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整った音程。ドレミファソラシド。ドとレの間には黒鍵があるのに、ミとファの間には黒鍵がない。それでも整っている音程。

整った言葉。七五調。あめんぼあかいな、あいうえお。おっとこれは八五調？それでも整っている言葉。

みんな歌えるけれど、誰もが上手いわけではない歌。みんな話せるけれど、誰もが上手いわけではない言葉。みんな生きているけれど、やっぱり誰もが上手いわけではない人生。

たまに散歩をしたくなる。散歩って無害。だから好き。ボサボサのままの髪で、あるいはバチバチに決まった顔で。たまに犬に懐かれ、それでも猫に嫌われ。忙しい人って散歩してるのかな。15分だけ、とか時間を決めているのかな。それって散歩とかじゃない気がする。何時間歩いても、何時間も歩かなくてもいいのが散歩で、決まった時間歩くのはなんかそういう運動な気がする。散歩みたいな人生送りたい。

アサリの砂抜きをする。ただの真水だとあまり砂を吐いてくれない。水に小さじ２くらいの塩を入れて、新聞紙で影を作ってあげるとわりと元気そうにしているのが濡れ具合で分かる。つまり元いた環境に近い状況を作ってあげるのだ。真人間に相談できないのと似ている。私と同じくらい駄目でもがいている人にしか相談できない。カウンセラーって上手く生きてそうだから弱い部分を見せられない。パステルカラーの部屋には騙されない。なんかもっと、白い壁が茶ばんでいて、たまに穴も開いていて、カーテンのサイズが長すぎるから風が吹いた時に邪魔になってしまうような部屋じゃないと砂を吐けない。一か月前の新聞紙で影を作ってください。この前中三のプリントが出てきてウケました。自分ウケってこういうことかも。イエベ秋。

ちくわってなんで穴が開いているんだろう。ファッション？れんこんに穴が開いているのは、理由は知らないけど多分生きるため。ちくわに穴が開いているのはちょっとあざとい。ペットボトルが開けられないふわふわ系ちくわ。意図的に作られた欠陥住宅でスーパーボールを転がしたい。青少年科学館にそういう部屋あったな。私はあれに何を学んだだろう。青少年が宇宙とかに興味を持つべくして作られたプラネタリウムに並ぶカップル。もしあの場で彼女が宇宙の神秘に心酔してしまったらどうするんだろう。そして宇宙飛行士になりたい、と夢を抱いたらどうするんだろう。ちくわの穴はあざとい欠陥住宅。その穴から光が漏れて、そこはプラネタリウム。スーパーボールを転がしたい。

星座ってとても綺麗だけど不規則で、プラネタリウムって閉鎖されていてちっとも宇宙じゃないし、でもたぶんそこで星は呼吸できる。隣の三等星に悩みを吐露できる。私と、私くらい欠陥のある人たちが歪に並んだプラネタリウム。インターネット。