア、中国を訪れたあとに、トランプのフロリダの私邸マー・ア・ラゴを訪問し(2024年3月に続き2回め)、トランプと会談した(2024年7月11日)。
その際、オルバンは〈今日はマール・アー・ラゴで(ドナルド・トランプ)大統領を訪問できて光栄でした。私たちは和平の方法について話し合いました。今日の良いニュースは、彼が和平の問題を解決するということです。〉との声明を出している(Al Jazeera報道)。当然のように、オルバンはトランプを「大統領」と呼んでいる。
普通の人々にとっては、平和が実現するのは結構なことだと思えるが、2日後に起きたトランプに対する凶行を見るとき、世にはその動きを歓迎しない向きもあるらしい。
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シカゴのサウス・サイドで見つかった壁グラフィティは、シカゴ方言の 'da' (=the) が使われている(ソース)。
'DA CIA MISSED'(CIA は し損じた)とは、民衆の素朴な感想ではないか。ダラスではミスらなかったが、今回はミスったと。
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【追記】(20240719)
共和党大会最終日 (RNC day 4, 18 July 2024) の指名受諾演説でトランプは次のように述べた(ソース)。
[Applause]
I'm not supposed to be here tonight. Not supposed to be here.
[Crowd begins to chant, “Yes you are.”]
Thank you. But I'm not. And I'll tell you. I stand before you in this arena only by the grace of Almighty God.
[Applause]
And watching the reports over the last few days. Many people say it was a providential moment. Probably was. When I rose, surrounded by Secret Service, the crowd was confused because they thought I was dead. And there was great, great sorrow. I could see that on their faces. As I looked out, they didn't know I was looking out. They thought it was over. But I could see it. I wanted to do something to let them know I was OK. I raised my right arm, looked at the thousands and thousands of people that were breathlessly waiting and started shouting, “Fight, fight, fight.”
つまり、あれは、おそらく〈神慮の働いた瞬間〉('a providential moment')であったかもしれないと。
ともあれ、〈私がこの会場で皆さんの前に(生きて)立っているのは、全能の神の恩寵のおかげに他ならない〉と、断言した('I stand before you in this arena only by the grace of Almighty God.')。
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