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国籍への執着

アカデミー賞の作品賞と脚本賞をダブルで受賞した「スポットライト」という映画を見ていたら、最後のテロップでdirector of photography が日本人であることに気付いた。

この人は日本の大学を出て、一旦アメリカの大学に入り、専門学校にも行って、コンテストで賞を受賞し、映画業界で仕事を始めたようだ。「バベル」の監督を紹介されてからメジャーな作品の仕事をしているようだ。

この人の場合、最初留学ビザ、卒業後ワーキングビザで、今はもしかするとグリーンカードを持ってるかもしれない。

こういうケースはよく聞く。けど、帰国という選択肢もおそらくなくはない。

一方、デンマーク人と結婚したある日本人は、万が一離婚した際困るので、向こうに帰化したらしい。

逆に、ここ数年日本に帰化した外国人の話も聞く。

例えば、大学卒業後日本にきて、知り合った日本人と結婚して日本の医大に行き、医師免許を取ったアメリカ人。

日本に留学で来て日本人と結婚したインド人。

学生時代から日本が好きだったスウェーデン人は、生涯する仕事を日本で見つけて計画的に帰化した。日本人と結婚したわけじゃないのに。

その国に帰化するってことは定住するってことで、帰国が選択肢から消える。

どこの国に属するかというのは、もしかして大した問題ではなくなってきているのかもしれない。

いずれ帰ろうという前提に縛られず、好きな国でずっと暮らす、ただそれだけのことだから。




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