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「ありがとう」がないモヤモヤ

良かれと思って何かをしたのに…
たくさん考えて贈り物選んだのに…

相手から「ありがとう」のお礼がない…
あんまり嬉しそうな反応じゃない…

そんなモヤモヤを感じたことはありませんか?

もちろん見返りを求めていたわけじゃないけど…
私が気にし過ぎなだけ?
私の心が狭いのかな…

そんな風にぐるぐると悩んだ経験はありませんか?

今回はそんなときの心の持ちようについて、
私なりの考え方をご紹介したいと思います。

まず、前提として、
あなたは心が狭いわけではありません!
あなたは人の気持ちを汲み取って考えられる、
優しく繊細な人。
どうか、モヤモヤしてしまうご自分を責めないでくださいね。
あなたは悪くありません。
せっかく相手のことを考えて起こしたアクションに反応がなければ、悲しくてさみしくてむなしくて苦しい気持ちになるのはとても自然なことです。

きっと、この記事を読んでいるあなたは、
常日頃から「ありがとう」などの挨拶を欠かさない礼儀正しい方なのだと思います。
だからこそ、相手から「ありがとう」がないことにびっくりしますよね。

まずここで、
「ありがとう」を言わない人、
お礼を言えない人、
嬉しそうなリアクションのない人が、
どんな人なのか少し推察してみます。

あなたは「何に対して」ありがとうを伝えていますか?
少し考えてみてください。
あなたはどうして「ありがとう」を伝えるのですか?





 
きっと、相手が自分のために何かをしてくれようとした「その気持ち」に対してお礼を伝えているのではないかと思います。

一方で、
お礼を言わない人やリアクションが薄い人は、
自分にとって本当にうれしかったかどうかという「自分の気持ち」にフォーカスしてリアクションを取っているのだと思います。

例えば、私はコーヒーが飲めません。
でも、世の中にはコーヒー好きな方って多いですよね。
だから、コーヒーをもらったり出されたりすることは不自然なことではありません。
もし私がコーヒーをプレゼントされたり、コーヒーを出してもらったら…
私だったら、まずは「私にこの美味しいコーヒーを飲んでもらいたい」と思ってくれたその気持ちに対して、ありがとうとお礼を伝えます。
その上で、コーヒーが飲めないこと、せっかくの好意なのに受け取れず心苦しいことを伝えます。

しかし、お礼が言えない人(言わない人)は、
「私はコーヒーをもらっても飲めないからうれしくない」という自分の気持ちをベースに物事を捉えます。
うれしくない→ありがたくない ので、
相手に感謝する点はどこにもありません。
だから「ありがとう」という言葉が出てこないのです。

このように、人が「ありがとう」を伝えるとき、
・相手の気持ちにフォーカスするタイプ
・自分の気持ちにフォーカスするタイプ

の二通りのタイプが存在するのだと私は思います。

どちらが良い、どちらが悪い、
ということはありません。
ただ単に何に反応しているかの違いにすぎません。
自分の気持ちにフォーカスする人も、反応に嘘偽りがないという点ではとてもわかりやすくて正直な人なのです。

次に、「ありがとう」やお礼のない人とどのように付き合っていくかについて考えてみます。

「ありがとう」やうれしい!というリアクション。
それをしてもらうことってうれしいですよね。
自分の心配りが報われた…!
相手の役に立てた…!
そんな達成感で少し誇らしくなったりします。
このように、「ありがとう」やお礼のリアクションには即座に相手にお返しができるという効果もあります。
何も用意がなくても、言葉で、表情で、
同じだけ相手を嬉しい気持ちにできる。
まさにギブアンドテイク。

人はなぜギブアンドテイクするのかというと、
あなたとの関係性を維持したいという思いが込められているからです。
お中元やお歳暮のように、
モノや気持ちを同じだけ送り合うことで、
関係性を維持したり、関係性を確かめ合ったり、
私はあなたを大切に思っていますよという気持ちを表現する効果もあると私は思います。

つまり、お礼がない、「ありがとう」がないということは、あなたとの関係性を重要視していないともいえるのです。

お礼がなくてモヤモヤするという悩みをインターネットで検索すると、某知恵袋などでは
「見返りを求めるほうがおかしい!」
「そんなにお礼がほしいのか?!」
「下心のある優しさなんて!」
という心無いコメントが散見されます。
まるで、モヤモヤしているほうが悪いかのような、
質問者(相談者)を責めるコメントを読むと私まで心が痛むので、この場を借りて反論します。

他人から見返りのない優しさをもらおうとしてる方が図々しいと思いませんか?
あなたは赤ちゃんですか?

見返りのない優しさ(=無償の愛?)をくれるのは、
せいぜい両親くらいです。
幼いうちは家族に限らずいろんなひとが無償の愛を注いでくれるでしょう。
しかし、大人になったら、両親ですら無償の愛を注いではくれません。誰に対しても、やってもらって当然という態度は通用しなくなるのです。

ありがとうの一言を「見返り」と認識していることそれ自体が厚かましいのです。
大人同士、他人同士、お礼を求めるのは自然です。

このように、
ありがとうを言わない人、ありがとうが言えない人というのは、コミュニケーションにおいて自分の気持ちを軸にする人であり、あなたの善意や好意をまるで評価しない人といえます。

また、相手との関係性を維持しようという積極的な態度ではないことから、おおげさに言ってしまえば「あなたを必要としていない人」ともいえます。

もしかしたら「ありがとう」を言わない人は、
ひとりぼっちになって困り果てた経験のない幸せな人なのかもしれません。
また、人の助けなど必要としない強い人なのかもしれません。
もしくは、「ありがとう」と言われてうれしかった体験がないさみしい人なのかもしれません。

少なくとも、
「ありがとう」がなくてモヤモヤしているあなたと、「ありがとう」を言わない(言えない)相手とは、
コミュニケーションにおいて大切にすることのピントがズレているように思いませんか?

その違和感を無視したりしないでください。
モヤモヤする自分を責めないでくださいね。
これは交通事故のようなものなのです。
よくある人間関係の交通事故です。

今後同じような事故を起こさないためにあなたができることはたったひとつ。
その相手との間に適切な境界線を引くことです。
相手はあなたの善意や好意を必要とはしていません。
モノや気持ちを与えるだけ、
事故が起きる確率が高まってしまいます。

心の車間距離を取って、
今後は相手のためのアクションを起こさないことを心掛けてみてください。

お礼がなくてモヤモヤするあなた。
お礼を求められてモヤモヤする相手。

関われば関わるだけ、
双方にモヤモヤが募るのです。

相手はあなたの助けを必要とはしていません。
安心して離れてくださいね。







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