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2024.4.14 ka-yu THE LIVE -April 2024- ShibuyaREX 所感

まず冒頭に記載しておくが、これはka-yu及びJanne Da Arcの熱烈なファンによる感想である。そして、ファンだからこそ良かった所、イマイチだった所、モヤモヤした所など全てを含んだ所感となる事を了承した上で読んで下さい。

して、この記事を書いているのはライブがあった翌日の夕方である。昨日のこの時間にはka-yuが渋谷でライブをしていた、などと感慨にふけりながら筆をしたためている次第である。

まず知らない人の為に、ka-yuについて説明しておく。ka-yu(本名 松本和之)は日本のヴィジュアル系バンド Janne Da Arcの元ベーシストであり、現在はソロアーティストとして活動している。Janne Da Arcが解散した件について詳しくは割愛するが、ka-yuの脱退騒動、及び脱退が決め手となった事は事実である(詳しくはWikipediaを見てほしい)。

その為、長い間活動休止だったとは言え「ka-yuのせいでジャンヌは解散した!」と思うファンも少なくない。私も確かにその節については思う所がある。
なぜこんな事を書くのかと言うと、ジャンヌが解散する前にka-yuはソロ活動をしていた。初めは本名の松本和之名義、その後DAMIJAW(ダーミージョウ)というバンド名義となりリリース及びライブ活動も精力的に行っていた。
DAMIJAWにはJanne Da Arcのドラマー、Shujiが在籍しており、リズム隊が元ジャンヌというファンには嬉しい編成であった。

しかし、上記のジャンヌ解散騒動があったせいで、DAMIJAWもパタッと活動を休止してしまった。ka-yuのSNSアカウントも削除され、InstagramとFacebookで本人プロデュースのブランド「Solid Beat」の宣伝も兼ねたアカウントのみ残った。
それが約2018年の出来事なので、今回のライブは約6年越しという事になる。

正確に言うと、去年2023年の年末にka-yuは都内でシークレットライブを行っている。なので約5年の休止期間を経ての活動再開という事になる。私はka-yuの脱退騒動について詳しくは知らない(というか情報が少なく判断がつかない)ので、本人のプレイスタイルや性格、見た目などのアイコン部分が好きで応援している。
実際に私が楽器に触れたのもka-yuに憧れての事でもあるし、私の楽器人生の祖はka-yuなのである。その本人が活動再開のライブを行うとなれば、見に行く他は無かった。

今回のライブは2箇所、東京と大阪である。今回の4月の東京、そして大阪は5月に行われる。ちなみに勿論大阪のチケットもGETしているので、安心して欲しい(何を?)。
私は関西圏に住んでいるので、余程好きなアーティストで無い限りは東京、というか関西以外のライブに出向く事は無い。理由としては費用が高い事、休みが取りにくい事、主にこの2点である。
しかし今回は私の人生の推しだ。もうこの機会を逃したらライブを見れないかもしれない。そう考えると大阪だけではいても立ってもいられなくなり、思わず東京のチケットも確保してしまった次第である。もちろん後悔はしていない。

かなり前置きが長くなってしまったが、ここから当日のライブレポである。
まず、開演時間について文句を言いたい。何故こんな早い時間なんだ、、!日曜日だったのだが、開場が15時、開演が15時30分。早い、早すぎる。当日は天気も良く、4月中旬には似つかない気温であった。昼からビールでも飲みたくなる暑さだ。

おおよそライブの時間は2時間程度と想定すると、終了は17時30分頃となる。結構中途半端な時間だ。飲みに行くには早いし、かといってカフェに行くにはちょっと遅くない…?と気後れする。会場とアーティストの都合なので仕方無いかもしれないし、とても個人的な文句なので、とやかく言われる筋合いは無いのかもしれない。しかし私が素直に思った感想なので、一応記載した次第である。

会場は渋谷REX。渋谷で有名な道玄坂を上がった所にあるライブハウスで、キャパは300人程度。今回初めて訪れたのだが、大坂で言うところの心斎橋ドロップに近い作りだと感じた。地下に入り、狭めのバーカンなども似た雰囲気である。
しかし、あのJanne Da Arcの元メンバーでも、300人キャパのライブハウスというのは悲しい現実である。

「いやいや、今回のライブは両方ソールドしてるじゃん!何いってんだこいつ」と思うかもしれない。確かに前回ライブしたSpotify O-WESTのキャパは約600人と、今回の倍の人数だ。活動再開ライブというブースト効果を抜きにしても、500人数程度なら埋まるかもしれない。しかし、実際次のライブ予定である新宿RENYはまだチケットが余っている。キャパは800人程だ。

よく考えて見て欲しい。解散してから評価される様になった事もあると思うが、ビジュアル系という特異ジャンルの中でも屈指の人気バンドだったJanne Da Arcというバックボーンを考えると、この集客力はあまりにも悲しすぎないか?実際、他のメンバーソロであるABCはこれより遥かに大きいホールライブで何度もライブを行い、成功させた。ソロ活動というのは、それ位厳しいのだ。

実際、Janne Da Arcのギターのyouとキーボードのkiyoが在籍しているバンド、Nicori Light Toursも余り集客が著しく無い。ドラムのShujiはサポートとして色々なバンドから引っ張りだこだが、名プレイヤーが沢山いるギターやベースではなかなかそういう訳にもいかない。あまりにも非情な現実が突き出される。メンバーが1人脱退し、新体制となったNicori Light Toursには期待しているし、1度ライブに行った事がある身としては、また見に行こうと思う次第である。

また話が脱線してしまったが、ライブレポ続き。
開場前に先行物販があり、そのあと整列。近くにコンビニや居酒屋があり、車通りもそこそこあった。そのせいか、整列時にライブハウスのスタッフから注意されている観客の光景が度々目撃された。ライブハウスのスタッフも大変である。

ほどなくして開場。Sチケット、Aチケット、Bチケットの順番で呼び出されていく。Sチケットは最前列+限定グッズで、チケット価格はなんと16969円だ。限定20名となっているが、こちらはka-yuのオフィシャル会員限定で応募可能で、かつ抽選だ。個人的にソロアーティスト(特にビジュアル系)のファンは熱狂的な人が多いと思うので、かなりの争奪戦になったのでは無いだろうか。

AチケットはSチケットの後に呼ばれる、前方エリア+グッズ付きのチケット。価格は12169円。こちらもかなりの良いお値段で、限定30名となっている。最後はBチケットで、枚数制限なし、いわゆる後方エリアのチケットだ。価格は4569円となっており、最も安く取りやすいチケット。

今回私はBチケットを購入したのだが、実際Bチケットがどの程度の枚数販売されていたのか分からないが、かなりギリギリの数まで販売されていたと思う。フロアのぎゅうぎゅう具合を見る限りだが、200枚ほどあったのかもしれない。あくまで予想だが、、

私は50番台だったので、入った時はフロアもまだ半分手前ほどしか埋まっていなかった。フロアの後ろは低めの段差と柵があり、そちらで観覧する人も何人か居た。Bチケットで入場したのだが、かなりステージとの距離が近かったと思う。この距離でBチケットはかなり良いな、と思った。勿論、S、Aの方が前に行けるのでそこは勘違いしないで頂きたいが、小さいライブハウスはこういうラッキーがあるのが嬉しい。

開演まで隣のファンの方と談笑しながら、楽しく待っていた。「何きっかけでファンになったか?」という至極ありふれた話題や、「他のビジュアル系は何か好きか?」という、ある意味地雷にもなりかねない話題など、、ちなみに、そちらはアンカフェや蜉蝣が出ました。古のビジュアル系オタクがそこには湧いていた。とても楽しかった。

ライブは15時30分きっかりにスタートした。短めのSEをバックに、続々とメンバーが出てくる。ka-yuのサポートではお馴染みのギター、原田喧太さん。NoGodの基ギタリストで有名なKyrieさん、ZIGGYや長渕剛など、ビジュアル系以外でも様々なバンドでサポートをつとめるドラマーのCHARGEEEEEEさん。錚々たるサポートメンバーだ。

そして最後に主役であるka-yuの登場である。ファンから歓声が飛び、私も久しぶりに見たka-yuの姿にほっこりする。ジャンヌ時代からすると増えに増えたタトゥーは、ライブグッズのパーカーを着ていてほぼ見えない。私が前回ka-yuを生で見たのは2010年の京都MUSEだったので(ちなみに初生ka-yu)、約14年ぶりの再開だ。あまりにも長い。赤ちゃんならもう中2だ。本当にお前はka-yuファンかと言われそうだが、ここは本当に難しいのだが、私はJanne Da Arcのka-yuのファンという気持ちが1番にあり、ソロとしてのka-yuのファンとしての気持ちは意外と少ない。

勿論、全く興味が無い訳でもない。CDも全て購入しているし、今回の様に遠方までライブを見に行く程には好きだ。だが、全通するほど気持ちの入りようはソロの時には無いのが正直な所。こちらはファンの方からは賛否両論かもしれないが、意外と共感してくれる方もいるのでは無いかと思っている。解散や活動休止をしてバラバラになったメンバーがソロ活動をする。それを応援する、出来るのはファンの当たり前かもしれない。ただ、そうなる前のバンドのメンバーだった彼らが1番好きだったのでは無いか。なかなか文字にするのは難しいのだが、決してソロ活動を否定していないし、過去の栄光「だけ」を見ている訳でも無い。

話を戻して、ライブである。
ファンの方がSNSに上げて下さったセトリは下記の通り。

SE

01.WARNING 〜その先は…破滅!〜
02.ダーミー城の吸血悪魔を愛したダリア (哀)
03.I fear silence
04.BIRTHDAY 〜ダミ嬢の憂鬱〜
05.The Shadow
06.Wherever
07.I LOVE YOU (新曲)
08.JAW
09.Kagerou (新曲)
10.BREAK OUT
11.ダーミー城の吸血悪魔が愛したマリア (泣)
12.Mess

EN

-MC-

13.ajisai (新曲)
14.WOW! WOW! WOW!
15.Angel, you're not a devil

私はDAMIJAWより松本和之名義の曲が好きなので、新旧織り交ぜたセトリの中で松本和之の曲が入っているのが嬉しかった。ただ、言わせて欲しい。ka-yu、声出てなかったなー!
いや、もちろん本業はベースだ。だから余計にボーカルとしての力量不足感があるのは否めない。。。ファンの方はあれで満足ですか??

あと、本番中にドリンク飲みすぎ!笑
いや、飲むのは良い。ステージドリンクは普通ペットボトルにストローをぶっ刺してあるやつを、アンプやキャビネットの上、つまり後方に置いてある。しかし今回のka-yuは何と紙コップをステージの前に置いて、それを観客に見える様に何度も飲んでいた。流石にそれはどうなんだ、、?
MCでも花粉fuckと言っていたが、それのせいなのだろうか。花粉症のka-yuは、ストローNGなのだろうか。それならせめて観客に見えにくい様に、後ろを向いて飲んで欲しかった。プロ意識が欠如したのか?何だか少しモヤモヤした。

音響について。
ka-yuのベース音については、松本和之名義の音に近い、けだるそうな、そして無骨な低音だった。中音をカットし、金属音的なニュアンスが近い、ハイローの中でも引き締まったロー。松本和之の楽曲「Death Race」を聴いてもらえると分かりやすい。

ドラムのチャーヂさんは、ロードタムと小さめのシンバルが目を引くセットで、かなり乾いた高めの打音。ka-yuのベース音に良く合っていたし、バスドラの打音もハッキリ聴こえた。クラッシュの音にかなり特徴があるので、チャーヂさんらしいなと。

上手ギターの喧太さんは、様々なサポートをしているからか、いかにもなビジュアル系の音では無かった。曲間のアドリブフレーズもブルージーなものが多かったし、ソロも引きまくりではあるのだが、所々にトーンを意識したフレージングが出てくるのが面白い!The Shadowのイントロフレーズの「キュイーン」という音の出し方が独特で、思わず見入ってしまった。

下手ギターのKyrieさんは、EIIのレスポールタイプを使用。上手にいたのであまり聴こえなかったのだが、ソロを引くこともあり、安定したプレイだった。前に出てくる喧太さんと比べると、あまり前に出ずサポートに徹しているイメージがあり、職人芸だなと感じた。

大体こんな感じだったのだが、ベース音が大きかったのかギターが所々聴こえにくく感じた。全体のバランスとしてはローが強めで、ミッドはほぼカット、ハイはかなり抜けが良いがギターソロ以外は埋もれガチ、といった感想だろうか。トータルバランスで言えば、地下ライブハウスによくあるバランスだったが、突出して悪い点も無かったように思う。

ka-yuの歌唱力について、様々な意見があるかと思うが、私は正直あまり上手くないと思う。松本和之時代は歌詞は全編英語だったので気にならなかったのだが、DAMIJAWでは日本語がメインになったので、やはり本職であるボーカルと比べると微妙と言わざるを得ない。ライブ後半では喉も枯れ、声も変わっていたので強くはないのだろう。気持ちが乗っているのがライブだ!ある程度下手でも関係ない!という気持ちも分かるが、どちらかと言えば音を外している箇所(Whereverとか酷かった。好きな曲で楽しみにしてたのに)が気になってしまった。まぁ恐らくWhereverについてはフロアのノリを見ていても「あれ?ka-yu音外してね…?」といった感じだったので、ここは共感してもらえるのではないだろうか。てかギターのメロディラインが分からなかったのがのれなかった要因かもしれないが。

前回のライブ時はMCが無かったと見た記憶があったが、今回は短いながらもMCがあった。
煽りは程々に(渋谷ー!いけんのかー?!、渋谷暴れろよー!など)、先述した花粉fuckなど。じっくりMCをする事は無かったが、少しでもあった事が嬉しかった。

今回のセトリで1番良いなと感じたのは、新曲のajisai(紫陽花)である。しっとり系のバラードなのだが、やはりka-yuはこういう系の曲が似合うと思った。ジャンヌ時代も桜やringなど、切ないラブソングを書き上げてきた彼だからこそ、強みを活かしたこういう曲をもっと増やして欲しいと思う。あまりにしっとりし過ぎているバラードとなると、歌唱力が如実に出るので難しい所であるのだが、、笑

ライブはアンコール含め約1時間半ほどで終了。元々持ち曲が多くないのに加え、体力的な問題もあるのか全部で15曲だった。
MCはka-yu以外無し。ピック投げは全員、チャーヂさんはスティック少しだけ投げていました。
終演後はνのヒィロさんプロデュースの化粧品サンプル、SNS風フォトカードを受け取り終了。
渋谷REXの前にはたまれないので、それぞれ足早に去っていったと思う。ライブが終わってから外でファンの人達と交流出来るスペースが無いのは、個人的に少し寂しかった。東京、そして繁華街の渋谷という都合上、仕方無い部分もあるのだが。

して、総括。
書いてきた内容を見ると、「お前本当にファンか?」と言われるかもしれない。全然褒めてないし、何なら下手だの音外してるだの水飲みすぎだの、マイナスイメージの事ばっかり書いている。

しかし、これはあくまで私個人が感じた内容であり、何より分かって欲しいのは全て愛があっての感想だと言うことである。興味が無ければ普通に「楽しいライブでした!」と書くし、そもそもライブになんか行かず、CDだけ聴いていれば良い。好きだから、こそ嫌な部分やモヤモヤする部分が見えてくるのだ。楽しいのは好きなのだから当たり前である。なので私は、今回の感想に敢えて楽しかった事はほぼ書かなかった。次に大阪で見るライブでも同じ感想を抱いてしまうかもしれないが、そちらも好きの上での感想なので許して欲しい。

P.S.
物販のアクスタがラストワン賞としてサイン入りでありましたが、誰か買った猛者はいたのだろうか?オバケの方は残り40個とアナウンスがあったので、買えたかもしれない、、、

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