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無敵の10代?、イングマール・ベルイマン監督の映画「不良少女モニカ」を観て

17歳のモニカは、両親らに不満がいっぱいで、職場でのセクハラにもうんざり。19歳のボーイフレンドと家出して、ボートで人のいない島へ行き、夏を行き過ごすも、妊娠して栄養が必要となり、町に戻る。その前に、空腹に耐えられず、モニカは人家に泥棒に入るが捕まり、警察に連れていかれる前に逃走。

以前は仕事で失敗していた彼は家族のためにまじめに働き始め、評価もいい。子供が生まれた後、忙しくなった彼に対し、もっと遊びたくてたまらないモニカは彼の友人と浮気し、結局出ていく。彼女は劣化している自分を自覚していて今を楽しみたいのだ。彼はひとりで子供を育てる決意をする。

この監督の作品は、撮影方法等がフランスのヌーベルバーグの監督らに影響を与えたらしく、トリュフォーの「大人はわかってくれない」のラストシーンでカメラに視線を合わせたり、「突然炎のごとく」のカトリーヌを想起。後者は、夫の希望でふたりは別れず、夫が妻に愛人を持つことを許し、結婚を維持、しかしいろいろあってその後破綻。ある意味女性主導の恋愛が、当時のフランスでは共感を得ていたようだけど。


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