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ONLINE上司の【トレーニングルーム】に一年参加しつづけた結果をまとめます。

まず、ONLINE上司とは

ONLINE上司とは、クリエイター向けのオンラインコミュニティです。
詳しくは下記リンクをご確認いただければ一番わかりますが、グラフィックデザイナーやウェブデザイナー、イラストレーターなど幅広いクリエイターの方々と情報交換したり交流できるオンラインコミュニティです。
クローズドな環境で質問しやすく、同じ環境の仲間たちで励まし合ったり愚痴聞いてもらったり有益な情報を共有してもらったり…など、本当に心強いコミュニティです。

トレーニングルームとは?

ONLINE上司では、悩みやジャンルに応じて様々なスレッド(グループチャットみたいなもの)があります。その一つの「トレーニングルーム」というスレッドでは、毎月1回デザインの課題が出されて、期日までに制作し、後日オンライン会議でフィードバック会を行います。
フィードバックする方は主に、主宰の上司ニシグチさんを始め各チーフ陣やフィードバック会に参加した人たちから意見を求めたりとその時々で様々です。
このトレーニングルームの課題へは参加は自由で、参加したい人は参加表明(参加スタンプを押したりスレッドにコメントしたり)をする形です。
また、フィードバック会のときに作品の製作者名は非公表で行うため、誰が作ったのかは名前はでません。
メンタルが弱い私には非常にありがたいです(といっても、自分で作ったが紹介されてフィードバックを受けるときは毎回心臓バクバクしますが。。。)
逆に、「これ私が作ったの!!説明やプレゼンさせて!!」とフィードバック会の自分の作品紹介時に手を上げれば、簡単なプレゼンも可能です。

なぜトレーニングルームに1年参加し続けたか

理由は主に4つです。

  1. ポートフォリオに掲載する作品作りを積極的に行いたかったから

  2. 架空の設定でも、かなり実案件に近い条件が出されるから

  3. フィードバックをもらう機会を少しでも増やしたかったから

  4. どんなジャンルでも制作経験する必要があると考えたから

※たまに実案件もありますが、その際は外(SNS やポートフォリオ)には出さないでほしい旨のアナウンスがあったり、各種内容により条件があったりします。

1.ポートフォリオに掲載する作品作りを積極的に行いたかったから

私は現在WEB制作会社で働いていますが、会社で制作した案件はポートフォリオには載せられないんですよね。
理由は会社で受注案件は「会社」へ依頼された案件であり、個人で請け負ったものではないので、会社の制作物となるためです。
私の勤めている会社では競合他社同士の案件を受け持ったりすることも多いので、会社名さえ公開できないことも多く、会社のホームページすらありません(web制作会社なのに 苦笑)
よって会社での制作物で自分のポートフォリオに掲載できる案件はほぼゼロに等しいです。

一方、過去に個人で請け負ってきたウエディング系のペーパーアイテムの案件は掲載できますが、ポートフォリオを制作しようと思っていた当初(2021年1月地点)で掲載できる数はかき集めても10点いくかいかないかのスタートでした…。

ポートフォリオを制作するにあたっての情報収集する中でよく目にしたのが

【ポートフォリオに掲載できる作品は品質が高いことももちろんだが、
そもそも数がなければレベルの判断できなかったり説得力に欠ける】

こんな意見をSNSを始めとする様々な場所で多く目にしたため、私には数をこなす必要があると思いました。
よって、できるだけ自主制作するならポートフォリオに掲載できるものを優先したいと考えました。

まず、数をこなすためにはどうすればいいかを考えたとき、思いついたのが下記の3つの方法でした。

A:コンペにひたすら参加する
B:自主制作をして、そのフィードバックをONLINE上司内でもらう
C:ONLINE上司のトレーニングルームに参加する

この3つについて、メリット・デメリットを考えてみました。

A:コンペにひたすら参加する
【メリット】
・案件の数が無限大
・数が多いからこそジャンルなどが選べる
・許可が降りればポートフォリオに「実績」として掲載できる
【デメリット】
・納期が短いものも多数
・必ずしもポートフォリオに掲載していいものばかりではないので、(公開案件でもポートフォリオに掲載していいかはクライアントの承諾は必要)案件選択時に精査や許可申請などの手続きが必要

B:自主制作をして、そのフィードバックをONLINE上司内もらう
【メリット】
・自分で好きな内容を設定できる
・期限などないので納得行くまで制作できる。
【デメリット】
・自分の得意分野ばかりになってしまいそう(ジャンルに偏りがでそう)
・設定に甘さが出てしまいそう(自分の都合がいいように矛盾した設定などにしてしまいそう)

C:ONLINE上司のトレーニングルームに参加する
【メリット】
・フィードバックが必ずもらえる
・課題自体が実案件(一般公募など)である場合もあり
・発表される場がある
【デメリット】
・期日をすぎるとフィードバックがもらえない
・ポートフォリオ非公開案件もある(ただし頻出度は少なめ)
・毎月の開催数は1〜2件
・実績ではなく自主制作としての掲載になる

3者を比較したときに私の中で圧倒的に【C】のONLINE上司のトレーニングルームへの参加が一番効率的と判断しました。

効率的と判断した理由は以下です。
・ペースがきつすぎず、ゆるすぎずとりかかる最初の一歩としてはほどよい
・他人が決めた期日がある
・機会を逃すと提出できない
・不得意分野と得意分野の区別がない
ほどよく「縛り」があるのが一番ストレスを貯めず制作できると考えたためです。
制作ペースとしては必ずしも多いとは限りませんが、
「ゆるく・長く」自主制作を継続できる点では、今の私の生活スタイルにあっていると判断しました。
もっと作りたければ、A案B案に取りかかろうと思いました。

トレーニングルームの課題は、「実績」としての掲載はできないのですが、架空設定でも、面接や書類選考時に提出できる作品自体がないと選考にすらいけないと判断し、今年一年は架空でも「作品数」を増やすことに専念しようと考え、来年以降「実績づくり」に注力しようと考えました。

2.架空の設定でも、かなり実案件に近い条件が出されるから

こちらのトレーニングルームでは、課題の条件がかなり細かいです。
ターゲット層(年齢・性別・どんな利用者なのか)はもちろんのこと
・クライアントの大切にしていることやアピールしていきたいこと
・どんな経歴や歴史があるクライアント、お店やサービスなのか
・お店やサービスのコンセプトは何なのか
・制作サイズ
・挿入コピーや指定文章、指定画像
・提出方法とサイズ、ページ数
まで指定されます。
(もちろん「この部分は各自で考えて下さい・画像が各自お探し下さい」 という回もあります)
よってフィードバック時にみなさんの提出物の掲載内容・文章量に差があることはほとんどない印象です。
自分でお題を設定する際には気がつけない背景や状況が設定されていることもあるので、内容を何度も見返し「この指示や状況設定ってどんな意味があるんだろう…」と考えることは、今後のクライアントワークにも活かせると思いました。

3.フィードバックをもらう機会を少しでも増やしたかったから

ONLINE上司は、会費内でスレッド内での相談のほか、必要あれば個別に相談や個々の作品のフィードバックを貰える制度になっています。
トレーニングルーム以外のスレッドでは、お手持ちの実案件や自主的な制作物をフィードバックしていただけますが(ここで開示された個別案件の情報はしっかり守られます)、どうしても人によっては、
・他の方の作品がうますぎてこんな私の作品なんて見せられるレベルではない
・そもそも依頼すること自体に緊張してしまう
こんな壁がどうしても立ちはだかりがちです。
(実際私もそうです笑)

このトレーニングルームは、提出することで必ずフィードバックがもれなくついてきます。よって「フィードバックを依頼する」ことのハードルが一気に下がります。
そして、何よりも

「自主制作物を評価してもらえて、より良くなった状態でポートフォリオに掲載できる」

というのはなかなか貴重な機会です!改良した制作物を掲載していくことで、ポートフォリオ全体の質もあがります。


4.どんなジャンルでも制作経験する必要があると考えたから

実際の仕事でデザイン制作を受ける際、クライアントからのご要望は多種多様ですが、依頼がきた際に

「ターゲットが20〜40代の女性なので、きれいめなデザイン」を要求されているからこの仕事受けよう!
とか、逆に
「高齢者層を狙った渋めでこってりしたデザイン」を要求されたときに
「うわ〜・・・受けるのやめよう」
とか、できないと思うんですよね。

実際会社勤務の私にとっては振られる仕事がすべて後者の「高齢者層を狙った渋めでこってりしたデザイン」が多いです。(泣)
毎回不得意分野のデザインを苦しみながら制作しています…。
それはトレーニングルームの課題でも同じことだなと思いました。

そもそも私の場合、
ポートフォリオに掲載する数が少ないから自主制作しようと思っている私にとって、課題を選んでいる場合ではないと考えました。
不得意分野も必ずチャレンジすることで、今後のクライアントワークにも必ず生きるはずだ!という結論に至ったのです。

そういうわけで、2021年の目標に
「ONLINE上司のトレーニングルームの課題は必ず出す!」
ことを設定していました。

しかし、実際のところ、どうしても優先順位的に手が回らず、参加できなかった回がありましたので目標は達成できずでした。。残念。

内容はどんなものが多かったか

2021年に参加した課題は13課題でした。その中に非公開案件や課題図書もあったので、それを除くと自主制作分は11作品できました。

提出作品はこのようになりました。

※掲載しているのは締め切りまでに提出した提案書たちです。
ポートフォリオ掲載時はここからブラッシュアップをしていきます。

各作品の提出資料にはできるだけ、モックを入れるようにしました。
どうしても説明したい箇所がある場合、モックの掲載スペースを補足説明分のスペースへあてています。
モックがあったほうが、現実味を帯びて、よりデザインが映える気がします。

1年間参加し続けたことで得られたもの

その1:その気になればスキマ時間を見つけてなんとか制作時間を確保できた

人間追い込まれれば、なんとかできることを知りました。笑
ケツをたたかれないとやらない私にとってはとてもいい機会をいただいています。
自分で締め切り作っても、まあいいか〜となってしまう、自分に甘々な私にとっては、誰かに決めてもらった条件・期限を守るほうが圧倒的に身が引き締まりました。
うまくアイデアやデザインが浮かばない案件でも、これが実案件だと考えると
とりあえずなにか提出しなければ!!!!!
となりました。

その2:得意不得意、好き嫌いの分野がはっきりした。

【得意(かもしれない)】
・バナー
本業でもバナー制作しているからということもありますが、
トレーニングルームを通してバナー制作のスピードアップができたように思います。
あと、本業の関係上(web制作会社)実際の掲載イメージを想定できるので、視認性・可読性がある文字のサイズの限度を予め把握できている分、

  • 再優先すべき情報

  • 重要だけど、ある程度削ぎ落とさなければいけない情報

  • バナーを見たときの持ってもらいたいイメージをどの要素で表すか(あしらいか?色か?写真か?イラストなどの素材をいれるのか?など)

のポイントを抑えやすくなりました。

【不得意・苦手】
・ロゴ
過去制作物をみても、同じようなテイストしか制作できていないことに気が付きました…。
デザインの引き出しの足りなさを実感しました。
今後の大きな課題が見えてきました。

また、全体的に課題制作は楽しく行っているので、本業でいつも行う「中高年齢層・男性・渋いデザイン・こってりデザイン」は苦手なんだと再認識しました。こちらももっと引き出しを増やしていく必要があります。

【好き】
・パッケージデザイン
パッケージデザインは、「梱包形態」「材質」「開封方法」「店頭での展開方法」「重量や使用用途の耐久性」など、デザイン以外で考えることがたくさんありますよね。
パッケージデザイン一つ提案するのに、
【どこまで提案するのか】【どんなユーザーを狙うのか】そんなことを考えるのが楽しかったです。

何より、パッケージデザインって、例えばお菓子などであればコンビニやスーパーなど行けばパッケージ見本が無限にありますよね!
ネットで見本を探すのももちろんいいのですが、実物を確認しによくスーパーに行き市場調査をすることが楽しかったです。(怪しい客にならぬよう注意します 笑)
いつか自分の手掛けたパッケージデザインが店頭に並ぶ日がくればいいな〜!そんな新たな目標も見つけることができました。

その3:ポートフォリオに掲載できる作品が増えた

これは当初の目的だったので当たり前ですが、重要なことは、
トレーニングルームでは作品だけではなく「提案書」での提出を求められていたこともあり、説明文書やモックも仕上がっている状態なので、
あとはその素材をポートフォリオに落とし込むだけなので、ポートフォリオの更新・追加のハードルが一気に下がりました。
フィードバック後修正は必ずと言っていいほど私は入るので、ポートフォリオ掲載時はもちろんモックも修正しないといけないのですが、1から制作するのと、すでにある程度出来上がっているものを差し替えるのとでは大きな違いです。

その4:毎回のフィードバック後、自分にはない引き出しを増やすことができた

毎回のフィードバック会に参加やアーカイブ視聴後、必ずといっていいほど「こういう表現方法があるのか!」と驚かされます。
例えばクリスマスがテーマだと、一般的に「緑」や「赤」を連想しがちですが、そこをあえて違う色にしたり。
言葉の意味合いをモチーフを使って表現したり。
街中にはそんなデザインが溢れているのに、いざ自分が制作する側となるとどうしてもアイデアが偏りがちになります。
自分にはなかった発想・アイデア・工夫が見つけられるのは本当に勉強になります。
不思議なことに、同じ条件で制作しているはずなのにこんなにも違うデザインができあがるんだな〜と、いつも感心しています。

その5:やっと「継続する」ということを達成できて、自信がもてた

ほんと、三日坊主なんです、、私。短いスパンだと挫折していたかもですが、月に1回というペースがちょうどよく続けられた秘訣かもしれません。
「必ず提出する」という目標は達成できませんでしたが、それでも達成できなかったことをきっかけにその目標を諦めて放棄せずに、立て直して提出し続けられたことは、自分にとって本当に大きな成長でした。

その6:制作ルール・マナーを知ることができた

料理や食べ物をPRするときに細心の注意を払わなければいけないことや、もともと存在するものをアレンジする際に気をつけるべきことなど、業界人では常識でもあるルールを私は知らないことも多く、自分が失敗したり、他の参加者さんのフィードバックで知ることができたりしました。
本で読んだり、Twitterで拝見したりしても身につく部分ではありますが、やはり「体験する」ことで得られるものは、体に染み込む速さも早いし、忘れにくいと肌身をもって実感しました。

その7:いかに見やすい提案書にするか、を考えられるようになった

ONLINE上司のフィードバック会は、zoomで画面共有しながら、提案書を一つ一つ順番に閲覧して口頭でフィードバックしていく流れです(後日拝見できるよう動画アーカイブされます。)
画面共有することもあり、トレーニングルームの課題は
「A4サイズ横サイズ1枚に収まるように、デザインと制作意図説明を掲載する」
方式の提出方法が圧倒的に多いです。

よって、限られたスペースの中で、いかにに効率よくPRするか
を考える必要があります。

また、画面共有すると画像の解像度って荒くなりませんか??
提案書に小さい文字を記載すると、文字が潰れてしまいます。
だからこそ、

どこまで文章を掲載するのか・削ぎ落とすのか・作品の見せ方
を考える必要があります。

提案書の作成方法も人それぞれで、こちらも大変勉強になります…。
具体的に、

「あの方の提案書の見出し部分とても見やすかったな」
「こういうイメージ入れるとわかりやすいのか!」
「こんなモックあるんだ?!?!リアリティ感があってすごくよく伝わる!」
「文字の大きさはこのくらいだと画面共有だと見ずらいなあ。思っているよりフォント大きくしないと」
などなど、オンライン会議が日常茶飯事になってきた今、改めて資料作成方法を見直すきっかけをいただけます。

その8:自分の興味以外の物事にふれる機会となった

私の場合、課題の題材に関わらず参加すると決めていたこともあり、普段本業では制作しないようなジャンルにチャレンジすることができました。
課題図書などは特に、自分でセレクトするようなことがなさそうな本をピックアップされるので、とてもいい機会でした。
また、課題の題材をきっかけに「この仕組はどうなっているんだろう」「この制度はどうなっているんだろう」「テレビで紹介されているこの街、以前課題で設定されていた地域(街)だ!たしか〇〇が有名だったよなあ〜」など、デザイン以外に意識すること・知識が増えた気がします。
課題に参加することで普段知らない・興味がないことをより「身近」に感じることができた気がします。

今後のトレーニングルームに参加したときにしたいこと

ビフォーアフターの比較

フィードバックは、もらってから「改善」することが一番大事ですよね。
トレーニングルームの課題にチャレンジして、フィードバックをもらって改善するものの、それを掲載しているのはポートフォリオだけでした。
2022年は「アウトプットを意識する」ことを私の中でのテーマにしていることもあり、課題で公開できる案件はビフォーアフターの並列して、twitterなどSNSで公開していきたいと思っています。

フィードバック前後を見比べることで見えてくる内容もまとめられたらいいと思いました。

ONLINE上司に参加(ジョイン)するには

ONLINE上司は毎月1日21時から若干名の新規メンバーを募集しています。この記事をきっかけにたくさんの方がONLINE上司に興味を持っていただき、参加していただければ嬉しいです!
詳細は下記のリンクよりご確認ください。

長丁場になりましたがトレーニングルームのまとめを終了します!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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