版おもて

アルバムコンセプトが出来るまで 「は」編

いよいよ辿り着きました、本題です!

「い」編
https://note.com/miccabose/n/n2566a25ffc19
「ろ」編
https://note.com/miccabose/n/n6dc0cf30aecf

「Mika Type は」

前作からまた1年半が経ち、「い」「ろ」と来たら次は「は」しか許されないよな、という単純な流れでアルバム制作をしようと思っており、2枚組シリーズはキリよく3部作にしたいとも思っていました。

1枚目はオリジナル楽曲、という内容は私の根幹なので決まっておりましたが、さて2枚目をどうしようかと。
サントラ楽曲を集めるのはとても大変だし(めちゃくちゃ嫌な思いもさせられるしね、それは有料記事でないと書けないかな。ふふふ。)ライブアルバムも作ってしまったし。

起承転結があるとしたら3番目は「転」に当たるところ。自分の中でも変化が欲しいと思いました。
これまで活動して来た道筋の中から自分に出来得ること、その上でまだ出来てないこと、私がやりたいことは何?を日々考え、最終的に出た答えは、
点を繋いで線にして絵を描きたい。ということでした。(因みに物理的な意味で絵を描くのは猛烈に苦手です、何ならめちゃくちゃ下手です!)

これまで単発で出演したイベントや各地で出会って来た方々、毎回思うのが次にまた目の前にいるファンに会えるのか?初めて私の歌を聴いてくれた人はまた聴いてくれる機会はあるのか?イベントオーガナイザーやアテンドスタッフの方達、外国の地でお会いしてたくさんの話をした方達、
いつもいつもこの1回で終わりになってしまう、待っているだけではただ時間が過ぎるだけなのではないか。

だったら今度は私から向かうしかない。

そこで思いついたのが、これまで訪れた国のアーティスト、日本で懇意にしているアーティストからの楽曲提供でした。そしてその国の言語で歌う、というハードル付き!
だいたい何かを思いつく時というのは無謀なことを考えるんですよね。未来の私がんばれよーという無責任さで。

これまで日本で歌唱したサウンドトラック曲、しかも人様が書いた曲をボーカリストに徹して歌うというのは私にとって表現の世界を広げるものでした。
そのコンセプトはそのままに、今度は世界各国のアーティストの楽曲を歌うことにより、他の表現者の世界観に触れられるのではないだろうか、その国に生きて来た人の感覚を少しでも知れるのではないだろうか。
それが、私が音楽で出来る「世界を繋ぐこと」、その絵を描けると思いました。

2019年の年明けからこのコンセプトを考え、さあ今年もやるぞ!と思った時、遂にスタッフは誰もいなくなっておりました。笑
レーベル設立からの様々な人間関係を思い出せば思い出すほど、次はどんな人に何をお願いしたら良いのか、全く分からなくなっていました。しかも3部作の最後は集大成であり更に枠を広げるものにしたい、、、

だったら一人でやればよくない?


ということで、スタッフがゼロなのに関わる人達は10倍増し、作業量も10倍増し、という過酷且つ果敢な挑戦は始まったのです。
何事に於いてもアイディアが生まれた時とそれが始まった時はワクワクしてますよね~
ええ、予想通り1年で3回は脳味噌が爆発するかと思いましたYO!!!
深夜ワインを飲みながら「ウォォォォォォ!これ終わるのか!?もしや終わらないのでは!!!???」と何度雄叫びをあげたことか…(遠い目)

途中ピリピリして人に対しての当たりが強いこともあったかもしれませんし、こうしたいんだ!とゴリ押しし過ぎて嫌な思いをさせた人もいるかもしれません。
音のことが気になり過ぎて常に覚醒状態だった期間もあるし、デザインや文字校正が気になり過ぎて夜中にハっ!と目が覚めPCを開いて深夜からチェックを始めた日もありました。

でも私はやらなければいけなかった。今度こそ最後の最後まで作品への愛情を注ぎ尽くすのだ。
今回は一人で全てを仕切って作り切るということにも意味がありました。果たしてどこまで出来るのかも自分で知りたかった。

発売後に振り返って感じたこと。

凄まじくしんどい1年を越え、「Mika Type は」は完成いたしました。
今度こそ自信を持って言えます。細部まで私の愛情を注ぎ切り、納得のいく作品が出来ました。

そしてこれまでで一番、関わってくださった方が多い作品です。
皆様が前向きに参加してくださり、時にはその方の本業以外のことまで協力して頂いたりもしました。
とても嬉しかったのは、制作過程で協力者がどんどん増えたことでした。一人で始めたことが最後には多くの人に囲まれているというのは何と有難いことか。

それから、楽曲提供をしてくださったアーティストの皆様。
一曲一曲の全てに特別な思い入れがあり、これからずっと大切にしていきたい曲が一気にこんなにも増えて良いのだろうか、幸せ過ぎやしないか…と何度思ったことか。
これからも大切に歌い続けていきたいです。

アルバムの完成は、点を繋いで線にしたところ。
2020年は各地で歌うことによって、この線を絵として描いていく1年です。

上手な絵が、描けますように。


それでは次回投稿まで、ご機嫌よう。

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