22、フィトケミカルの種類
フィトケミカルの2回目です。今回以降はフィトケミカルの種類などについて書いていこうと思いますが、その種類も多数あるようなので、今回はまず総論的な話からスタートしようと思います。
フィトケミカルはいくつある?
ファイトケミカルを細かく分けると膨大な数の種類になるようです。その中のいくつかはすでに知られているモノも数多くありますので、ご存じの方も多いでしょう。しかし、個別の種類の名前なのか、それともグループとしての名前なのかが分からないという人がいるかもしれません。個別の種類の話に入る前に、まずはグループの名前からせいりしていきましょう。
フィトケミカルには多くの種類がありますが、グループ化すると5つに分類が出来ます。「ポリフェノール類」、「カロテノイド類」、「含硫化合物」、「テルペン類」、「その他」の5つです。「その他」というのも気になりますが・・・。
フィトケミカルは多くの種類と書きましたが、今の時点で発見されているモノだけでも数万種あるといわれています。推定という事になるといったいどんな数になるのやら・・・。百万種ほどになるんじゃないかという話もあるみたいです。また、一つの食材に対してフィトケミカルの成分が一つなんていうことは有り得まいでしょう。普通の栄養成分だって普通に何種類も含まれているんですから。それによると、例えば緑茶だとカテキンとすぐに浮かぶ人も多いと思いますが、実際にはカテキンは代表例に過ぎないという事らしいんです。実際には量の多い少ないはあるでしょうが、100種類以上のフィトケミカルが含まれているのだとか。それだけあったら、発見されているだけでも数万種という言葉にも納得です。
さて、これから挙げていくとして、先にグループの特徴から書いていきましょう。
分類すると5つのグループ
「ポリフェノール類」
植物に含まれる苦味や色素の成分で、ほぼすべての植物に含まれています。働きとしては強い抗酸化力を持っています。水溶性のものが多く、比較的短時間で作用を発揮しますが、持続性があまり無いという事です。したがって、毎日こまめに摂取する必要があります。それにしても、とにかく種類が多く、ポリフェノールの種類は自然界だと5000種類以上あるといわれているということです。
「カロテノイド類」
自然界に存在する黄色、橙色、赤色の色素成分で、こちらは脂質関連物質と呼ばれていたりします。つまり、油と一緒に調理すると吸収が良いという事なんです。カロテノイド類は強い還元作用(つまり抗酸化作用)を持つといわれています。その他、プロビタミンAの作用もあるとして、健康の維持が期待できるといわれています。カロテノイドは更に分かれていて、「カロチン類」と「キサントフィル類」に分類されます。
「含硫化合物」
硫黄成分を持つために、独特の強いにおいがあります。野菜類でこの成分を持つ場合でしょうか、中には香味野菜と呼ばれてたりしているモノがありますよね。そして強い殺菌効果を持つものが多いようです。他のファイトケミカルと同じように還元作用があるといわれていて、身体のコンディションを整える有用性が期待されています。
「テルペン類」
主にハーブや柑橘類の香りや苦み成分ので、抗酸化作用や免疫力強化などの働きがあるとされています。テルペン類には中高年の健康維持に欠かせないともいわれています。
また、柑橘類には特有の爽やかな香りがする成分(例えばリモネン)があったりしますので、リフレッシュしたい時に良い影響を与える有用性も期待できます。
「その他」
このグループに入るフィトケミカルとしては、「糖関連化合物」や「長鎖アルキルフェノール誘導体」が挙げられます。
糖関連化合物は「多糖」(β-グルカンとも呼ばれるものでキノコ類に多く含まれます)と、
「配糖体」(サポニンと呼ばれ、豆類や穀物、ハーブに含まれる)の2つに分類されます。
もう一つの「長鎖アルキルフェノール誘導体」とは辛み成分のことで、唐辛子に含まれるカプサイシンや、ショウガに含まれるギンゲロール等が挙げられます。
このグループはいずれも、元気がほしい時にあるとうれしい成分のようですね。