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【閑話休題】公民連携のパートナーとしてのコンサルの選び方

本業で公民連携コンサルをやっているのですが、下記のくだりが昨今の公民連携の問題を全て言い当てているので、深くうなずきながらシェアさせていただきます。

昨今の公民連携はむしろ、民間が投資して施設を開発したり、家賃を支払ったりするという「民間投資型」というものが非常に重要になってきています。そうなれば、そんな不利な条件ではいい民間からすると「そんな不当な契約はできないので、他あたってください」というお話になるわけです。


もちろん、とっても勉強していて新しいことにどんどんチャレンジし、自治体内部から変えていこうという気概を持った課長さんもいて、そういう方とお仕事できるとめちゃくちゃワクワクします。
そんな方に出会うと、コンサル側も仕様書にはない職員向けワークショップとか勝手に提案して、どうやったらお堅い庁内を動かせるか、一緒に戦術を練ることもあります。

公民連携が面白くなるためには、実は公民連携コンサルタントの役割が重要です。
「報告書の名前だけ変えてコピペ」「横展開という名の思考停止」などの時代遅れコンサルは論外ですが、「仕様書にないのでできません」「そちらで決めてくれないと動けません」なんていう言葉も同業者から時々耳にすることがあります。

これらすべて、NGワードです。

公民連携なんていう形がなく前例もないものを、既得権益の権化(言い過ぎ?)たる行政内部に認めさせ、新しい仕組みを作ろうとする場合、伴走役であるコンサルは以下の要件を必ず満たしている必要があります。

1.「前例がない」という言葉にワクワクできること
2.ロジカルとパッションが共存していること
3.法律や財務について、応用問題も解けるほど本質を理解していること

このどれか一つが欠けても良いアドバイスはできません。

仕事としてのコンサルタントと、生き方としてのコンサルタントの違い、なのかもしれませんね。

【仕事としてのコンサルタントの特徴】
・クライアントや案件への共感の有無は、モチベーションに影響しない。
・仕様書で決められたことをきっちりとやりきる。
・期待通りの成果を収めるが、できないことへの割り切りも早い。

【生き方としてのコンサルタントの特徴】
・クライアントや案件の意義に共感できるかが、モチベーションを左右する。
・共感できれば、仕様書にはないことでも必要なことを提案し、自分も現場に飛び込み、一緒に汗をかく。
・答えのない課題にも付き合い、一緒に悩み、解決策を探ろうとする。

公民連携のパートナーとしてコンサルタントの起用を考える際は、ぜひ「生き方としてのコンサルタント」を見極めるようにしてもらえたらと思います。

見極め方ですが、次の3つの視点が目安かなと思います。このうち2つ以上満たしている公民連携コンサルがいたら、マークしておいて損はないと思います。

平日の夜や土日に自腹で勉強会に参加している人。
報道などを見て連絡し、意見交換を申し入れてくる人。
SNSで暑苦しいほどの思いを寄稿している人。

良い民間事業者と出会うためにも、良いコンサルタントとの出会いを大切にしていただきたいと思います。

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