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損益分岐点のジレンマ

今日初めて「損益分岐点」という言葉を知りました。

経営学の用語で、売上高と費用が等しくなり、損益がゼロとなるときの売上高のことを指すそうです。売上高が損益分岐点を上回れば利益がでて、逆に下回れば損失がでます。

つまり損益分岐点の観点から考えると、売り上げを上げるために費用を注ぎこみすぎても意味ないよ、ってことです。コストパフォーマンスともいいかえられそうです。

自分のはたらく出版業界に当てはめて考えてみます。手間 (=費用)をかけるほど、出版物のクオリティーは(=売り上げ)は上がるけど、手間をかけすぎたら人件費がかさんだり、刊行ペースが落ちたりしてしまう、といった感じでしょうか。

本質は、30点のものを60点にする手間はそれほど多くないけど、60点のものを90点にする手間はかなりかかる点にあると思います。

損益分岐点の観点から考えると、クオリティー至上主義にならないように、適度に妥協して仕事するのが大事そうです。

90点めざすより60点目指す方が効率よくない?という発想です。



...と頭ではわかっていても、誰も気づかないであろう細かい点にこだわって、90点や100点を目指しちゃう場面ってありませんか? 私、心当たりがとてもあります😂

なので、個人的にはクオリティー至上主義を擁護したい気持ちがあります。

たとえば、60点の成果物が目の前にある時、90点にするのに多大な苦労を要する新人は、60点で妥協すべきでしょう。ですが、手間をそれほどかけずに90点にできる能力のある人は、新人よりもそんなか損益分岐点が高いので、もっと手をかけて90点にすべきでしょう。つまり、どこまで妥協するべきかが人によってちがうので、その判断さえきちんとできれば、100点を求めても損益分岐点は超えないと思います。

クオリティーを妥協するのは簡単だけど、一度妥協するクセがつくと、高いクオリティーのものを作るのはとても大変だという点も見逃せません。

また、クオリティーを妥協すると、自分の仕事にやりがいや誇りを見いだせなくなって、モチベーションの維持にも関わります。

損益分岐点のジレンマ。難しい問題です。少なくとも自分にとっての正しい損益分岐点は把握した上で、クオリティーを追求するかしないかを判断したいですね。

おしまい

みっちゃん。

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