ありがとう♡ありがとう♡ありがとう

引っ越しして荷解きも終らぬうちに忙しく過ごしていた。
田舎暮らしでは必需品だった自家用車を手放し、もっぱらバスの日々。
その日は、歩いても20分くらいの所へ行く予定だった。
バス停の列に並ぶも、道路が混んでいるのかなかなかバスは来ない。
「よし、歩いちゃおう！」炎天下を歩くことにしたのだった。
目的地に着いてポッケットに目をやると
「ない！」Suicaがないではないか！

バスに乗るためポケットに用意していたのだけれど一緒にスマホも入れていたのが良くなかった。スマホを出した時にSuicaまで一緒に引っ張り出されたらしい。それであえなく落下･･･。多分。

風に吹かれて車にひかれちゃったかも。
誰かが拾って使っちゃったかな。
私の頭の中には悪いことしか思い浮かばない。
何とも情けない。

用事を済ませてバス停付近にもう一度行ってみたのが夜の10時過ぎ。
暗くて良く分からなかったけれど、カードらしきモノはなかった。

あれから1週間。
そういえば遺失物届ってネットにもあったような･･･。
ポチポチ調べていくと、、、
「おお～」これではないのか？？？
問い合わせると、あと3日間は最寄りの警察署に保管しているとのこと。

早速警察へ！
窓口には絶えず、落とし物を受け取りに来る人、拾った人が訪れて来る。
受付で渡された書類に記入し，そして、久しぶりにSuicaとご対面！

拾ってくださった方は夜の7時にそのバス停から随分と離れた交番に届けてくださっていた。私が見に行ったときには既に交番に預けられていたのだった。夜、お仕事か学校の帰り道に拾ってくださって交番まで立ち寄ってくださったのだ。蒸し暑い夜に本当にありがたいことだ。

その方は、お礼も何も要りません。とのことだったので、何処の何方なのか教えていただけない。けれども、本当に心からの感謝の思いをお伝えしたかった。係の方にはもしお伝えいただけるならと、お願いしてきた。

Suicaには購入したときに個人情報が登録されているので、警察からJRに問い合わせをしたのだそうだ。でも私は転居してしまっていたので、電話をかけても繋がらず連絡することができませんでしたと言われた。
一枚のSuicaのためにちゃんと調べてくださるのだな～と、すごいな～。と、かんだかふわふわした気分になってしまった。（もしかして、伊之助もこんな気分だったのか？）

私も、誰に褒められなくても、見られていなくても、人としての本来の振舞を出来るようにしていきたい。
直接お礼は言えなかったけれど、その分、私は他の誰かのために自分にできることをやっていきます。
そして、この方には必ず良いことが訪れるに違いないと確信している。

皆の心が温かくやさしくなりますように。そうなれば心配も不安も恐怖もなくなっていく。あるのは優しさと喜びと感謝。そのためにまずは自分から始めよう。

つたない日記でした。ありがとうございました。