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アンティークの椅子

昨年秋に群馬の甘楽木工房さんにてダイニングテーブルをオーダーした際、椅子も一緒にお願いしたものの、ふとアンティークでそろえるのもよいのではという案が浮かび、後日キャンセルした。
アンティークの椅子には昔から憧れがあり、今こそ手に入れるチャンス! と思ったのだ。新しいものをセットで4脚買うのが一番楽だけど、あちこち探しまわって気に入ったデザインのものを1つずつ手に入れるというのも、探す過程も含めて面白いじゃないか、と(そういうの大好きだし)。

さっそくアンティークの街・西荻にてお店めぐりをするけれど、これぞという椅子には出会えず。ネットで探してみると、Instagramでいい感じの椅子を見つけた。武蔵小金井のアンティークス・エデュコさんというお店。電話で問い合わせ、夫とともに伺って、2脚買って帰った。生まれて初めてのアンティークの家具! うれしい!
どちらも1920年代のイギリスのもので、エルム(ニレ)で作られているとのこと。しっかりとしたつくり、長い年月を経たからこその艶……お店の方からは普通の家庭で使われていたものだとうかがったけれど、さすがは椅子の国、「普通のもの」のレベルが高い。パンが主食の欧米諸国ではその辺のパン屋が日本の有名パン屋を超えるレベルであるのと似ている。 

年が明けて4月、この椅子とともに引っ越し。翌日、ダイニングテーブルがやってきた。ずらりと並んだ木材から悩みに悩んで選んだ朱里桜のテーブル(この日のことは過去ブログにて)。どんな仕上がりになるかと楽しみにしていたそれは、想像以上に素晴らしかった。椅子とも天然木同士だからか不思議とよく合う。

家族は2人だけなので2脚で困ることはなく、だから数日前に「似たものが入りましたので、もしまだお探しでしたら…」と電話をいただいて、そういえば「あと2脚ほしいので、似た感じの椅子が入荷されたら連絡ください」とお願いしていたことを思い出した。ご丁寧に写真と詳細をメールしてくださり、夫が買いに行ってくれて、めでたくうちのメンバーに(これもイギリスもの)。
写真の右二つが昨年、左のクロコ柄が今回手に入れたもの。

ちなみに昨年2脚もとめたときは、一人一脚抱えて歩いて帰ってきた(さぞや変な人たちだったと思う 笑)。
駅でトイレに一人ずつ入り、夫を待つ間、自分が抱えていた椅子に座り、夫のを隣に置いていたら、年配の女性が近づいてきて、あれ? もしや……?と思っていたらやっぱり…! お座りに!!笑 
これ、私物なんです、わたしの椅子なんです、と言いかけたけど、まぁご自由にお座りいただけばいいよね減るもんじゃなし、と言葉を飲み込み、後で夫に話して大笑い。おまけのおもしろエピソード。

イギリスのおうちで100年前に普通に使われていたものが、時と場所を超えて日本のわが家にやってきて、また活躍するということに感動してしまう。わたしたちも大事に使っていこう。この先、また誰かに受け継がれていって…なんて想像するだけでも楽しいなー。

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