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MIC×㈱すむたす_3/3:VCキャピタリストが注目するAIと投資先企業の事業拡大への期待


◎はじめに

こんにちは、ベンチャーキャピタルMICの有賀です。モバイル・インターネットキャピタル株式会社(以下MIC)は、1999年の創業時からデジタルテック領域において、リード投資を基本とし、シリーズAを中心とするオールステージにてスタートアップへ投資支援活動を行う独立系のベンチャーキャピタルです。投資先のスタートアップへの支援の一環として、事業会社との事業連携等オープンイノベーションにも注力中です。

本記事は、弊社が毎週火曜日に配信している公式Podcas「起業家のキモチ」を文字で読むことができる「読むPodcastシリーズ」です。投資先の起業家へのインタビューを通じて、事業内容や起業までのストーリー、今後の展開になどについてお聞きしています。1本3,000字程度にまとめていますので、空き時間でさくっと読みたい方にお勧めです✨

今回お迎えするゲストは、不動産を直接仕入れて直接販売するiBuyerという領域で急成長を遂げているスタートアップ「株式会社すむたす」の代表取締役・角高広さんです。iBuyer事業の最前線で奮闘する角氏が語る、不動産スタートアップの成長戦略と組織づくりの極意とは?3本立てシリーズの最終話となる本記事ではすむたす代表角さんからMICへ質問をいただき、担当キャピタリスト稲垣が注目するAIの可能性や、すむたすの今後の事業拡大への期待について語っていきます。


VCキャピタリストが注目するAIの可能性、パーソナルインテリジェンス(PI)とは?

すむたす 角さん:
私から稲垣さんにお聞きしたいことが2つありまして、1つ目は稲垣さんが今注目されている分野や技術領域、注目しているスタートアップなどについて。2つ目はこれからのすむたすへの期待について伺いたいです。

MIC 稲垣:
ありがとうございます。興味関心があるところでいうと、AIは非常に注目していてこれからも追い続けたい分野ですね。我々もAIを活用したソリューションを提供していますが、特に海外の動向には注目しています。
例えば、海外ではインフレクションAIという会社がPIというモデルを開発しているんです。PIはパーソナルインテリジェンスの略で、単に賢いだけでなく感情知性を持った新しいタイプのAIを指します。
このPIを活用すると、その人の興味やニーズに基づいて教師やコーチ、信頼における相談相手などいろんな役割を担うことが可能になります。つまり、パーソナルAIアシスタントという新しい概念が創造されるんです。

これまでのチャットGPTなどを利用する際は、ユーザーがプロンプトにキーワードを入力する必要がありましたが、パーソナルAIアシスタントは、ユーザーのニーズを自分自身で把握して、自ら創造して提案してくれるので、ユーザーがプロンプトに入力する行為すら必要なくなります
その世界が訪れると、生活者が何もしなくても、AIアシスタントから自動的に提案が入ってくるような環境になり、より一層生活者の新しい行動変革が起こる可能性があるんです。
これはあくまで一例ですが、AI動向は目まぐるしく変化していくので、常に最新の情報をキャッチアップしながら、AIがもたらす未来の可能性を想像し、最先端のソリューションを追いかけていきたいなと考えています。

すむたす 角さん:
稲垣さんのお話を聞いて、能動から受動へのシフトチェンジが今後加速していくんだろうなと感じました。現在はまだユーザー自身が能動的に動く必要がありますが、AIアシスタントが普及すれば、ユーザーは受動的に最適なサービスを享受できるようになる。そんな世界が近づいているのかもしれませんね。

MIC 稲垣:
仰る通りだと思います。能動から受動へのシフトは、様々な業界で起こり得る変化だと考えています。そのシフトを見据えて、AIをどう活用していくか。各企業の戦略が問われることになるでしょう。すむたすさんには、不動産業界におけるAIシフトをリードしていってほしいですね。

すむたすへの期待 - エリア展開と不動産の拡張

MIC 稲垣:
続いて、すむたすさんへの期待についてお話ししたいと思います。まず1点目は、エリア展開についてです。
すでに関東圏ではプロダクトマーケットフィット(PMF)を達成していると認識していますが、現在進出している東海エリアと関西エリアでのビジネス展開を、しっかりと軌道に乗せていただきたいと思っています。

すむたす 角さん:
はい。東海と関西では着実に手応えを感じ始めているので、まずはこの2つのエリアで確固たる地位を築けるよう尽力します。各地域によって不動産市場の特性が大きく異なるので、それぞれに合ったアプローチを模索しながら、段階的に進めていくことになるかと思います。

MIC 稲垣:
各地域に適したアプローチを探るのは容易ではないと思いますが、すむたすさんなら必ずやってくれると信じています。

マンション以外の物件への対応と戸建て物件へのサービス展開

MIC 稲垣:
そして、2点目の期待は、不動産の対象物件の拡張についてです。
現在はマンションのみを取り扱っていると思いますが、土地や戸建て物件なども対象にできると、市場の広がりも大きくなるはずです。もちろん、なかなか難しい部分もあるかもしれませんが、ぜひトライしてほしいですね。個人的には戸建てに住んでいるユーザーなので、戸建て物件へのサービス展開がなされたらこっそりオンライン査定を申し込みたいと思っています(笑)

すむたす 角さん:
一戸建ての取引1件は確約されたようなものですね(笑)
マンション以外の物件への対応は、我々も重要な課題だと認識しています。特に戸建て物件はマンションとは異なる評価軸が必要になってくるので、サービス設計をしっかりと行う必要があります。
地方の方が空き家でお困りの方が多いと思うので、困っている人や課題がある人に使ってもらいたい、またその人たちがよりよい生活をおくれるようにというのがビジネスのモチベーションの源泉でもあるので、ぜひそこは創業の想いを胸に進出していきたいです。戸建て物件へのサービス展開を実現できるように進めていきます。

起業家へメッセージ

ーMIC有賀:
角さん、本日はありがとうございました。最後に起業家の先輩としてメッセージやアドバイスをいただけますでしょうか?

すむたす 角さん:
私自身、まだまだ先輩と呼ばれるほどの立場ではありませんが、事業を進めていく中でお互いに困難な局面に幾度となく直面します。悩んだり、困ったり、うまくいかないなぁという時こそ、やはり創業した時のモチベーション、自分たちが何のためにこの事業を始めたのか、誰のために始めたのかというところに立ち返ると突破できることもあるのではないかと感じています。困ったらまずは、一番最初の気持ちに立ち返りましょうということでしょうか。

ーMIC有賀:
貴重なアドバイスをありがとうございます。本日は素晴らしい対談をありがとうございました!

◎編集後記

株式会社すむたすは、iBuyerという新しいビジネスモデルを武器に、不動産業界の変革に挑戦しています。対談からは、AIの活用や地方展開など多岐にわたる戦略で日本の不動産の未来を大きく変える可能性を秘めていることが伺えました。今後の更なる飛躍に期待です!


◎Podcast最新話はこちら🎧✨

MICでは投資先企業を紹介する公式Podcast番組「起業家のキモチ~シーズン4~」を毎週火曜日に更新中。すむたす角さんにご出演いただいた音源もSpotify、Apple Podcastなど各種プラットフォームからご視聴いただけます。こちらもぜひ、お聞きください♪


◎モバイルインターネットキャピタル株式会社概要

モバイル・インターネットキャピタル株式会社(以下MIC)は、1999年の創業時からデジタルテック領域において、リード投資を基本とし、シリーズAを中心とするオールステージにてスタートアップへ投資支援活動を行う独立系のベンチャーキャピタルです。投資先のスタートアップへの支援の一環として、事業会社との事業連携等オープンイノベーションにも注力中。


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